中央公論新社刊の単行本で、鶴我裕子著『バイオリニストに花束を』を読みました。著者の本は、これまでも新潮文庫で『バイオリニストは目が赤い』(*1)を読んで、抱腹絶倒のおもしろさでしたが、このたびは「演奏家見ならい記」で山形時代を含む若かりし頃をほろ苦さをまじえて回想し、「定年までのカウントダウン」では2007年にN響を定年退職する話を、やっぱりおもしろく、かつ少しのペーソスを漂わせながら語ります。
途中の「N響という"カイシャ"」「外国ツアー・アラモード」「オーケストラのゲストたち」は、歯に衣をきせない表現があちこちにあり、笑いとともに「なるほどな~!」という発見もたくさんありました。どうやら鶴我さん、ブロムシュテットとはソリが合わないようで、ヒラリー・ハーンやアンナ・トモワ・シントウなどは大絶賛です。このあたりのウラ話も、野次馬的に興味深いものがあります。今回は図書館で探しましたが、どうやら本書はすでに中公文庫に入っているらしいです。
(*1):鶴我裕子『バイオリニストは目が赤い』を読む~「電網郊外散歩道」2010年4月
途中の「N響という"カイシャ"」「外国ツアー・アラモード」「オーケストラのゲストたち」は、歯に衣をきせない表現があちこちにあり、笑いとともに「なるほどな~!」という発見もたくさんありました。どうやら鶴我さん、ブロムシュテットとはソリが合わないようで、ヒラリー・ハーンやアンナ・トモワ・シントウなどは大絶賛です。このあたりのウラ話も、野次馬的に興味深いものがあります。今回は図書館で探しましたが、どうやら本書はすでに中公文庫に入っているらしいです。
(*1):鶴我裕子『バイオリニストは目が赤い』を読む~「電網郊外散歩道」2010年4月