自分たちには、米屋専用のFacebookがある。
その専用Facebookに4月4日。
S県のオリジナル品種が、スーパーで激安販売されていたというという投稿があった。
激安販売されていた品種は、自分も深く係わっていた産地で、ブランド化にも協力していた品種だった。
なので、自分としてもそのままにして置くことは出来なかった。
それに放置していたら、米屋の逆鱗に触れる可能性もある。
なので、直ぐに産地側に「素早い対応をするように」と依頼をしていた。
であるが、4月4日のトラブルに対する対応が、13日の今日。
スーパーなどでのトラブルだったら、その日のうちに説明にもいくだろうし、謝りに行くだろう。
しかし米屋だったら、約10日遅くても良いというのだろうか。
どんだけ偉そうな産地になったんだ、S県は。
そして、ずいぶん自分たちをバカにするようになったものだ。
これが、怒らずにいられるものか。
この産地には過去、和穀の会が引率して米屋が産地訪問をしたこともある。
そして産地側から、「この品種を、S県の代表する高品種として育てて行きたい」という思いも聞いていた。
なので米屋としても、産地側の思いを受けて、積極的に消費者に薦めてくれていた。
育てさせるだけ育てさせて、高い米は米屋に買わせて、美味しいところはスーパーという事か。
なめるのも大概にしろっていうの。
自分だけなら、長い付き合いであるから、まだ我慢はしてやる。
でも、和穀の会会員の米屋にまで、ふざけた態度を取るのは、絶対に許せない。
S産地も、米屋専用のFacebookも閲覧しているだろうし、自分の投稿も常に確認しているはず。
14日の午前中に、産地側の言い訳とやらを、自分にしてもらいたいものだ。
その内容によっては、「もともとゼロだったのだから、ゼロに戻そうじゃないか」
まだ、今年の取扱数量は決めていない。
いまなら、大幅変更は可能である。
流通において、販売価格などを決めてしまう事は、法律上問題がある。
いくらで販売するかは、売り場に100%権限があり、産地側が口出しできないのは正論。
なので、激安だからと言って問題定義する方が、筋が違うといわれてしまうかもしれない。
それを言い訳とするのであるのなら、ブランド化なんて考えるんじゃない。
業務用米でも、安い米でも作ってくれれば良い。
自分たちは、それをそれなりに評価して売るだけだから。
これは何も、このS県だけの問題ではない。
自分は、自分と付き合っている全ての産地に対して言っている。
お米のブランドは、米屋が消費者との対面販売によって、じっくりと作ってきた。
産地が作ったものではない。
「ゆめぴりか」だって例外ではない。
であるがこの頃、どの産地も自分たち米屋を足蹴にし過ぎている。
米屋を失って作れるブランド米なんて、まだ存在はしない。
百貨店とスーパーだけでブランド化を進めている、A県の新品種の現実を見れば、それが事実だという事は明白だろう。
産地側で、もう米屋がいらないというのなら、自分がいらないというのなら、ハッキリと「いらない」と言ってくれ。
直ぐに、その産地から撤退をする。