
足腰がしっかりと大地を踏みしめるかのような役者魂ですね!嘉数好子さんもお元気そうで何よりです。芝居を継承していく組踊伝承者や舞踊家の若手の姿は21世紀の半ばに向かって、琉球歌劇や台詞劇は継承されていく道筋ができていると、少し安心させてくれます。ウチナーグチの言葉が稽古場でも飛び交う場でなければ、ことばのもつ深い味わいは薄れていくのかもしれませんね。芝居が持続的に公演されていくこと、それを楽しむ世代が単に50代~60代以上ではなく、20代でも楽しめる舞台になったらいいですね。昨今の傾向として、役柄に会わない派手な化粧が気になります。百姓娘が士族の娘のような華やかな化粧姿だったり、百姓の男性が白塗りだったり、で化粧や着付けなどの演出に統一したコンセプトがないのだと感じさせます。「ほんとらしく」とよく真喜志康忠氏は話していましたね。それらしさ、ほんとらしさ、は写実性ですよね。もちろん琉球歌劇にも史劇にもある様式性がありますが、ことばのニュアンスも役柄による違いがありますね。ウチナーグチの大切さが共通認識になっているにも係わらず、実質的にウチナーグチで話す空間・場はかなり限られています。
民謡が変質しつつあると、その道の通の方が話しています。舞踊も変質しつつあり、そして芝居もでしょうか?ウチナーグチに堪能なリズム感のある舞台が求められていますね。どのように?場数を踏み、楽しむ観衆が増えることですね。そして一般に中学、高校生でも課外授業の中で歌劇を演じる場などが増えたらいいですね。歌三線、筝、舞踊、そして芝居を実演していく機会が増える今日・明日が求められているのですね。