ダイム(珈琲専門店/神谷町)
閉店しました
*昭和のかほり
日比谷線ルートで帰宅ウォーキング途中に見つけたお店。あの「ずっと気になっていた」アイスクリームショップ
SOWAのすぐ近くにあります。
その古色蒼然とした佇まいは、まるで昭和という時代の忘れ物のよう。先ほど前を通り過ぎて来た愛宕ヒルズの超高層ツインタワーの対極に当たるような存在でしょうか。
お店の外壁に「本日のサービスコーヒー キリマンジャロ 370円」という木製の札が掛けられています。時刻は18:25、クローズまで30分あるので思いきって入ってみることに。
マイク真木みたいに長髪を後ろで束ねた初老のマスターが1人で切り盛りしている此方、今やすっかり珍しくなった純然たる珈琲専門店。ケーキセットもランチもなし、自慢のコーヒーはサイフォンで淹れてくれます。
ウッディな温もりに溢れた店内は、空気までセピア色に染まっているようなレトロモード。
年季の入ったテーブルに椅子、壁に掛けられた古い時計、カウンター脇には手造りのオーディオ。
「日中は気取ってジャズなんかかけてるんだけど…」とマスター。
来客が稀な閉店間際は自分の好みの音楽を楽しむのだそう。ちなみにこの日は1970年代のフォークソング(リリィだそうです)。
なんだかその頃にタイムスリップしたような錯覚に陥りました。
キリマンジャロ
湘南には何軒かサイフォンでコーヒーを淹れるお店があるけれど、東京では初めて。
こんなカップに銀の小さなミルクピッチャーが添えられているのを見るのも久しぶり。初めて喫茶店に入った中学時代を思い出す。
会社から至近の場所にこんな喫茶店があれば、「ランチ後の1杯」のために日参するのに…。
「儲けようと思ってるんならとっくに店を畳んでるよ」と笑顔で語っていたマスター。
ずっと続けて営業していただきたいです。
■店舗情報
□8:00~19:00
□土・日定休
□港区虎ノ門3-19-7
□03-3431-1670