第30回いたばし国際絵本翻訳大賞 結果発表(2024.2.28)@いたばしボローニャ絵本館
翻訳大賞結果発表を受けて 受賞作品を読みに 早速行ってきましたいたばしボローニャ絵本館! ←自転車ですぐなのです🚲
英語部門774件 イタリア語部門228件の応募作品がありました
イタリア語部門は 『IMMAGINA UN POSTO』
という ひとりの少女が パパにつきそわれて初めて小学校に行く朝の情景を描いた絵本です
今年の課題絵本はそれ程難解な表現もなく わかりやすい物語でした📖
最優秀受賞作品は 読んでみてほんとうに読み聞かせしやすく 日本語としてもわかりやすい文章でした
文末に繰り返し出てくる「あたり、でも はずれ」とか 個々の名詞の訳し方とか
たとえば「土地」ではなく「丘」にすれば 小さな子供にもわかりやすいですね
英語部門も読みましたが やはりとてもこなれていて 読みやすい文章でした😊
私の個人的な印象なのですが... 2023年に第5回須賀敦子賞を受賞された翻訳者2名の作品を何冊か読んでいくうちに もうぜんぜん違うなと... 最初の一行の「つかみ」からしてパワーが違うなという印象を受けていたのです 他の新人翻訳者の訳したものと比べてです その一行が さながら滝が流れ落ちて身体に当たるような感じでした
もうこれは どれだけ原作の作品世界を自分のものにしたか さらに斎藤ゆかり氏については I.シローネという作家に どれ程惚れ込んで自分の理想や人生を重ね合わせて全身全霊をこめて「訳して」いったのか ここのところそればかりでしたので...
絵本については 自分の訳した日本語で 自分のまわりの子どもたちにそのまま読み聞かせができるか 日本語として心に落ちる訳語を探し当てることができるのか というのもあると思います
翻訳って奥が深いなぁ...と感じることしきりです
詳しくは こちら
講評は こちら
前回第29回の結果発表は こちら