スローフードの夜 カルロ・ペトリーニと「テッラ・マードレ」上映会の思い出(2009.10.21)
*「今日はブログ開設800日」との表示が出たので ちょうどまだGWだし(笑) この機会にスローフード協会のカルロ・ペトリーニ氏のプレゼンの思い出を書かせていただきます:
2009年10月21日夜 イタリア文化会館 アニエッリ・ホールを埋め尽くす人の中に飛び込んだのは夜7時
スローフード協会会長 カルロ・ペトリーニ氏の新書プレゼンの時間がずれ込み 質疑応答を聞くことができてラッキー(^_^)v
しかしレシーバーを借りる時間がなくて イタリア語のままで聞くハメとなる(笑)
「スローフードな日本!」著者の島村奈津氏も 檀上にあがっていた
今 ミツバチが大量に死んでいることを危惧する生産者も 会長が講演で述べていた「ネオニコチノイド」という農薬の危険性を指摘していた* 日本のコメにも使われているという
あの体躯と面構えを初めて間近で見たのは それに続くサイン会だ
私は引き続き 映画「テッラ・マードレ」が見たかったからサイン会には並ばずに すでにサインしてある最新刊を買い求めた
100人を超す人たちが整理券をもらい 一人ひとり話しながらのサイン会だもの とても並べない... (サイン本の価値は全然違うけどネ)
最新刊は「おいしい、きれい、ただしい スローフードの奇跡」(カルロ・ペトリーニ著 三修社刊)で 2005年にイタリアで出版されたものがようやく日本で刊行となった
遅れて始まった「テッラ・マードレ」上映会 これは「母なる大地」を意味する 協会の世界的な食のコミュニティ会議の名称だ
2008年にもトリノで開かれ 150カ国から生産者や料理人などが結集し それぞれの国で孤独な闘いを続けてきた人々が力を集めて 食の安全を保持してゆこうという会議だ
日本でもこの2009年10月に初めて横浜で「スローフード日本2000」が開催されている
「テッラ・マードレ」の映画の中では 世界の様々な種を守るために2008年2月に ノルウェーの島の永久凍土の中で 「種子バンク」が稼働し始めた様子を伝えていた
それはさながらノアの方舟のようだが さらにさかのぼって エデンの園だと関係者は話す
種子の危機 それは遺伝子組み換え種子の氾濫に象徴される
映画はインドに続く インドでは遺伝子組み換え種子がゆうに95%を占め 毎年新しい種子を購入しなければならないため 農家の破産が増え 自殺者が激増している現状を伝えていた 米M社の利益は農民の命よりも重いとの鋭い指摘
場面はミツバチに変わる 次々と落ちて死んでゆくミツバチの死骸 ミツバチがいなければ果物も野菜も育たない という子供の絵と語りが続く これがあの農薬のことか
隠遁して頑固に農作物を作り続けていた男の話に続き 最後は希望を象徴するかのように 赤ん坊が畑の中をよちよち歩き 生まれて初めて果実をもいで口にするシーンで終わった…
ラストに流れる音楽は 都会暮らしを揶揄する歌詞で 聞きながら 私たちはどこまで未来のために自分を変えることができるのだろうか また明日から忙しい日々に立ち返り スローフードやスローライフをただの理想として心の中に灯すだけなのか…と逡巡して会館を出ようとすると…
1階のホールでは 日本の「味の箱舟(アルカ)」の試食パーティーが行われていた おそるおそる入り 地ワインや地酒 そして雲仙こぶ高菜や 北海道枝幸漁協の塩幸などを試食していると…
なんと目の前には NHKの講座でおなじみの先生方がいらっしゃるではないか!!
さすがこれだけの面々を一同に会させるなんて スローフード協会会長 カルロ・ペトリーニ氏の力は絶大だと感嘆 でも勇気がなくて声をかけることはできなかった…
心が温かく満たされて帰路についた 忘れがたい 不思議なスローフードの夜でした…
写真: 会場でいただいたパンフレット
*この催しは2009年のものです あれから日本でも大きな出来事がありました 状況はどう変わったのか?そして自分は何を...?と思わざるをえません
* ミツバチ激減と農薬の問題に関しては その後動きがいろいろあります
詳しくは こちら
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*「今日はブログ開設800日」との表示が出たので ちょうどまだGWだし(笑) この機会にスローフード協会のカルロ・ペトリーニ氏のプレゼンの思い出を書かせていただきます:
2009年10月21日夜 イタリア文化会館 アニエッリ・ホールを埋め尽くす人の中に飛び込んだのは夜7時
スローフード協会会長 カルロ・ペトリーニ氏の新書プレゼンの時間がずれ込み 質疑応答を聞くことができてラッキー(^_^)v
しかしレシーバーを借りる時間がなくて イタリア語のままで聞くハメとなる(笑)
「スローフードな日本!」著者の島村奈津氏も 檀上にあがっていた
今 ミツバチが大量に死んでいることを危惧する生産者も 会長が講演で述べていた「ネオニコチノイド」という農薬の危険性を指摘していた* 日本のコメにも使われているという
あの体躯と面構えを初めて間近で見たのは それに続くサイン会だ
私は引き続き 映画「テッラ・マードレ」が見たかったからサイン会には並ばずに すでにサインしてある最新刊を買い求めた
100人を超す人たちが整理券をもらい 一人ひとり話しながらのサイン会だもの とても並べない... (サイン本の価値は全然違うけどネ)
最新刊は「おいしい、きれい、ただしい スローフードの奇跡」(カルロ・ペトリーニ著 三修社刊)で 2005年にイタリアで出版されたものがようやく日本で刊行となった
遅れて始まった「テッラ・マードレ」上映会 これは「母なる大地」を意味する 協会の世界的な食のコミュニティ会議の名称だ
2008年にもトリノで開かれ 150カ国から生産者や料理人などが結集し それぞれの国で孤独な闘いを続けてきた人々が力を集めて 食の安全を保持してゆこうという会議だ
日本でもこの2009年10月に初めて横浜で「スローフード日本2000」が開催されている
「テッラ・マードレ」の映画の中では 世界の様々な種を守るために2008年2月に ノルウェーの島の永久凍土の中で 「種子バンク」が稼働し始めた様子を伝えていた
それはさながらノアの方舟のようだが さらにさかのぼって エデンの園だと関係者は話す
種子の危機 それは遺伝子組み換え種子の氾濫に象徴される
映画はインドに続く インドでは遺伝子組み換え種子がゆうに95%を占め 毎年新しい種子を購入しなければならないため 農家の破産が増え 自殺者が激増している現状を伝えていた 米M社の利益は農民の命よりも重いとの鋭い指摘
場面はミツバチに変わる 次々と落ちて死んでゆくミツバチの死骸 ミツバチがいなければ果物も野菜も育たない という子供の絵と語りが続く これがあの農薬のことか
隠遁して頑固に農作物を作り続けていた男の話に続き 最後は希望を象徴するかのように 赤ん坊が畑の中をよちよち歩き 生まれて初めて果実をもいで口にするシーンで終わった…
ラストに流れる音楽は 都会暮らしを揶揄する歌詞で 聞きながら 私たちはどこまで未来のために自分を変えることができるのだろうか また明日から忙しい日々に立ち返り スローフードやスローライフをただの理想として心の中に灯すだけなのか…と逡巡して会館を出ようとすると…
1階のホールでは 日本の「味の箱舟(アルカ)」の試食パーティーが行われていた おそるおそる入り 地ワインや地酒 そして雲仙こぶ高菜や 北海道枝幸漁協の塩幸などを試食していると…
なんと目の前には NHKの講座でおなじみの先生方がいらっしゃるではないか!!
さすがこれだけの面々を一同に会させるなんて スローフード協会会長 カルロ・ペトリーニ氏の力は絶大だと感嘆 でも勇気がなくて声をかけることはできなかった…
心が温かく満たされて帰路についた 忘れがたい 不思議なスローフードの夜でした…
写真: 会場でいただいたパンフレット
*この催しは2009年のものです あれから日本でも大きな出来事がありました 状況はどう変わったのか?そして自分は何を...?と思わざるをえません
* ミツバチ激減と農薬の問題に関しては その後動きがいろいろあります
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