イタリア映画「輝ける青春」のDVDを見ました&日伊協会の講座のお知らせ(2014.3.29体験)
マルコ・トゥリオ・ジョルダーナ監督の2003年制作の 6時間にわたる長編映画「輝ける青春(La meglio gioventu)」のDVDを観ました 以下 少々ネタバレの感想ですがご容赦ください
1966年 ローマに暮らす大家族カラーティ家の 仲の良い兄弟ニコラとマッテオ
ストーリーは ニコラの大学の試験修了時から始まります 満点で合格した兄ニコラ(優秀な彼は 教官からイタリアから出て他の国で働くことを勧められます) 一方弟は落第
二人は病院で不当な扱いを受けている少女ジョルジァと知り合い そこから二人の運命は動いてゆきます (彼女は重要な場面で二人を後押ししてくれるキーパーソンでもあります)
ニコラは精神科医となり家庭を持ちますが ピアノを弾く妻(正式な結婚はしていない)は徐々に性格が変わってゆき 娘サラが4才の時にとうとう…頑なな彼女の運命の流転は衝撃的でした 当時の時代背景をよく表しています
一方弟のマッテオは 繊細で心の混沌を持て余すかのように軍隊 そして警察に入り やがてある年明けのその瞬間に…
その衝撃はカラーティ家を大きく揺るがしますが マッテオがふと出会ったシチリアの女性ミレッラが撮った一枚の写真から 運命は大きく動いてゆきます
* * *
家族を襲う様々な出来事 それらを見ながら自分も 我が身に あるいは家族に起きたこと 身近で起きた様々なことがよみがえりました 家族がそれぞれ幸せに人生を送ってゆくのは 何もないように見えてこれは容易なことではないと感じていたところでした
めでたい結婚式のシーンですら 不吉な手紙が友人に届きます
夫に4人の子供たちとその配偶者 そして孫たちに優しい目を注ぐ教師である母アドリア-ナ 彼女にとって晩年孫と共に暮らした日々は最後の癒しであったろうと思います
弟を そして妻をその手から失い なぜあの時止められなかったのかと問いかける二コラに やがて再び運命の出会いが…それを弟の魂が寄り添うように見守ってくれていたシーンでは 思わず涙が出ました
子供が生まれ その子供を中心に家族が集い その子供もやがて長じて 大人たちの思いを受け止め 生きてゆく…
そして 自分の家族のこと 亡くなった祖母の思い出 (祖母は幼かった私の面倒をみた晩年は幸せだったとのこと) などがよみがえりました…
イタリアやヨーロッパで大ヒット・ロングランとなり 各国で映画賞を受賞し日本でも大ヒットとなった作品です
フィレンツェの大洪水 学生運動 「赤い旅団」のテロなど イタリア現代史の事件を背景に ある家族の40年にわたる人生をつづった感動のドラマです
また 精神科医となった二コラの尊敬する師はかの バザーリアという描写がありました
(精神病院を廃止しようという「バザーリア法」を作った精神科医で 2008年のイタリア映画「やればできるさ(人生、ここにあり!)/Si puo' fare」もこの法律が題材となっています)
そしてシチリアで起きたstrage(大虐殺)の事件のあとで 3人の登場人物が集うのですが 判事である姉に会いにきたニコラ そこでめぐりあう写真家のミレッラ...この時の事件でファルコーネ判事が亡くなった実際にあった事件です (ファルコーネ判事はマフィアと闘った勇敢な判事で 「運命に逆らったシチリアの少女」という映画でも主要人物でした)
まさに監督インタビューにある通り 観客はこの映画を見てイタリアの歴史を知るのですね
個人的にはマッテオに思い入れをしながら見ておりました ミレッラのようでありたいと思いつつ... 見ている誰もが自分や家族を思い浮かべながら見ていたのではないかと思います
* * *
さすがに6時間とあって2日がかりで見ました ←バカンスの代わりにイタリア映画を見に行ったつもりで(笑) ストーリーが長いため 最初に出てきたエピソードを忘れてしまったり(笑) なので最初に特典ディスクにある日本語版劇場予告を見ました
一回目は日本語字幕で 二回目はイタリア語字幕で聞き取りをして 都合2回見ましたが この言い回しがどんなシチュエーションで使われるのか パロラッチャ(parolaccia)も含めて 生きた教材となりました
この映画を観て本当によかったと思います 6時間(しかも2回!)はさすがに長かったけれど これくらいイタリア語に浸れたらいいですよね~(^_^)
映画は こちら
* 公益財団法人 日伊協会では この映画を題材にしたコースが開催されます 3月29日(土)が体験レッスンです
この映画はとても長いですがストーリーが素晴らしくハマるので みっちり味わいたい そしてイタリア語も上達したい方にはうってつけですね(*^^*)
詳しくは こちら
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マルコ・トゥリオ・ジョルダーナ監督の2003年制作の 6時間にわたる長編映画「輝ける青春(La meglio gioventu)」のDVDを観ました 以下 少々ネタバレの感想ですがご容赦ください
1966年 ローマに暮らす大家族カラーティ家の 仲の良い兄弟ニコラとマッテオ
ストーリーは ニコラの大学の試験修了時から始まります 満点で合格した兄ニコラ(優秀な彼は 教官からイタリアから出て他の国で働くことを勧められます) 一方弟は落第
二人は病院で不当な扱いを受けている少女ジョルジァと知り合い そこから二人の運命は動いてゆきます (彼女は重要な場面で二人を後押ししてくれるキーパーソンでもあります)
ニコラは精神科医となり家庭を持ちますが ピアノを弾く妻(正式な結婚はしていない)は徐々に性格が変わってゆき 娘サラが4才の時にとうとう…頑なな彼女の運命の流転は衝撃的でした 当時の時代背景をよく表しています
一方弟のマッテオは 繊細で心の混沌を持て余すかのように軍隊 そして警察に入り やがてある年明けのその瞬間に…
その衝撃はカラーティ家を大きく揺るがしますが マッテオがふと出会ったシチリアの女性ミレッラが撮った一枚の写真から 運命は大きく動いてゆきます
* * *
家族を襲う様々な出来事 それらを見ながら自分も 我が身に あるいは家族に起きたこと 身近で起きた様々なことがよみがえりました 家族がそれぞれ幸せに人生を送ってゆくのは 何もないように見えてこれは容易なことではないと感じていたところでした
めでたい結婚式のシーンですら 不吉な手紙が友人に届きます
夫に4人の子供たちとその配偶者 そして孫たちに優しい目を注ぐ教師である母アドリア-ナ 彼女にとって晩年孫と共に暮らした日々は最後の癒しであったろうと思います
弟を そして妻をその手から失い なぜあの時止められなかったのかと問いかける二コラに やがて再び運命の出会いが…それを弟の魂が寄り添うように見守ってくれていたシーンでは 思わず涙が出ました
子供が生まれ その子供を中心に家族が集い その子供もやがて長じて 大人たちの思いを受け止め 生きてゆく…
そして 自分の家族のこと 亡くなった祖母の思い出 (祖母は幼かった私の面倒をみた晩年は幸せだったとのこと) などがよみがえりました…
イタリアやヨーロッパで大ヒット・ロングランとなり 各国で映画賞を受賞し日本でも大ヒットとなった作品です
フィレンツェの大洪水 学生運動 「赤い旅団」のテロなど イタリア現代史の事件を背景に ある家族の40年にわたる人生をつづった感動のドラマです
また 精神科医となった二コラの尊敬する師はかの バザーリアという描写がありました
(精神病院を廃止しようという「バザーリア法」を作った精神科医で 2008年のイタリア映画「やればできるさ(人生、ここにあり!)/Si puo' fare」もこの法律が題材となっています)
そしてシチリアで起きたstrage(大虐殺)の事件のあとで 3人の登場人物が集うのですが 判事である姉に会いにきたニコラ そこでめぐりあう写真家のミレッラ...この時の事件でファルコーネ判事が亡くなった実際にあった事件です (ファルコーネ判事はマフィアと闘った勇敢な判事で 「運命に逆らったシチリアの少女」という映画でも主要人物でした)
まさに監督インタビューにある通り 観客はこの映画を見てイタリアの歴史を知るのですね
個人的にはマッテオに思い入れをしながら見ておりました ミレッラのようでありたいと思いつつ... 見ている誰もが自分や家族を思い浮かべながら見ていたのではないかと思います
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さすがに6時間とあって2日がかりで見ました ←バカンスの代わりにイタリア映画を見に行ったつもりで(笑) ストーリーが長いため 最初に出てきたエピソードを忘れてしまったり(笑) なので最初に特典ディスクにある日本語版劇場予告を見ました
一回目は日本語字幕で 二回目はイタリア語字幕で聞き取りをして 都合2回見ましたが この言い回しがどんなシチュエーションで使われるのか パロラッチャ(parolaccia)も含めて 生きた教材となりました
この映画を観て本当によかったと思います 6時間(しかも2回!)はさすがに長かったけれど これくらいイタリア語に浸れたらいいですよね~(^_^)
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* 公益財団法人 日伊協会では この映画を題材にしたコースが開催されます 3月29日(土)が体験レッスンです
この映画はとても長いですがストーリーが素晴らしくハマるので みっちり味わいたい そしてイタリア語も上達したい方にはうってつけですね(*^^*)
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