波風立男氏の生活と意見

老人暮らしのトキドキ絵日記

「文が化ける」

2012年09月09日 | 日記・エッセイ・コラム

Photo  文が化けて「文化」ではないか、という話を聞いた。絵や音楽も、文字や文章と変わらないと言う。はっとした。ある方に、どんな言葉をかけて良いのか、迷っていた時だった。

   言葉は便利な分、間違いをおこす。言い過ぎたり、足りなかったり。辛い人への言葉は特に難しい。触れられたくないのだけれど、わかってもらいたいという人へ。自分の辛い体験が重なる。今も忘れられない言葉やまなざしがある。そうだったか、文字や言葉の形では無い伝え方があったか。足りないから絵も描いてきたのか…。

昨日、乙武洋匡さんの話、川嶋あいさんの歌聴く。今朝、朝顔が50個も咲いた。良いことをしたら心に美しい花が、悪いことしたら黒い花が咲くのは昔聞いた話。良い話を聞いても咲くのか道新「朝の食卓」の原稿書く。9月18日の方は「おいしい記憶」、10月分のは「『時間』のごほうび」。欲を通じ、人が人になっていく2話サンマの燻製。生を一匹まんま塩して、桜のチップにザラメ砂糖少しで30分簡易温燻。実に美味。

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【その76】 大吉

2012年09月06日 | 【保管】一寸凡師コラム

97  子どもの頃、全く想像できなかった40代。突入後数日が経つが、ズバリ「40代はいいこと」Photo_2
がたくさんある。

 40歳初日は家族とデイキャンプに。仕事の関係で午後からのキャンプだったが、本当に楽しい一時を送ることができた。凡師ファミリーにとっては、念願の「全員で出かけるキャンプ」。これもきっと40歳になったおかげだろう。

 仕事中ポイッと口に放り込むチョコボール。2個同時に放り込んだつもりが、1個は狙いがはずれて口元から下に。いつもなら床を転がるチョコボールを周囲の目を盗みながら探すのだが、今回はそのままゴミ箱にポコン。きっとこれも40歳になったことと関係があるだろう。その他にも、リンゴを食べたら甘かった、梨を食べたら甘かった、ゲームをしたら勝っちゃった等、いいことがたくさん起きている。携帯の電池の持ちが最近いいような気もするし・・・。

   もの作りの一貫で作った「占いマシーン」。紙製のルーレットを回すと運勢がわかる代物。1日1回ずつ占っているが、大吉が続いている。「ちょっとツキすぎてて怖いなぁ」そんな余計な心配をしている。

  大半を「大吉」が占めるルーレットをぼんやりと眺めながら・・・。

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朝顔

2012年09月05日 | 日記・エッセイ・コラム

Photo_2  朝顔は秋の季語。我が家の青い花も今が盛り。今朝、26個開いた。初夏の冷たい雨で、今年は無理だと思っていたから嬉しい。絵は命ながらえた鉢もの。いつもなら、背丈より高い緑のカーテンになるコンテナーの方は叶わず。が、幼子のみたいな小さな葉なのに、大きな空色の花がけなげだ。勘違いで濃紺で無かったのは残念だが、咲いてくれているのが嬉しい。
 8月中頃、何だかかわいそうで、土から抜こうとした。しかし、コラム「青い花」も思い出し、最後まで見届けてやろうと考え直した。ママヨさんが、手をかけていたのも知っていた。よかった、9月になって毎日咲き続けてくれる。何でも、根が大事なんだな。

             次女に生まれて朝顔の紺が好き  渡辺恭子

 18℃の清々しい朝。飯前に鉛筆で描く。次女のママヨさんは昨日、ヒマワリを描いていた。 

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紅花

2012年09月04日 | 日記・エッセイ・コラム

Photo_3  歳時記で「紅花」は夏の季語と知る。そこにあった俳句を、割り箸で書いて遊んだ。何だか面白くなって、色々書いた。線が面白い。

  今朝のテーブルに、そんな書き散らしが広がっている。墨が乾いてないのは湿度のせいだ。いや、10年前の青墨のせいだ、きっと。粘りが面白いと言えば面白い。3日前に買った風連の花は、一昨日描いた時の勢いは失せたが、薄暗い部屋で、赤を主張してさすがだ。キク科、天然の紅の原料、厳しい労働で紅に仕上げられ、それは高価だったという。

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「隠岐・古典相撲」

2012年09月02日 | 日記・エッセイ・コラム

Photo  ぼーっと見ていたテレビ画面に、すごい熱気の素人相撲。前に読んだ「渾身」(川上健一著)のモデルだ。島根の隠岐、300年の歴史、神事「古典相撲」。300番を初日の夕方から次の日昼すぎまで夜通しで。老若男女が相撲一点で真剣な熱狂。相撲ってこんなに面白いのか。隠岐という島、人口2万にも驚く。
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  住民の「勝ったら一生褒められる」、「地域全体が相撲部屋」の言葉が、伝統の底力伝える。勧進元とそれ以外の地域代表、最高位の両大関の対決軸に、敬虔なしきたりに裏打ちされた地域と文化の誇りが。慶事だけの開催、薄っぺらな商業主義とは異なる。今回は総合病院新築を祝い5年ぶりとか。300年の歴史を、昨日のように語る地域の行事なんだろう。政治と神事と相撲が一つだった昔を想う。
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 島の若者2人が大関に選ばれるわけだが、その重責たるや相当だ。「一生」もんなのだから。歴代の大関経験者が開催と運営の重鎮。先月末の本番は、小説に似たドラマチックな結末だった。そして、両大関が再び土俵に上がり、先ほどの勝者が敗者に勝ちをゆずる。禍根残さない、1勝1敗の「人情相撲」で終わる。力士2人は、土俵四隅に使われた島最高の杉でできた柱をいただく。それが褒美。それに乗る大関は御輿として担がれ帰還する。柱は自宅軒下に吊され一家の、地域の、名誉を知らせる。小説で知っていたが…この柱は色々な意味で重い。

番組は、「目撃!日本列島 熱闘!隠岐・古典相撲 島民が燃えた夏に」(9/1 NHK11:30~12:00)。こんな番組がもっとあって良いと思う旅先で買った「青山杉雨」(芸術新潮社刊)開く。ベタベタしない潔よさ快い。身の程考えず「渾身無縫」の文字書く立男…線弱く、形拙い…が楽しい。「渾身」は相撲小説題名から、「無縫」は取り繕わずで友、遠方より来たる。他では通じない話する…この人格にして不可避…か。人間関係は人類永遠の課題。夜も、とにかく熱い今日一日。

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