ぬえの能楽通信blog

能楽師ぬえが能の情報を発信するブログです。開設16周年を迎えさせて頂きました!今後ともよろしくお願い申し上げます~

「花よりも花の如く」第7巻に載るらしい(5/1発売)

2009-04-15 20:18:26 | 能楽
少女マンガの出版社・白泉社の編集部からメールを頂きまして、来月発売の能楽マンガ(?)『花よりも花の如く』の新刊に協力者として ぬえの名前を載せて頂けるそうで、氏名の確認をしたい、ということでした。

ああ、そうでした。去年の6月に東中野の梅若能楽学院で催された「インターナショナル邦楽の集い」に、このマンガの著者の成田美名子さんが取材に見えまして、ぬえはその協力を致しましたのでした。あれからもう1年になるんですね~

「インターナショナル邦楽の集い」は日本に滞在している外国人を対象にボランティアで長唄の三味線や鼓を教えておられる西村真琴さんの生徒さんの発表会です。西村真琴さんは2001年、ぬえが『道成寺』を披いた催し「第1回 ぬえの会」をご覧になって ぬえにコンタクトを取られ、初めて ぬえはその活動を知りました。それ以来 ぬえは西村さんの活動に賛同して、もう8年間もやはりボランティアでお手伝いに参加しております。

とは言っても、このような発表会の折だけのお手伝いで、三味線のお稽古のほかに まだ余力のある生徒さんを西村さんが選抜して、「能の舞もお稽古してみない?」と声を掛けて、本人が希望した場合のみ、発表会に向けての期間のみ、ぬえがその生徒さんをお借りして仕舞のお稽古をつけているのです。

昨年の発表会「インターナショナル邦楽の集い」に際しまして、ミクシイでお知り合いになりました紫苑さんからメールを頂戴し、成田美名子さんが能の稽古をしている外国人について取材をしたいという希望がおありになり、この発表会の際に出演者にインタビューできないだろうか? というお問い合わせを頂きました。

まあ、上記のような事情で ぬえは西村真琴さんの外国人の生徒さんには時折、一定期間しかお稽古をしていないので、生徒さんも来日中に能の実技を専門的に習っているわけではないのですが、それでも、もう何年も続けて仕舞を発表会で演じている生徒さんもあるので、多少のお手伝いはできるかもしれない。そこで上記の事情は成田さんにお話したうえで生徒さんへインタビューして頂くことにしました。

発表会の楽屋では、さすがに時間も余裕もないので、終了後の打ち上げパーティーに成田さん、紫苑さんも参加して頂き、パーティーの場とは少し離れたテーブルで、カナダ人の若い生徒さん、ジャン=ポールくんとケリーちゃんに短時間のインタビューが行われました。ぬえもちょっとだけ聞いていたんですが、「どうして日本の文化に興味を持ったんですか?」と成田さんに問われて、二人とも「ええと、日本のアニメを観て感激しました~」と答えていて、ぬえも苦笑。ま、バブル全盛時代には外国人の日本語習得の目的が判を押したようにみ~んな「就職」だったから、それよりも夢がある、というべきかも。

そんなこんなで、ぬえも協力者として名前だけは巻末に載るようです。

成田美名子『花よりも花の如く』第7巻 白泉社 420円

白泉社新刊情報

成田美名子さん取材のブログ記事
インターナショナル邦楽の集いの報告