電網郊外散歩道

本と音楽を片手に、電網郊外を散歩する風情で身辺の出来事を記録。退職後は果樹園農業と野菜作りにも取り組んでいます。

山形弦楽四重奏団第81回定期演奏会でフルート四重奏の「コジ・ファン・トゥッテ」等を聴く

2021年10月16日 06時24分37秒 | -室内楽
よく晴れた秋の一日、せっせと働いた後、山形市の文翔館議場ホールで、山形弦楽四重奏団の第81回定期演奏会を聴きました。余裕をもってでかけたはずが、ラッシュアワーに遭遇し道路はかなり混んでいましたので、会場に到着したのは開演五分前というギリギリのところ、ヴィオラの倉田譲さんのプレコンサートトークが終わろうとするタイミングでした。

さて、本日の曲目は、

  1. モーツァルト 歌劇「コシ・ファン・トゥッテ」第1幕から
  2. ボッケリーニ 6つの弦楽三重奏曲より 変ロ長調 Op.47-3, G.109
  3. モーツァルト 歌劇「コシ・ファン・トゥッテ」第2幕から
     演奏:山形弦楽四重奏団、フルート:小松崎恭子(山響)

というものです。今月は、先ごろモーツァルトの歌劇「魔笛」を楽しんだばかりですので、芸術の秋らしくモーツァルトのオペラが続いていますが、今回はJ.ヴェント編曲によるフルート四重奏での演奏です。

歌劇「コシ・ファン・トゥッテ」というのは、若い二人の姉妹のそれぞれ恋人たちが、心変わりをするかどうか賭けをして、変装して相手を変えて接近したところ、見事に相手の心をゲットしてしまうという、身もフタもない話。マジメなベートーヴェンが呆れてしまったというフザけたストーリーに、それはそれは見事な音楽がつけられている多重唱オペラです。これをフルート四重奏で演奏してしまおうというプログラムは、あまり聴いたことがありません。たぶん、山形弦楽四重奏団ならではの企画です。

前半は、「コジ・ファン・トゥッテ」第1幕から。ステージ上の配置は、左からフルート:小松崎恭子さん、ヴァイオリン:中島光之さん、ヴィオラ:倉田譲さん、チェロ:茂木明人さん、となっています。

  1. 序曲
  2. 僕のドラベッラには、そんなことはできない
  3. ああ、妹よ、ご覧なさい
  4. ああ、何とこの足は
  5. 素晴らしき軍隊生活よ!
  6. 愛しき人の愛のそよ風は
  7. 麗しのデスピネッタ
  8. ああ、なんて一瞬のうちに

プログラムの解説によれば、編曲をしたヨハン・ヴェント(1745〜1801)という人は、ウィーンの宮廷楽団でオーボエ奏者だったらしいです。モーツァルトが1756年生まれですので、ほぼ一回り年上の音楽家ということになります。たぶん、モーツァルトの音楽が気に入って、貴族のサロンで、あるいは家庭の楽しみに、小さな編成で演奏できるように工夫したのでしょう。実際に、ソプラノがアリアを歌うところでは、コロラトゥーラのコロコロいう歌い回しをフルートのトリル音で表すなど、なんだか楽しい編曲です。また、フルートとヴァイオリンが共に歌い、ヴィオラとチェロが合わせるところなどは、姉妹の二重唱とオーケストラのパートでしょうか。また、フルートが常にアリアを歌っているわけではなくて、弦のアンサンブルの中に弱く吹くフルートが溶け込むところなどは、なかなか良い響きだなあと聴き惚れます。

ここで、15分の休憩。

後半は、ステージに左からヴァイオリン(中島)、ヴィオラ(倉田)、チェロ(茂木)の三人が並び、ボッケリーニの弦楽三重奏曲です。第1楽章:アンダンテ〜アレグレット、第2楽章:テンポ・ディ・メヌエット〜トリオ。たいへんチャーミングな曲(*1)です。弦だけの音の等質性とボッケリーニの音楽性とが安心感を与えるようで、心が安らぐ時間です。時折、この時代の音楽としてはチェロが前に出て活躍する場面もあり、このあたりはチェロが得意だったボッケリーニらしいところかも。全体として流麗で思わずほっとする演奏でした。良かった〜。

続いて前半の配置に戻って「コジ・ファン・トゥッテ」の第2幕です。

  1. 女も15歳になれば (デスピーナのアリア)
  2. 私はあの褐色の髪の方をとるわ (ドラベッラとフィオルディリージの二重唱)
  3. このハートをあなたに差し上げます (グリエルモとドラベッラの二重唱)
  4. 恋は小さな泥棒 (ドラベッラのアリア)
  5. 早くして、皆さん方 (第2幕フィナーレ)

編曲は素人音楽愛好家にも見事な楽しいものだと感じられます。例えば第3曲:ドラベッラ(MS)とグリエルモ(Ten)との二重唱は、フルートとヴィオラで演奏されますが、音域的にも役割に合わせているようです。第4曲:「恋は小さな泥棒」は有名アリアですし聴かせどころでもあります(*2)ので、小松崎さんのフルートがチャーミングに響きます。フィナーレでは、和解の六重唱は四人では物理的に無理でしょうが、例えばフルートとヴァイオリンが二重唱を聴かせる間、ヴィオラとチェロがピツィカートで合わせるように、最後の重唱アンサンブルを楽しく再現します。いや〜、おもしろい!

なんだかオペラづいている昨今、こういう演奏形態で歌劇の抜粋を楽しめるのは貴重な機会でした。こういう企画が実現できるのは、山形弦楽四重奏団が東北最古のプロ・オーケストラ山形交響楽団の楽団員からなり、同じくフルート奏者もまた同楽団員であるというつながりがあるためでしょう。舞台でアリアを歌う歌手のプレッシャーを感じることができて、吹きっぱなしで大変だった小松崎さんにも良い経験になったかもしれません。いや〜、楽しかった!



次回、第82回定期演奏会は、来年2022年の2月3日(木)、同じく文翔館議場ホールにて、山響の首席クラリネット奏者・川上一道さんをゲストにクロイツァーのクラリネット四重奏曲と、シベリウスの弦楽三重奏曲ト短調、他を予定しているとのこと。シベリウスの弦楽三重奏曲は、山響の第2ヴァイオリン首席のヤンネ舘野さんにフィンランドから楽譜を買ってきてもらったそうです。もう一つ、川上一道さんが某作曲家に委嘱した新作のクラリネット四重奏曲が間に合えば初演できるかも、とのことでした。これもまた真冬の楽しみの一つでしょう。

そうそう、今回は後援している山形駅前の蕎麦屋「続おそばに」さんが提供してくれた乾麺が二種類、「最上早生」と「来迎寺在来」をお土産にいただきました。なんでも、南極観測隊にも提供した「そば」だそうで(*3)、さっそくお昼にいただきます。「続おそばに」さん、ありがとうございます。

(*1): 第1楽章だけですが、こういう曲です。YouTube より。
6 String Trios, Op. 47, No. 3 in B-Flat Major, G. 109: I. Andante Allegretto

(*2): YouTube より「恋は小さな泥棒」、楽譜付きで。
È amore un ladroncello (Così fan tutte - W.A. Mozart) Score Animation

(*3): 山形そば、南極観測隊にも提供へ〜河北新報ニュース2021年9月20日同・山形新聞ニュース2021年9月15日

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右薬指の関節が痛むので整形外科を受診する

2021年10月15日 06時00分39秒 | 健康
このところ、右薬指の第2関節が痛みます。先週の金曜頃に関節に少し違和感があったので、マッサージのように揉んでみたり少し引っ張ってみたりしたのが逆効果になったらしく、ぶつかったり力がかかったりすると痛むようになりました。激痛ではなくどちらかというと鈍い痛みですので耐えられるのですが、キーボードで文章を打つのにEnterキーで確定するのがまさに右薬指で、かなり不便です。ここ数日、そっとしておいたらだいぶ緩和されてきたのですが、意外な不調。もしかして、関節リウマチ(リューマチ)の前兆では? それはちょいと御免こうむりたいと、インターネットで調べて関節リウマチ等を専門とする整形外科を受診しました。

新型コロナウィルス禍への対応で、発熱の有無等を確認し、受付で問診票を記入します。血縁の家族にリウマチの発症があるかどうかも付記しておきましたので、先生の質問も実に簡潔で的確。両手のX線写真を撮影し、画像を見ながら説明を聞きました。それによれば、軟骨がすり減って軽い炎症を起こしている部分があるとのこと。もし関節リューマチならば、X線画像で関節にリウマチ特有の穴あきが多数見られるはずだが、それが見られないことから、軽度のブシャール結節との診断でした。血液検査の結果は来週に再受診の際に説明してもらえるそうで、関節リウマチやその他の自己免疫疾患ではなさそうでまずは一安心。

ネットでブシャール結節について調べてみましたが、第1関節の場合はヘバーデン結節とよばれるものと同じで、今のところ根治療法はなく、酷使せずに温存し現状維持を図るのが妥当のようです。ひどく悪化すると手術もありうるそうですが、それでも自由自在に動くようにはならないみたい。ほぼ一週間が経過し、痛みもだいぶ和らいできましたので、鎮痛剤の処方も辞退してきました。やはり痛むときは休ませながら、大事に長く使っていくというのが正解のようです。



さて、今日は山形市の文翔館議場ホールで山形弦楽四重奏団の第81回定期演奏会。フルート四重奏でモーツァルトの歌劇「コシ・ファン・トゥッテ」抜粋ほかの予定です。午前中は、タマネギ苗の植え付け準備など、野菜関連の農作業を進めましょう。

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ステーショナリー・フリーマガジン『Bun2』2021年10月号を読む

2021年10月14日 06時00分55秒 | 手帳文具書斎
秋は、来年のことを言う人が増えるためか、鬼が笑いすぎて筋肉痛になるのではないかと思わず心配してしまう季節です(^o^)/
今年も高齢の、いや、恒例の「手帳の季節」がやってきました。書店や文具店には「手帳・ダイアリー売り場」が開設され、実際に手にとって眺めるお客さんが増えてきます。雑誌の世界でも、手帳特集が組まれ、オリジナル手帳が付録になったりもします。そんな季節ですので、ステーショナリー・フリーマガジン『Bun2』2021年10月号(通巻98号)も、「2022年版手帳特集」を組んでいます。

「各社のイチオシ手帳を一挙紹介!」とする特集では、実にいろいろな手帳が6頁にわたり紹介され、1頁が「銀座伊東屋に聞く手帳トレンド」、もう1頁が舘神龍彦さんの「ほこら系手帳とはなにか」という考察になっています。



各社の手帳を見ると、実に多種多様、とても覚えきれません。中では、子どもが小さく家族の人数が多かった頃ならば重宝しただろうと思える「フォープランダイアリー」だとか、老眼が進んでいる今なら便利かもしれない「UDダイアリー」などに興味を持ちました。ただし、こういう多様な手帳・ダイアリーが、実際の売り場ではほとんど目にしないことに気づきます。手帳類は、WEB画面上でデザイン等を見るだけではなく、実際に手にとって具合を確かめ、紙質も確認したいものです。その意味では、企画デザインするだけでなく営業を含めた総合的な展開ができる製品が結局は強いのだろうと思います。



「薄型or日記タイプの二極化傾向に」という銀座伊東屋の「手帳トレンド」にも、そうした傾向は現れているのかも。

もう一つ、「2021年Bun2大賞」の候補一覧も興味深いものでした。個人的には、今年購入した候補製品は一つもなく、パイロットのオートマチック・シャープペンシル「S30」に注目しているくらいです。最近は、どうも好奇心・冒険心が衰退しているのかと反省してみたり、いやいや、画期的な文房具がそう簡単に出現するものではないと思ってみたり。

そうですね、今年、2021年の「個人的文具大賞」は、

  • 継続使用製品賞 プラチナ「古典ブルーブラック・インク」と三菱ユニ「パワータンク」ボールペン
  • 新規入手製品賞 LIHIT LAB. ペンケースACTACT

あたりでしょうか。

私の来年の手帳・ダイアリーについては、また折を見て記事にいたしましょう。

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高田郁『花だより〜みをつくし料理帖・特別巻』を読む

2021年10月13日 06時00分02秒 | 読書
角川の時代小説文庫で、高田郁著『花だより〜みをつくし料理帖・特別巻』を読みました。同シリーズは前に全巻を一冊ずつ読み(*1)、また全巻一気読みを楽しむなど愛読しておりますが、特別巻が出ているとは知らなかったのです。ときどきコメントをいただく「こに」さんのブログ(*2)で目にして、先日いきつけの書店で見つけ購入、果樹園で枯損木を償却する合間に、サクランボの木漏れ日の中で読み終えたものです。

第1話:「花だより〜愛し浅蜊佃煮」。澪と源斎先生が大阪に行ってしまった後の、江戸「つる家」店主・種市の空虚感。そこに自称大阪の易者が見立てた運勢が大打撃となり、東海道を歩いて澪に会いに行くことになります。土産に作った浅蜊の佃煮は、結局は戯作者の清右衛門と版元の坂村堂に食べられてしまいます。まあ、私もぎっくり腰は経験がありますので、仕方がないと思いますね〜。

第2話:「涼風あり〜その名は岡太夫」。御膳奉行・小野寺数馬に嫁いだ奥方の乙緒(いつを)もかなり風変わりな人ですが、お相手の小野寺数馬も同様に風変わりであるだけでなく、忍耐強く理解力のある人で、まずは良かった。恋は情熱ですが、愛は理解と忍耐です。惚れた晴れたでは立ち行かないものが、年月を経て現れてきますので。

第3話:「秋燕〜明日の唐汁」。吉原の妓楼「翁屋」で「あさひ太夫」として過ごした過去を持つ野江は、オーダーメードの眼鏡屋さんを営んでおりました。淡路屋の再建から三年以内に、男名前の店主にする掟があり、番頭の辰蔵を婿に迎えてはという恩人のすすめはありましたが、野江はなくなった又次が忘れられません。あさひ太夫と又次にはどんな因縁があったのか、本編では描かれなかった経緯が明かされますが、思わずホロリのお話です。泣けてきます。
ただなあ、とてもいい話なのですが、女性である作者が描く男性像はどうも「陰のある不良っぽい喧嘩も強い男」>「誠実だが腕力は弱い優しい男」という傾向があるようです。うーむ、野球の「ハンカチ王子」は「男の子への無言の圧力の構造」をあらわにした(*3)ためにインパクトがあったのでは。又次と辰蔵の対比は、どうもこの類型にあてはまってしまうようで、作劇術のうちとはいえ、いささか残念な面もあります。

第4話:「月の船を漕ぐ〜病知らず」。大阪でのコレラの流行になすすべもなく患者を助けることができなかった夫・源斎先生の無力感・絶望感を支えることができない妻・澪の苦悩のお話です。流行性の疫病に対して漢方医が無力であったことは、「仁〜JIN〜」の南方先生の登場まではいたし方ないことではありますが(^o^)/、そうか、味噌汁の味噌の味が決め手でしたか。たしかに、同郷の夫と妻は多少の好みの相違はあれど基本的な美味しさの基準はよく似ていることが多いものです。年を取ると、食の好みの類似性というのは大事な要素の一つ。まあ、そういう味覚に飼いならされただけという説も一部にはありますが(^o^)/

いずれにしろ、長く続いたシリーズの後日談や明らかになっていなかった秘密が明かされる、ファンにはたいへん嬉しい一冊でした。高田郁さん、ありがとう!

(*1):高田郁『みをつくし料理帖』シリーズ
 『八朔の雪』『花散らしの雨』『想い雲』『今朝の春』『小夜しぐれ』『心星ひとつ』『夏天の虹』『残月』『美雪晴れ』『天の梯』
(*2): ブログ「読書と映画とガーデニング」
(*3): 男の子とハンカチ、あるいは非言語的メッセージ〜「電網郊外散歩道」2006年8月

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植木屋さんに庭木の剪定をお願いする

2021年10月12日 06時00分35秒 | 料理住居衣服
先月末の話ですが、植木屋さんに庭木の剪定をしてもらいました。長年ずっとお願いしている植木屋さんが、昨年は親御さんの介護やら引き継いだ田んぼの仕事やらで来れなかったために、一年ぶり、まるまる二年分の剪定です。親御さんが亡くなり田んぼのほうも委託したそうで、今年は来てもらえました。背丈の低い生け垣などは見様見真似で私が自分でするのですが、さすがに樹齢百年を超える松など背丈の高い樹は私の手には負えません。高所作業台車を使い、ボサボサ頭を散髪して、すっきりと仕上げてもらいました。



ついでに、高くなりすぎた日光ヒバとサワラヒバの頭を取って背を低くしてもらいました。この冬、頭に雪が積もるかもしれないとのこと。要観察です。



また、ボサボサだった隣のモミジも刈り込んでスッキリしてもらいました。ほぼ同世代で、亡父の時代からずっとお願いしている植木屋さんですので気心もよく知った間柄です。休憩時に一緒にお茶を飲みながら、庭木も少しずつ減らしてお互いに負担を軽くしていかないといけないなあと話したところです。来年もお願いしますということで、今年の庭木剪定も無事終了。2日半の作業日程でした。

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農作業用革手袋の更新と10月の農作業メモ

2021年10月11日 06時00分30秒 | 週末農業・定年農業
10月10日は毎年たいてい晴れの特異日です。今年は、朝のうちは曇りでやや雨がぱらつくお天気でしたが、その後は上天気となりました。暑くもなく寒くもなく、絶好の農作業日和です。勤め人ならば疲労回復が休日の最大のテーマですが、当方はほぼ毎日が休日のようなものですので、休みたいときに休めるのがありがたい。当然ながら、日曜だからといってお休みとは限りません(^o^)/

日曜日の農作業は、

  • 自宅裏のサクランボ枯れ枝の焼却
  • もう一つのサクランボ果樹園に春から積み上げていた古損木の焼却
  • 同サクランボ果樹園の施肥
  • 自宅裏の野菜畑から秘伝豆の収穫

を済ませることができました。風のない早朝、まだ暗いうちから自宅裏のサクランボの枯れ枝を集めていたものを焼却し、朝食後は少し離れた場所にあるもう一つの果樹園に軽トラックで移動、春から積み上げたまま焼却できずにいた残りの古損木を焼却しました。




 (カイガラムシ防除ハーベストオイル容器を防火用の蓋付きバケツとして再利用)

こちらは午後までかかり、燃えている間は火の様子を見ながらサクランボの樹の周りに肥料を散布します。





背負式の肥料散布器は亡父が使っていたもので、アルミの背負子スタイルの骨組みに布製の袋とプラスチック製の散布用パイプ腕が付いています。この背負子の袋の中に約15kgの肥料が入りますので、通常は20kgの肥料のうち4分の3を入れて背負い、散布用パイプ腕を左右に振りながら歩くと、広い面積にスムーズに散布できるというしくみです。シンプルですがなかなか効果的ですし、15kgくらいだとなんとか背負うことができます。



自宅に戻ってから、秘伝豆の収穫をしましたが、根元から刈り取ったものを一輪車で運んだところで、老母がコンテナに座って豆をもいでくれました。畑の中を歩いたり刈り取った重い収穫物を運んだりすることはできなくても、座って豆をもぐことはできるからと、いかにも慣れた手付きです。確かに、誰でも役割があるのは良いことですし、実際問題として助かりますので、これ幸いと任せてしまいました(^o^)/



ところで、農作業に使っている革手袋がボロボロになってきましたので、新しいものを購入しました。カーキ色のものが今まで使っていたもので、白いのが今まさに使っているもの、一番右のものが今回購入した手袋です。購入にあたっては、手のひらの大きさもさることながら中指の長さが重要になるようで、現用の農協の景品でもらった白手袋は全般に指の長さが長過ぎ、やや大きめのLサイズみたい。今回の製品では、Mサイズが私の手にぴったり合いました。




軍手では、鋸やチェーンソーを使う作業の際にうっかり手を傷つける場合があります。革手袋だとその危険性はかなり低くなるようで、便利に使っています。実は3組を一緒に購入したのですが、1組は妻にプレゼントして、残りを洗いながら交代して使っていく予定です。なお、革手袋の内側には、綿の内手袋を使っています。こうすると、汗をかいても手袋の中がむれずに済むようです。

さて、今後の作業としては、ネギの追肥と土寄せ、サトイモの収穫、玉ネギの植え付け準備、あと何があるのかなあ。野菜作り二年生は、まだまだ先が見えていません。

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モーツァルトの歌劇「魔笛」を観る〜二期会公演

2021年10月10日 08時40分06秒 | -オペラ・声楽
日曜の午後、山形市のやまぎん県民ホールで、宮本亜門演出の二期会オペラ、モーツァルトの歌劇「魔笛」を観ました。だいぶ前から楽しみにしていた公演で、新型コロナウィルス禍の動向にやきもきしながらなんとかなりそうだと判断してチケットを購入していたものです。今回は開演時刻を間違わずにホールに到着、妻と共に二階席へ。



やや高い位置からではありますが、オーケストラ・ピットの手前の方は見えません。目を凝らしてよくよく見ると、指揮者席を中心に左から第1ヴァイオリン、ヴィオラ、チェロ、第2ヴァイオリン、コントラバスという対向配置のようで、ピットが横長になるため管楽器はいつもの正面奥ではなくて、木管楽器が左手、金管楽器が右手、正面奥にはチェレスタ?、やや右手奥にティンパニという配置のようです。

指揮者の阪哲朗さんが登場、満員の聴衆に一礼すると、「魔笛」序曲の、あの三和音が始まります。ほんとはワクワクする序曲の間に期待が高まるところでしょうけれど、こんどの演出ではすぐに幕が上がり、立方体の手前の二面と天井が開いた形のスクエアな舞台で、現代風な家庭劇が展開されます。どうやらわがままなパパが酔っ払って暴れ、奥さんが怒って子供を置いて出ていくというふうな状況のようで、このパパが窓から飛び出すとそこからいかにもRPG風の魔笛の世界が始まるという設定。なるほど、プロジェクションがうまく使われているようです。

第一幕、例によって三人の侍女が登場しますが、なんとまあ、極端に胸を強調した演出です。一瞬、冬瓜を二個かかえているのではないかと思ってしまうほどで、お色気よりは滑稽さをねらったものみたいです。一瞬、グロテスク系の演出じゃなかろうなと心配しましたが、続いて登場する夜の女王も同系統のもので、ははあ、これは夜の女王の側は肉欲を象徴するものなんだなと理解。パパゲーノとタミーノのアリアや夜の女王のアリア等も好調で、山響もモーツァルトの音楽を柔軟にバランスよく聴かせてくれます。

ザラストロが登場、なんだか仮面ライダーみたいな頭だなと思ってよくよく見たら、大脳のシワがむき出しになっているのでした。なんともグロテスクですが、要するに理性の象徴なのでしょう。こういうのがロールプレイング・ゲーム風というのだろうか、インパクトはありますがあまり趣味の良いものではありません。三人の童子はソプラノが演じています。こちらは今風の少年みたいで、好感が持てます。

パパゲーノの前にパパゲーナがはじめて現れるところは、やっぱり面白い場面です。今回は車イスに乗って登場し、パパゲーノを口説きます。この老婆が第2幕では18歳の飛び跳ねるキャピキャピのギャルに変身するのですから、パパゲーナはある意味ずいぶんラッキーな役柄かも(^o^)/

第2幕の中では、やっぱり夜の女王のアリア「復讐の炎は地獄のように燃えて」がすごいです。これに合わせるオーケストラも、中間色の音色を排し原色ギラギラで迫力満点。悪役の一人モノスタトスが霞んでしまうほどです。でも、どーして夜の女王は自分でザラストロを殺そうとせず、娘に殺させようとするのだろう? お話の都合上いたし方ないのですが、不思議な人です、夜の女王(^o^)/

まあ、タミーノとパパゲーノの試練に対する向かい方は実に対照的で、真面目で優等生のタミーノ、天衣無縫、率直ストレートなパパゲーノと、魅力的な人物造形かつ音楽となっています。沈黙の試練はパミーナの誤解を招き、深い悲しみのアリアを導きますし、僧侶たちの合唱は新型コロナウィルス禍になって以来、しばらくぶりの生合唱かもしれません。堂々たる合唱で、良かった〜! 最後の試練を経たタミーノとパミーナの幸福感もいいけれど、何と言っても素晴らしいのがパパゲーノとパパゲーナの喜び溢れる二重唱です。「パ・パ・パの二重唱」は、歌える・演じられる喜びを爆発させたような素晴らしいものでした!

フィナーレの後、画面は一転して最初の現代風の家庭劇に戻ります。試練を終えた若いパパは現実に戻り、妻も家庭の平和も戻ってきてハッピーエンドに。

ゲーム画面を模したと思われるスクエアな舞台装置や、多用されたプロジェクション・マッピングも有効でしたし、ロールプレイング・ゲーム風なデフォルメはいささかグロテスクな面もありましたが、たいへんおもしろく「魔笛」の世界を描いていたと思います。阪哲朗指揮山形交響楽団の演奏は、オーケストラ・ピットから見える限りでは、トランペットの長さから判断してたぶんナチュラル・トランペットを使っているものと思います。座席位置からは見えませんでしたが、ホルンもおそらくナチュラル・ホルンでしょう。音の抜けの良さから判断して、ティンパニもバロック・ティンパニを採用しているものと思います。例えばパミーナの嘆きの場面における弦楽の美しく哀しい響きに現れていたように、オーケストラ自身が作曲当時の時代考証を踏まえてバランスの良い澄んだ響きを実現していることが力になり、山響らしい素晴らしいモーツァルトのオペラ公演になっていたと思います。良かった〜!

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スーパーのお魚売り場に「小公女」?

2021年10月09日 06時00分58秒 | 散歩外出ドライブ
妻に買い物を頼まれました。ゴーヤの佃煮を作るので、「コウナゴ」を買ってきてほしいとのこと。「コウナゴ? 買ったことないなあ」と言ったら、「シラスじゃないからね、コウナゴだよ」と念を押されました。行きつけのスーパーのお魚売り場を見たら、シラスはいっぱいあるけれど「コウナゴ」なんてのはない。妻に電話しました。

私「もしもし、今、お魚売り場に来ているんだけど、シラスはいっぱいあるけど、コウナゴなんて見当たらないよ。」
妻「え〜っ! シラスの周りには何があるの?」
私「小公女なんてのがあるけど。」
妻「お魚売り場に小公女が置いてあるわけないでしょ! それ、コウナゴって読むんだよ」
私「えっ! ホント?」

たしかに、よく見ると「小公女」じゃなくて「小女子」でした(^o^)/
なるほど、それで「小さいおなご=小おなご=コウナゴ」か!
いや、確かにお魚売り場に「小公女」は置いてないわな。お肉売り場にミンチン先生もいない(^o^)/



ついでに書店に回り、文庫本を2冊と2022年のダイアリーを購入。ダイアリーは別記事とすることにして、文庫本は

  • 高田郁『花だより〜澪つくし料理帖・特別巻』角川、時代小説文庫
  • レッシング『賢者ナータン』、丘沢静也訳、光文社、古典新訳文庫

です。


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老母、車イスから降りて再び歩き出す

2021年10月08日 06時00分47秒 | 健康
過日、膝の打撲で水がたまり、痛くて車イス生活になった老母でしたが、整形外科で水を抜いてもらい、痛みが収まるとすぐ、翌日から今までどおり歩行器を使って自分で歩き始めました。車イスに頼ったのは、実質的に数日間だけだったようです。痛みがあったりすると、つい弱気になって車イスに頼りがちになりそうなものですが、逆に車イスに頼りすぎると筋力が落ちて歩けなくなるという落とし穴もあります。必要なときにはためらわずに使う、必須でなくなったら思い切って自立するということが大切なのでしょう。その点、頑張って自力で歩こうとする満93歳。思わず「クララが立った! 立ったのよ〜!」という某有名アニメの台詞を思い出しますが(^o^)/、わが母ながらその気力には頭が下がります。



ところで、社会福祉協議会からお借りした車イス、実は某中学校で寄贈したもののようで、思わず感心してしまいました。今どきの中学生は、ボランティアでアルミ缶集めなどを行い、車イスを寄贈する活動などを行っているのですね。こんな世相ではありますが、ちょいと心強くなるような、嬉しい気分。

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「スパゲッティ・ボロネーゼ」と「リンゴとキュウリと人参のサラダ」を作る

2021年10月07日 06時00分20秒 | 料理住居衣服
先日のフェットチーネ・ボロネーゼで味をしめて、お昼にスパゲッティ・ボロネーゼを作りました。また、季節の果物「紅つがる」リンゴがたくさんありますので、「リンゴとキュウリと人参のサラダ」を作ってみました。いずれも、最近の「料理メモ」ノートに記載の内容です。

まずは、スパゲッティ・ボロネーゼから。



材料は2人分で、

  • スパゲッティ @80g×2
  • 豚肉  150g ひき肉がなかったので包丁で細かく切りました。

  • 玉ネギ 1/2個 みじん切り
  • 人参  1/4個 みじん切り
  • シイタケ 2個 みじん切り

  • 混合調味料 赤ワイン 50mL、トマトピューレ 大さじ 1.5、ウスターソース 小さじ2、コンソメ顆粒 小さじ1/2

  • ニンニク 1片、鷹の爪 1個

  • オリーブオイル、塩コショウ 適量
  • 粉チーズ 大さじ2

作り方は、

  • フライパンで低温で熱したオリーブオイルにニンニクの香りを移し、鷹の爪で辛味をつけ、ひき肉を加えて中火で炒め、色が変わったら玉ネギ、人参、シイタケを加えて炒めます。


  • 全体に油が回ったら混合調味料を入れ、強めの中火で炒めて水分を飛ばします。

  • 茹で上がったスパゲッティを加え、混ぜて盛り付けた上に粉チーズをふりかけます。パセリがあると良かったけれど、ないので省略(^o^;)>



    つづいて、サラダです。こちらは、ブログ「お野菜を食べよん!」(*1)の2007年9月15日の記事を参考にしました。まず材料と準備ですが、リンゴは「つがる海峡〜♪」ではなくて我が家の「紅つがる」です(^o^)/

    • キュウリ 1本 千切り
    • 人参(小) 1/2本 千切り
    • 焼いた塩鮭  朝の残り1/2切れ
    • リンゴ  1/2個 皮付き、薄切り
    • 粉チーズ 大さじ4
    • マヨネーズ 大さじ4
    • 塩コショウ 適量

    というものです。作り方は、材料を混ぜ合わせて塩コショウで味を調えるだけ。簡単です。





    デザートとして、リンゴの皮をむいて塩水につけたものを用意しました。
    できあがりがこれ。


    たいへん美味しくいただきました。うん、こうして写真を見ると、やっぱりパセリなど緑色がのっていたほうが彩りがきれいです。豆苗を使えばよかったかな。

    (*1): ブログ「お野菜を食べよん!」「つがる」海峡〜♪ 同2007年9月15日の記事

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    日常生活の中のノート・筆記具その4〜料理メモと雑メモ用ノート

    2021年10月06日 06時01分25秒 | 手帳文具書斎
    日常生活とノート・筆記具、その4は料理メモ・ノートと雑メモ用ノートです。

    料理メモ用ノートというのは、『きょうの料理』等の本や雑誌にある様々なレシピのうち、自分で作ってみたい、あるいは実際に作ってみたものを選んで材料と準備、手順、結果などを書き留めているもので、まあ、一種の「実験ノート」みたいな位置づけのものです。例えば「きょうのお昼、お願いね」などと頼まれたときには、「了解、まかせて」と答えられるように、日々研究精進しているわけです(^o^)/ottonokagami



    この料理メモノートはすでに2冊めで、コクヨのA5判ソフトリングノートを使い、1テーマ1枚、裏表で使います(*1)。構成は、(1)タイトルと日付、(2)出典、(3)材料と準備、(4)作り方、(5)作ってみての留意点など、といった形になっており、ときどき妻が「中華おこわを作るのであのノート貸して」と言い、これを使って作ることがあります。たしかに、「何の本に書いてあったっけ?」と探すよりも能率的ですし、いつも◯ック◯ッドだのみでも困ります。その点、自分で書きとめたノートなら印象に残り、料理の経験も身につく(*2)ような気がします。

    料理メモ・ノートは、今はプレッピー(Preppy)あるいはプレジール(Plaisir)万年筆を用い、プラチナ古典ブルーブラック・インクで書いていますが、以前はパイロットの「紺碧」などいろいろなインクで書いていたために、水に濡れやすい台所ではインクが流れて困る場面がありました。やはり、こうした用途ではインクの耐水性が重要になるようです。





    もう一つ、雑メモ用ノートを使っています。これは、「カ・クリエ」というA4判の3分の1サイズのリングノートが発売されたときに面白がって使い始めたものの、紙質がいまいちで主要な用途には使えないと判断、雑メモ用ノートとして使っている(*3)ものです。筆記具は、もっぱらブルーブラックのゲルインクのボールペンを使い、クリップをリングにはさんで使っています。



    例えば、「残る外仕事」のように、当座の農作業や家の周囲の管理作業をリストアップしたToDoリストのようなものや、



    あるいはブログ記事の題材を思いついたときにリストアップしておいたものなどです。



    実際は、記事になったものもあれば日の目を見なかったものもあり、忘れないように書いておけばそのうちに具体化することもある、という程度のものです。それでも、記事ネタ枯渇のときには、貴重なアイデア源になることもあります。

    (*1): 料理メモ用ノートは片面使用のほうが便利そうだ〜「電網郊外散歩道」2019年4月
    (*2): 「料理メモ」のノートを作ることで〜「電網郊外散歩道」2019年10月
    (*3): 「カ・クリエ」というノートを使ってみて〜「電網郊外散歩道」2015年10月

    【追記】
    あらら、タイトルの統一性が…訂正しました。

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    日常生活の中のノート・筆記具その3〜備忘録ノートと枕元雑記帳

    2021年10月05日 06時00分34秒 | 手帳文具書斎
    日常生活で使っているノート類の中で、2番めに参照する頻度が高く、かつ最も書き込む頻度が高いのが備忘録ノートです。学生時代から書き始め、就職してからも同様にB5判大学ノートに書いていた(*1)のですが、紆余曲折を経て結局はA5判のノートに落ち着いています(*2)。書く内容に特に限定はないものの、日常生活の中でまとまって書く中身がある場合に書いています。例えば読書や演奏会の記録と要約・感想とか、特定のテーマに関して調べたことや日常生活の出来事の中で考えたこと、あるいは新聞雑誌等の記事の切り抜きに関連する情報など、要するにこのブログ中にある多くの記事のようなものです(^o^)/

    実際問題として、2004年にブログを開始してからは、実質的に備忘録ノートがブログ記事のネタ帳のような存在になっており、備忘録ノートの蓄積なくして毎日更新は不可能です。ふだん外出時にも持ち歩くようにしているため、一時はB6判のノートを使っていたこともあるのですが、年間に書き込む分量が多すぎてB6サイズよりもA5判の80〜100枚という厚手のノートを選んで現在に至ります。




    使用する筆記具はその時の気分で選び、ふだんはもっぱら万年筆で、演奏会の記録などは筆記音が小さくスラスラスムーズに書けることからJetstreamかPowerTankボールペンを使います。使用頻度からいうと、プラチナ社の万年筆#3776ブルゴーニュ(F)やプロシオン(M)、パイロットのカクノ白軸(M)などをプラチナ古典ブルーブラック・インクで、TWSBIのダイヤモンド580ALラヴァー(M)をモンブランのロイヤルブルー・インクで本文を書き、タイトル行や内容の修正などはプラチナ社のクラシック・インクのカーキブラックやカシスブラック、あるいはそれを混ぜた混色ゴールドオーカーなどをプレッピーやプレジールで使っています。



    もう一つ、似たようなものに枕元雑記帳があります。これは、日常的に持ち歩くものではなく、ほぼ寝床の枕元専用、思いついたことを寝転んだまま書きますので、筆記具は上向き筆記が可能な加圧式ボールペン、パワータンクPowerTankの黒(1.0mm)の一択です。これ以外にはありえません。写真は旧型のキャップ式パワータンクですが、最後の替え芯を入れたものですので、このインクがなくなるともう使えなくなります。現行のパワータンク・スタンダードか、余分にストックしてあるパワータンク・スマートを使うことになりそうです。





    枕元雑記帳は、続けて何日も書き込むことがあれば一定期間まるで記入がなかったりすることもあって、まったく不定期です。どちらかといえば枠にはまらない自由な発想・思いつきを主体としており、狂歌・川柳など、とてもブログ記事にはできないアホな内容も少なくありません。むしろ、最近は Android タブレットで某「本好き」ラノベ小説の PDF ファイルを1日1章ずつ読んでいたりします(*3)ので、ページの消費がぐっと遅くなっています(^o^)/

    (*1): 紙が先か筆記具が先か〜「電網郊外散歩道」2008年8月
    (*2): A5判化してからの備忘録ノートの動向〜「電網郊外散歩道」2019年11月
    (*3): 最近、Androidタブレットを使い始める〜「電網郊外散歩道」2021年7月

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    日常生活の中のノート・筆記具その2〜手帳とダイアリー

    2021年10月04日 06時00分26秒 | 手帳文具書斎
    手帳の秋、鬼が笑いすぎて筋肉痛を起こす季節です。日常生活の中で、おそらく一番よく眺めるのが手帳のスケジュールかも。来年の手帳の話はまた今後の課題として、まずは手帳の現況を。




    現在、使っている手帳は髙橋書店のリベルプラス1です。システム手帳が重いと感じてからこの手帳に変更(*1)して3年目、退職してスケジュールもまばらになりましたので、量的にはなんとか大丈夫ですが、ダイアリーとの重複が課題です。使用することが多い筆記具は、万年筆はプラチナ#3776ブルゴーニュ(F)を同社の古典ブルーブラックで、ボールペンは三菱のパワータンクPower Tank スマートの今はなきアルミ軸。訂正用、あるいは強調用に、ぺんてるのエナージェル・インフリー、しかもターコイズ・ブルーの0.7mmを使います。これは、ぱっと目立って視認性が良好です。



    スケジュールとくれば記録用のダイアリー。一昨年は自作のB6判ノートを使いましたが、今年はB6判のキャンパス・ダイアリーをキングジムのレザフェス(LEZAFACE)ノートカバーに入れて使用中。キャンパス・ダイアリーは、時刻の目安がないのが不便ですが、なんとか一年間ずっと使って来ました。ノートカバーはノートが二冊入るので、もう一冊、薄手のB6ノートを入れているのですが、これはほとんど使っていません。




    使用筆記具は、もっぱらプラチナ社の百周年記念プレッピー(Preppy,0.3mm)を同社の古典ブルーブラックインクで。ゴムバンドで表紙にペンケースを固定し、中にボールペンを2本、ゼブラのブレンの黒と赤の0.7mmを入れていますが、ほとんど Preppy で済ませています。やはり万年筆とインクのほうが、書いた後の紙面がきれいです。レフト式の左ページは行動記録、右ページは4行日記のスタイルでほぼ定着していますので、来年もこの方式は変わらない予定です。




    来年に向けての課題としては、やはり手帳とダイアリーとの関係かな。ダイアリーがわざわざノートカバーで2冊になっている意味がないのと、ダイアリーの様式に時刻の目安があったほうがありがたい。市販の手帳兼用のレフト式ダイアリーではどうか、今後検討してみたいと思います。

    (*1): 来年はスリムに身軽になりたいものだ〜「電網郊外散歩道」2018年10月

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    日常生活の中のノート・筆記具その1〜「農作業メモ」と「給油記録」

    2021年10月03日 06時00分01秒 | 手帳文具書斎
    日常の生活の中で、様々なノート類や筆記具を使っています。代表はA5判の備忘録ノートですが、それ以外にもけっこう何種類も使っていますので、少し整理してみました。まずは、「農作業メモ」ノートです。




    「農作業メモ」は、当初は「週末農業メモ」と題してA7判のはがきサイズのダブルリングノートを使っていたのですが、2009年から2019年の途中まで10年間使った後(*1)、野菜畑の図解にはもう少し紙面が広いほうが便利そうだということで、コクヨのB6判ソフトリング・ノート(80枚)に転換したものです。これは大正解(*2)で、農協の集荷スケジュールを表すカレンダーや当方の年度ごとの出荷記録など、様々な資料を貼り付けて参照するにも便利な紙面サイズでした。




    もちろん、農作業の記録や施設設備の維持管理上の注意点などを図解しメモしておくにも、B6サイズはちょうどよい大きさですし、常用する癒合促進剤などの添付資料を貼り付けておくと、参照するにもあちこち探す必要がありません。




    使用している筆記具は、上向きでも書ける、酷暑の真夏でも厳寒の真冬でも、濡れた紙やビニル、ガムテープの上にも書ける等の特性から、ほぼ PowerTank で済ませています。室内で、目立たせるために万年筆で書くこともありますが、コクヨのソフトリングノートの紙質は悪くないようで、裏抜け等は見られません。



    続いてマイカーの給油記録です。こちらはコクヨの測量野帳の統計罫タイプのものを使っており、1車種1冊のペースで現在4冊目です。もう1冊、A7判の小型キャンパスノートは、給油記録と共に車のドアポケットに入れてあるもので、車内でのちょっとしたメモに使っています。筆記具は Power Tank スマート。やはり加圧式ボールペンの耐熱性、耐寒性を重視した選択です。




    こちらも何度か記事にしておりますが、毎回の給油記録をデータ化すると、様々なことがわかって興味深い(*3)ものがあります。



    (*1): 過去10年間の農作業メモを合本して一冊にする〜「電網郊外散歩道」2020年9月
    (*2): 「農作業メモ」ノートをB6判にして正解だった〜「電網郊外散歩道」2020年6月
    (*3): コクヨの野帳で車の燃費と整備を管理する〜「電網郊外散歩道」2012年2月


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    老母、右膝を打撲、しばらくは車イス生活か

    2021年10月02日 06時00分30秒 | 健康
    今年、満で93歳になる老母が、引き戸に引っかかったらしく転んで右膝を打撲、痛くて歩行器でも歩けないと言います。たしかに、右膝が腫れ上がり、痛そうです。とりあえず整形外科に行き、レントゲンを撮ってもらいましたが、骨折はしていない模様。膝にたまった水を抜いてもらい、痛み止めをもらってだいぶ楽になったようです。

    診察の待ち時間、妻が社会福祉協議会に電話をして問い合わせたところ、車イスを借りられることになりました。整形外科と薬局からの帰りに車イスを借りて車のトランクに積み、帰宅しました。通院の際に、ベッドから車の後部座席まで移動するにも、医院の玄関で車イスに乗り換えるにも、私が母を「お姫様抱っこ」して移しましたが、高齢になり体重が減って軽くなっているので助かりました。妻に「あなたはお姫様抱っこできないね」と言ったら怒られました(^o^)/

    考えてみれば、食事をするにもトイレに行くにも、またちょっとしたモノを取るにも、動いて移動しなければなりません。自分の意思で動けるということは、本質的に重要なことです。そういえば、30歳で失明した妻をずっと支えた祖父は、「失明した人を24時間ずっと手助けすることはできない、自分でできるように環境を整えることが大切だ、具体的には床にモノを置かないことだ」と言っていました。明日は我が身の問題でもありますので、老いていく母を見ながら、経験に基づくその言葉が実に正しいことを痛感しています。

    とりあえず、車イスは2週間借用の手続きをしていますが、歩行器で再び歩行が可能になるかどうか、様子を見ながら今後のことを考える必要がありそうです。元気老母、まだまだ気力が衰えていないのが幸いです。

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