パソコンの前で寝落ちして、ガクッとなった時に、後ろから、変な視線を感じだた。
28年産米に於いては、「入荷予定が無し」となっておりました「新潟県佐渡市・世界農業遺産(GIAHS)佐渡の郷コシヒカリ」が、数量限定で入荷いたしました。
「世界農業遺産」のロゴの使用が認められた、厳しい基準で栽培されている貴重なブランド米です。
「世界農業遺産」とは、国際連合食糧農業機関が立ち上げた正確なプロジェクト名は、「Globally Important Agricultural Heritage Systems」。
頭文字を取って「GIAHS(ジアス)」と呼ばれています。
地域環境を生かした伝統的農法や、生物多様性が守られた土地利用のシステムを世界に残す目的で創設され、主に途上国に向けた支援策となっています。
栽培は、節減対象農薬:当地比5割減。化学肥料(窒素成分):当地比5割減。
生産者は、北片辺地区生産者+朱鷺と暮らす郷づくり認証制度を達成した生産者。
佐渡においては、世界文化遺産の認定を目指す金銀山の歴史から継承される、多様な農文化とトキが棲める豊かな生態系を維持した里山と、生物多様性を保全する農業の姿が、世界的に重要で後世に引き継ぐべき農業システムとして認められました。
★佐渡が評価されたポイント。
1.豊かな生態系。
2.金銀山抜きでは語れない佐渡農業の歴史。
3.独自に発展した佐渡の伝統的な農文化。
4.トキの野生復帰活動を生んだ農業システム。
世界農業遺産(GIAHS)を活用した新ブランド米の考え方は、世界農業遺産の理念もある「農業の多面的機能」や、世界農業遺産そのものの価値を認めてもらうべく、お米のブランド化と、販売を通じて、消費者に対して発信していくことを目的としています。
このブランドは、条件不利地の棚田地域で生産される米の高付加価値化、販路拡大を目的として、世界農業遺産の理念もある「農業の多面的機能」や世界農業遺産そのものの価値を米のブランド化、販売を通じてより具体的に発信しています。
既存の「朱鷺と暮らす郷」は、トキをシンボルとして、農業が育む生物多様性を発信するとともに、品質・食味を重視するお客様にも受け入れられるブランド米として位置付け、この「世界農業遺産(GIAHS)佐渡の郷」は、農業農村地域が育む自然・景観、農文化、人の暮らしなどの多面的な価値やそれらを保全することに理解いただけるお客様に対して販路を広げていくブランド米として位置付けています。
まだブランド力が無いことから、スズノブの独占販売となっています。
「西島らしくないなぁ」というメッセージが届いた。
いやいや、今の方が、本来の自分らしいと思う。
おだてることをしなくなった。
綺麗ごとを言わなくなった。
全てに於いてストレートになった。
神というイメージを捨て、以前の悪魔の姿に戻った。
だから、もう「みんな仲良く」は言わない。
この世は、弱肉強食。
弱いヤツは、消え去るだけ。
強いヤツ、頭の切れるヤツが、偉そうな顔して生き残る時代。
各産地・各品種で実行していたSuzunobu project Riceを終了してから、偉そうに言うのも変なのだが、ブランド化戦略と言うのは、1パターンの考え方で、ずっと実行していくという、簡単で安易なものでは無いと思う。
それで上手く行くというのなら、莫大なお金をかけて宣伝した、各産地の新品種は、全て「魚沼ブランド」を超えていておかしくない。
しかし実際は、殆どの消費者が知らないままであったり、忘れ去られてしまっている現状である。
ブランド化計画は、仕組みを作るだけのもの。
ブランド化戦略は、現状を見据えながら臨機応変に反応し修正して、実行し続けるようにするもの。
現状と言うのは、365日ある。
どの規模で反応するのか、何処で修正するのかは、計画内容とその質で変わってくる。
つまり、ブランド化と言うのは、スタートしてからが全てなのである。
でも、ほとんどの産地が、スタートしたら、それでもうブランドになったと勘違いしている。
だから、成長しない、拡大しない。
だから、消費者に認知されない、忘れ去られる。
だから、維持も出来ない、衰退し続ける。
だから、それに気が付いたら、すぐに対応するべきなのだ。
なのにそのまま、どの産地も続けていこうとする。
だから、失敗に向かって進んで行く。
そうなってしまったブランドは、今の時代、もう救済できない。
とりあえず、28日は北海道のJA新すながわには行くことにした。
確かに自分は、各品種の生育状況を確認したいと思ってはいる。
しかし、毎回JAに伝えていた通りで、それは「時間の余裕があれば」という事が前提である。
今回のように、米業界全体の問題が目の前に迫っている時でも、それをシッカリと工程に入れてほしいとまでは考えていない。
今回自分が考えていた内容は「大改革」。
今迄の作り上げてきたブランドを、真っ二つに切り裂く、大きなメスを入れようとしているのだ。
そういう話であれば、JA新すながわの米穀課と各組合のトップとの話し合いだけでは、どうにもならない。
数時間の話し合い程度で、どうなるものでもないだろう。
実際、「ゆめぴりか」「きたくりん」などの各品種を栽培している生産者からも、率直な思いと意見を聞かなければならない。
栽培指導をしている普及員からも、実現可能なのかと言う判断を聞きたい。
「大改革」をすることが正解なのか、早すぎるのか。
前途多難なこの時期に、「大きなメス」を入れて良いか。
将来の羨望を考えた時に、ホクレンがやっている「大人の事情」に、何時までも付き合っていてよいのか。
そのために、消費者が離れていってしまっている現実を、これからも許せるのか。
「ゆめぴりか」のブランド価値が、さらに下がってしまったときに、JA新すながわとして、どう対処して、どうやって「ゆめぴりか」のブランドを保とうとしているのか。
JA新すながわの考え方に、「ゆめぴりか最高金賞コンテストへの参加」は必要なのか。
より強いJAブランドとして「極低タンパク米」と「高度クリーン米」を育てるために、JA新すながわブランド認証は必要なのではないか。
地域ブランドとして消費者に認知してもらうための「ふるさと納税」で販売するお米と、JAブランドとして流通させているお米との住み分けを考えなければならない。
GAPへの取り組みの強化。
等・・・・
「ゆめぴりか」を購入している消費者の多くは、元「コシヒカリ」を食べていた消費者である。
であるのなら、新潟県から今年誕生する「新之助」や、来年誕生する福井県の「いちほまれ」に移ってしまう可能性はかなりある。
それを食い止めようと考えるのであれば、今までのブランド計画ではどうにもならない。
ブランド戦略の方であっても、足元が弱くて頼りない。
メスを入れるなら、今しかない。
来年では、もう遅すぎる。
北海道内の、他のJAがどうなろうが、ホクレンが消滅しようが、そんなことはどうでも良いこと。
JA新すながわと地域が、成長し続けることが出来るようにしていくことが、一番大切なのだ。