電網郊外散歩道

本と音楽を片手に、電網郊外を散歩する風情で身辺の出来事を記録。退職後は果樹園農業と野菜作りにも取り組んでいます。

『吾輩はネコである』外伝

2007年01月30日 07時04分40秒 | アホ猫やんちゃ猫
吾輩はネコである。名前はあるが、書かない(*)。
どこで生れたかとんと記憶がない。何でも優しそうなおばさんが母ネコのおなかをさすっているうちに生まれてきたらしい。吾輩はここで人間というものを見た。しかもあとで聞くと、それは「ご主人」という人間中で一番人畜無害な種族であったそうだ。この「ご主人」というのは時々我々が近付くとネコアレルギーでクシャミをするという。失敬な話だ。しかしその当時は何という考もなかったから別段可笑しいとも思わなかった。ただ彼の掌(てのひら)に載せられてスーと持ち上げられた時何だかフワフワした感じがあったばかりである。掌の上で少し落ちついて「ご主人」の顔を見たのがいわゆる人間というものの見始(みはじめ)から二番目のできごとであろう。もちろん、一番目は産婆役をしてくれた「奥さん」である。この時妙なものだと思った感じが今でも残っている。ときどきエサをくれるから、今はまあよしとしておこう。

(*):吾輩の「ぼっこててこ」で書くことができるのかって?失礼な。これでもドラえもんよりはうまく書けらぁ。「ぼっこててこ」っていうのはね、「ぼっこ」な小さな手、という意味。「ぼっこ」の意味は、次の「山形弁一日講座」で該当の語を検索してみればわかる。「筆がぼっこになった」など。
(*2):山形弁一日講座
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