電網郊外散歩道

本と音楽を片手に、電網郊外を散歩する風情で身辺の出来事を記録。退職後は果樹園農業と野菜作りにも取り組んでいます。

タイムスリップを使った物語では

2017年02月23日 06時04分27秒 | Weblog
タイムスリップを使った物語では、しばしば主人公が過去の偉人や有名人に出会ったり、影響を与えたりします。これは、見方を変えると、過去の偉人や有名人の知名度やエピソードに依存する傾向があるということになります。例えば、『JIN~仁~』では坂本龍馬や勝海舟、西郷隆盛をはじめ幕末を彩る歴史上の人物が次々に登場しますし、荒木源『ちょんまげプリン2』では勝海舟や田中久重などが登場します。『戦国自衛隊』では上杉謙信が、マーク・トウェイン『アーサー王宮廷のヤンキー』ではアーサー王が登場しますし、映画『テルマエ・ロマエ』ではハドリアヌス帝が登場する、といった具合です。

いやいや、他人のことは言えません。実を言えば、ワタクシ自身も二度ほど有名人に登場してもらっています。夏の夜の夢、タイムスリップ・オペラブッファと称して山響定期にモーツァルトに登場してもらったりベートーヴェンが馬見ヶ崎川で芋煮会に参加したり、というような安直な記事を書いております(^o^)/

これに対して、無名の人を中心にして構成されている物語の魅力もあります。例えば梶尾真治『つばき時跳び』は、歴史上の偉人・有名人が物語の中心に関与するというような性格のストーリーではありませんし、宇佐江真理『通りゃんせ』にも、いわゆる有名人は登場しません。このへんは、物語が歴史的な性格を帯びているのかどうかに関わるようで、興味深いところです。

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