今日の午後、福島県南会津郡只見町と打ち合わせをしていた。
昨年同様、産地で選ばれたお米の試食依頼と、地元で食べ比べをしたいという事で、自分がお薦めする産地を2品種買って帰った。
本題は、「只見ブランド」を作るための打ち合わせであるが・・・
昨年の天候は良くなかった。
それは只見地区でも同じこと。
試食のために持ってきたお米が、それを確実に証明していた。
では、全てを天候のせいにして終わらせて良いのか。
そんなことはない。
天候のせいではなく、生産者のせいであることの方が圧倒的に多い。
今回持った来たお米は、生産者によるトラブルだろう。
トラブルの原因は、多分食味計の点数に頼りすぎた結果であろう。
頻繁に説明しているが「地力無くして、旨い米は出来ない」。
点数をあげたければ、地力を落とせば可能性は高くなる。
しかし、その栽培はリスクが高すぎる。
ましてや、異常気象と温暖化の中では、毎年リスクが高くなっていく。
そうやって作られたお米は、米粒は小さく痩せていてるのが特徴。
ご飯としては、柔らかさと粘りが強い。
上手く行けば、甘さも出る。
しかし、失敗したら、ただベタベタとした、今の若者が一番苦手とする、最悪のご飯となったてしまう。
持ってきてもらったお米は、2.0mmでフルって米粒を選別しているというが、パッと見て米粒が小さく痩せていて、粒も揃っていない。
本当に選別しているのだろうかと言うレベル。
一瞬で、「米粒に栄養が届いていない」と判ってしまう。
只見ブランドを作りたいのであれば、まず、過去を捨てるところから始める必要がありそうだ。
過去の栄冠を捨て、今の消費地を理解して、若者に求められるお米を作る必要がある。
よって始めに、Suzunobu Project Riceのブランシートの項目を、全て埋めてもらうことをお願いした。
しかし、理想と現実は違う。
まず地域として、それシートの内容が、直ぐに実行可能出来るのか。
出来ないとしたら、いつまでに実行可能なのかを決めなければならないだろう。
当然、地元でも同じことを考えているだろうし、周りの地区でもブランド化を考えているだろう。
30年問題まで時間が無いことから、誰が先に仕掛けることが出来るかで、意外と勝敗は決まりやすいかもしれない。
産地が良く口にする「計画を立ててから」と言うのでは、完全に時間切れである。
1年間で、他の産地の現状にまで、引っ張り上げなければならない。
そのためには、雪が無くなったころに、只見に行くことになるだろう。