シチリアが舞台の「愛のために戦地へ(In guerra per amore)」を観ました@イタリア映画祭2021オンライン第二部
Pifことピエルフランチェスコ・ディリベルト(Pierfrancesco Diliberto)監督のデビュー作「マフィアは夏にしか殺らない(La mafia uccide solo d'estate)」(2013)は マフィアの問題を鋭く抉る作品でしたが 今回の シチリアが舞台となった「愛のために戦地へ(In guerra per amore)」(2016)も ラストは衝撃でした!
はじまりはいつもコメディタッチで... しかしこのディリベルト監督は 実はとっても真剣なんですよね
主人公アルトゥーロ・ジャンマレーズィ(Arturo Giammarresi)は アメリカのレストランで働くパレルモの青年 美しい恋人のフローラ・グァルネッリ(Flora Guarneri)はしかし マフィアの大ボスの片腕の息子と婚約させられている
シチリアに住む彼女の父親から アルトゥーロとの結婚の承諾を得られれば いやなフィアンセとの結婚も阻止できると知り アルトゥーロはシチリア上陸作戦に加わるが...
それは第二次大戦末期の1943年7月10日の 連合軍によるシチリアへの上陸作戦(ハスキー作戦)で
アメリカ軍が降り立った小さな町クリサフッロ(Crisafullo)を舞台にして 様々などんでん返しが起きてゆきます
そしてとうとう... 最後はショックでした そういうことだったのか... これは事実に基づいているのですね
せっかく戦争が終わったのにこんなことでは また新たな悪が生まれるだけだ... これが世の常なのだろうかと
90年代のマーニ・プリーテ(mani pulite)でマフィアが一掃されるまでどれだけの犠牲があったか
ここでちゃんとしておけば と色々なことを考えました
上司のフィリップ・カテッリ(il tenente Philip Catelli)中尉はすべてをわかっていた でもアルトゥーロってば 恋人フローラを取り戻すことばっかでもぉ...って感じでした
4,5本の過去作を見てきましたが もしアンケートがきたらこれをトップにします💖
愛のために戦地へ
監督:ピエルフランチェスコ・ディリベルト
出演:ピフ、ミリアム・レオーネ、アンドレア・ディ・ステファノ