日伊文化交流会

サークル「日伊文化交流会」は板橋区で生まれ、元東都生協登録サークルとしてイタリア好きの人たちが集まり楽しく活動しています

第23回 いたばし国際絵本翻訳大賞 結果発表!!@いたばし国際絵本翻訳大賞事務局

2017年02月16日 | イタリア語
第23回 いたばし国際絵本翻訳大賞 結果発表!!(2017.2.16)@いたばし国際絵本翻訳大賞事務局



板橋区では、外国文化に触れ国際理解を育むため 1994年より外国語絵本による翻訳コンテストを続けています
今年は 応募総数、英語部門791件、イタリア語部門246件でした


英語部門

最優秀翻訳大賞 1名
優秀賞 1名
特別賞 3名
  
イタリア語部門

最優秀翻訳大賞 1名(在イタリア)
優秀賞     1名
特別賞     2名

 ※入賞作品は、いたばしボローニャ子ども絵本館館内にて公開しております
 
審査員
•英語部門
  三辺 律子 先生(英米文学翻訳家)
  冨田 麗子 先生(翻訳家・絵本翻訳講師)
•イタリア語部門
  関口 英子 先生(翻訳家)
  副審査員 赤塚 きょう子 先生(翻訳家)

 
第23回いたばし国際絵本翻訳大賞
の経緯
【参加申込~結果発表】
平成28(2016)年8月20日 参加申込受付開始
平成28年10月31日 参加申込締切
平成28年11月30日 作品応募締切
平成29年2月16日 結果発表
 
【課題絵本】
英語部門
書名:「Stop,Thief!」
作: Heather Tekavec
絵: Pierre Pratt
  せっかく実ったいろいろな作物が荒らされています。困った農場主が、犬のマックスに泥棒をつかまえるように命じます。畑にいた小さな虫を犯人だと思いこんだマックスを、実は真犯人である動物たちがうまくけしかけます。さあ、大事な作物の運命は?
Material from Stop, Thief! written by Heather Tekavec and illustrated by Pierre Pratt is used by permission of Kids Can Press Ltd., Toronto, Canada. Text © 2014 Heather Tekavec. Illustrations © 2014 Pierre Pratt.
 
イタリア語部門
書名:「Che cos’ è un bambino?」

作・絵:Beatrice Alemagna
  世の中にはいろいろな子どもがいる。からだは小さくても、ときに大きなアイディアがひそんでいて、大人をあっと驚かせることもある。みんないつか大人になるのだけれど、いまはやさしく見守ってくれる目が必要なんだ……。イタリアを代表する絵本作家、B.アレマーニャによる、個性あふれる子ども讃歌。
Che cos’è un bambino, Beatrice Alemagna © 2008 Topipittori

 
【入賞作品の公開】
  入賞作品は、いたばしボローニャ子ども絵本館内及び主催事業で公開します。また板橋区立図書館等、区施設で公開する場合もあります。

次回の募集について
第24回いたばし国際絵本翻訳大賞」は 平成29年8月頃募集告知予定です
 
    *       *       *

講評(添付ファイルで読めます)を読んで大事なポイントをまとめました:

今回のテキスト絵本は一見したところ簡単そうに思えるが 実は訳しずらい (今回の英語部門のテキスト絵本も同様だったようです)
bello, grande, gentile, felice, cattivo… などよく使われる形容詞は奥が深く、何通りもの訳し方が考えらる←イタリア語の意味をしっかりとらえることがまずは大切!そこから適切な訳が浮かび上がってくるのですね

専門用語
などは子供にはわからないので 難しい言葉を避けつつ 挿絵と一体化して意味がしっかり伝わる訳文を心がけよう
どんなに正確な訳でも 子どもに理解できなければダメなのです

文体は 子どもに語りかけるような口調で しかも文末が単調にならないよう 繰り返しを避けるとよい 
訳し終えてから 絵本(もしくは本)をたくさん読んでいそうな人に一度読んでもらうとよい 自分で「読み聞かせ」をするつもりで 声を出して読むのもよい

原文から響いてくるリズムにも耳を傾けながら翻訳し 原文と同じリズムで訳すのがよい 音読したときに耳に心地よいし 文字数も絵本の同じスペースにすっぽり納まる とのこと

英語部門の講評より:

作者が読者の想像力に委ねているところは 勝手に訳者の「解釈」を 加えない方がよい
挿絵と違う訳はダメ 挿絵をよく見て!
誤訳に注意!! 特に英語部門は人数が多いため 何度もふるいにかけられます (一次・二次選考後 最終審査に残ったのは 36名)

複文の訳し方について 複文のあとで主文を訳すという順番は学校で習うものですが ネイティヴの人は文をひっくり返して読みませんし 翻訳でも 語の流れに従って訳すほうが自然になる場合が多い  (ここの 読みやすくする工夫の仕方はコツが必要ですね!)
文法は翻訳の骨であり 単語は翻訳の筋肉 
そして最後に 自分も面白がって訳すことが大事です

* テキスト絵本が簡単な年ほど かえって難しいようです また 今年の大賞受賞者はイタリア在住の方で やはり長年の蓄積と イタリア語を奥深く知るのが大切なんだなと感じました 子ども向けの工夫も忘れてはいけないですね!!


昨年のリポートは こちら


詳しくは こちら


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