金色堂とマルコ・ポーロ「東方見聞録」について@「図説 平泉 浄土をめざしたみちのくの都」(大矢邦宣著/河出書房新社)
平泉の記事に少し書きましたが 中尊寺にある金色堂は マルコ・ポーロ(1254年頃~1324年)の「東方見聞録」(Il Milione)の中で「黄金の宮殿」と書かれていたようです
ちなみに 著者は 平泉文化センター所長であり 平泉の世界遺産登録に尽力された方で この本はその平泉研究の総決算とのことです
この本のP81より抜粋します:
『マルコ・ポーロの「東方見聞録」に 有名な「黄金の国・ジパング伝説」がある
その部分を略出すると
「(中略) この島には 莫大な量の黄金があるが 商人はほとんど来ないので 金であふれている
この君主の宮殿は われわれキリスト教国の教会が 鉛で屋根を葺くように 屋根を純金で葺いているので その価値は計り知れない
床は指2本分の厚い金の板を敷き詰め 窓も同様だから 宮殿全体では誰も想像できないほどの価値である」
とあり 以下に続きます:
「この 「黄金の宮殿」は 金色堂にまちがいないだろう (中略)
日本の奥州で黄金が産出することは 宋の国でもよく知られていたことにちがいない
そのうえで「黄金の宮殿」に当たる当時の建造物は 金色堂以外に考えられない
金閣寺は マルコの時代から100年も後のことである
「ジパング伝説」は まちがいなく平泉が発信源なのである
そしてこの「ジパング伝説」は 陸のシルクロード 海のシルクロードを通って
イタリアに伝わった
正しく 平泉はシルクロード伝説の発着ターミナルなのだ
(中略)
奥州は 平泉は 世界史を動かした その原動力こそ
(藤原)清衡の願いを籠めた金色堂だったのである」
とのこと
ちなみに平泉は 世界遺産検定1級合格祝いと還暦祝いを兼ねて 初めて行ってきました💕
本は こちら
写真: 「東方見聞録」最古の写本より (15世紀 パリ国立図書館)
これが黄金の宮殿 金色堂
追記 伊検1級まであと2日となりました
過去問20数冊2周して最終チェックまでやったらフラフラになってしまい 今はとにかく体を休めています 200字もの作文書くのはすごいエネルギーがいります