電網郊外散歩道

本と音楽を片手に、電網郊外を散歩する風情で身辺の出来事を記録。退職後は果樹園農業と野菜作りにも取り組んでいます。

モーツァルトとブラームスの「クラリネット五重奏曲」を動画で

2024年02月17日 06時00分08秒 | -室内楽
私の若い頃、室内楽を好んで聴くのははクラシック音楽ファンの中でも少数派だったように思います。レコードの発売枚数も交響曲などのオーケストラ曲よりだいぶ少なかったですし、だいたいダイナミックな迫力や管弦楽の色彩的な響きの魅力に乏しいと考えていた時期がありました。ところが、NHK-FM の金曜夜の室内楽の時間に、海老沢敏さんや大木正興さんの解説を聴きながらいろいろな曲に接するうちに、室内楽もいいなあと思うようになり、特にモーツァルトの「クラリネット五重奏曲」の魅力にはまりました。当時、東芝から出ていた廉価盤(*1)を購入し、ずいぶん長く聴きました。また、モーツァルトのクラリネット五重奏曲に触発されたというブラームスのクラリネット五重奏曲にもはまりました。どちらも希代の名曲、大傑作だと思います。

その後、実はモーツァルトのこの曲やクラリネット協奏曲は、普通のクラリネットでは低い音が出せないので一部高い音に置き換えて演奏されることが多いことを知りました。本来のバセットクラリネットを用いた演奏(*2)に接した最初は、カラヤンがベルリンフィルに入団させようとしてすったもんだしたザビーネ・マイヤーがN響に来演したときでした。今となっては多くの女性奏者が普通に活躍していますが、当時はまだ妙な慣習が強かったのでしょうか。

YouTube で、そのザビーネ・マイヤーが吹くモーツァルト「クラリネット五重奏曲」の動画を見つけました。うーむ、こんなに簡単に演奏に接することができる時代をなんと言おうか?

Mozart | Clarinet quintet K581 in A major - Armida Quartet, Sabine Meyer


さらに、ブラームスのクラリネット五重奏曲も見つけました。こちらは旧ケルン放送交響楽団、現在はケルンWDR交響楽団に所属する団員による演奏のようです。

Johannes Brahms - Clarinet Quintet in B minor, Op. 115 | WDR Sinfonieorchester


うーん、いいなあ。昔、若い頃に聴き慣れていた、古色蒼然とまでは言わないけれど情緒纏綿たる演奏と比べると、ずっと現代的な活気ある演奏と感じます。当時、名演として称揚されていたモノラル録音のものは、あれはあれでよかったのだけれど、ちょいと人生に疲れたような雰囲気があったからなあ(^o^)/

(*1): 古いLPでモーツァルトの「クラリネット五重奏曲」を聴く~「電網郊外散歩道」2016年11月
(*2): 山形弦楽四重奏団第61回定期演奏会でハイドン、シューベルト、モーツァルトを聴く~「電網郊外散歩道」2016年10月


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