昨晩、富山県のテレビ局「富山チューリップテレビ」から、福井県の「ポストこしひかり」と同じ年に誕生する、従来の「コシヒカリ」の弱点を克服して、美味しさを最大限に発揮したという、富山県の新品種についての質問等の電話があった。
「富山県から30年に、待望の新品種が誕生するのですが、消費地での反応などはどうですか」「他の産地の新品種の現状は、どうなっていますか」など、質問は多岐にわたった。
質問内容からすると、富山県のブランド戦略に、「期待はしているが、本当に大丈夫なのだろうか」という不安を感じているようにも聞いて取れた。
自分は、他の人たちよりも、圧倒的にアンテナの数が多い。
その自分にも、富山県の新品種情報は、ほとんど入ってこない。
ましてやブランド戦略については「何もしていないんじゃないか」と思えるほど、入ってこない。
もっとも自分が、福井県の「ポストこしひかり」の戦略メンバーであることから、聞こえないようにしているのかもしれないが・・・
この数年間に誕生した、各産地の新品種の「ブランド戦略」は、呆れ返るほどに酷いと思う。
雑であるし、詰めが甘い。
誰に対して、何をどうしたいのか、全く見えない。
短時間で効果が無くなる発信。
ド素人以下の計画だらけだと思う。
それは、消費地からの批判を見たり聞いたりしていれば、誰でもわかることである。
そのせいなのだろうか。
各産地のテレビ局・新聞社などからの、自県のブランド戦略についての質問が多い。
当時者の県や全農よりも、周りが県の将来を心配しているのだ。
昨日の質問をしてきた富山県チューリップテレビは、福井県庁に連絡をして、今週末にスズノブ店頭前で開催される「ポストこしひかり」の試食と名称募集の場に、取材に来たいと言っていた。
理由は「他県は、こんなに頑張っている」という事を、富山県に伝えたいからだそうである。
多くの県は、「後1年ある」「まだ時間はある」と良く言う。
でもそれは「消費地時間ではなく田舎時間」。
3倍のスピードで動いている消費地では、「産地の後1年」は「たった4ヶ月」。
産地で田植えが始まる頃には、自分たちは1年たってしまっている。
そして新品種デビューの30年秋なら、世紀が変わってしまっている。
各県のブランド戦略室。
呆れ返るほどに、甘すぎるだろ!