電網郊外散歩道

本と音楽を片手に、電網郊外を散歩する風情で身辺の出来事を記録。退職後は果樹園農業と野菜作りにも取り組んでいます。

病み上がりに聴きたい曲〜ベートーヴェンのピアノ・ソナタ第31番

2024年09月19日 06時00分07秒 | -独奏曲
ひどい風邪で寝込んでから9日目、少しずつ起きている時間を増やして復活をはかっています。郵便局への往復も、足元がふらつき、筋力の衰えを感じます。風邪と言って馬鹿にできない、ついごろりと横になろうとしますので、リハビリを兼ねて(1)起きていること(2)歩くことを意識して生活しています。

くたびれて一休みしたい時は、イスに座って簡易デスクトップPC-audio で音楽を聴きます。今回は、ベートーヴェンのピアノ・ソナタ第31番を(*1) YouTube の動画でじっくり聴きました。

まずは、ウィルヘルム・ケンプのピアノで、1964年の録音のようですので、すでにパブリックドメインになっています。ケンプの演奏もいいなあ。
ベートーヴェン ピアノ・ソナタ 第31番 変イ長調 作品110 ケンプBeethoven Piano Sonata No.30 E- major


続いてエレーヌ・グリモーの2001年の演奏から。こちらはライセンスの関係でブログ上では見られないようで、Watch on YouTube をクリックすると YouTube に飛んで(場合によっては広告を見せられた後に)始まるというもののようです。
Hélène Grimaud: Beethoven - Sonata No. 31 in A-flat, Op. 110


この曲自体も、晩年のベートーヴェンが病癒えて作曲したものだけに、孤独感の中にも感謝の心情が感じ取れる音楽となっています。特に第3楽章。いわゆる「嘆きの歌」が静まり、フーガが立ち上がってくるところ、このあたりがなんとも言えず大好きです。年がら年中聴いていたい曲ではありませんが、病み上がりの身にはぐっときます。ケンプの演奏は、肩の力を抜いて、自然に聴き惚れてしまうというタイプのものですし、2001年のエレーヌ・グリモーの演奏は、現代のピアノを充分に響かせ、しかも心情的にも説得力のあるものとなっているように思います。

(*1): ベートーヴェン「ピアノソナタ第31番変イ長調Op.110」を聴く〜「電網郊外散歩道」2006年11月


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