九死に一生を得た。大袈裟だがそう直感した。助かったと思った。神様仏様、菩薩様権現様、明王様龍神様、守ろうとするものの多くに守ってもらったと感じた。
今日夕方、隼人瓜の収獲をした。霜が降って葉っぱや蔓は枯れてしまった。解けたようになっている。それで思い切って屋根に上って収獲を試みた。逆上せ老人の仕業だ。お金にもならないことを。
なにしろ、山茶花の大木と20畳ほどもある小屋を屋根ごと蔽っているのである。凄まじい繁殖力だ。蔓延る。蹂躙する。そして大きな実をたくさんたくさんつける。大きいのはシェパードの頭くらいはある。房なりする。これがどれも岩石のように硬い。
山茶花の木を蔽っている蔓を引っ張って実を落としていたときである。これが顔を直撃した。ガッツ~ンと当たって、瞬間、軽い脳震盪を起こした。目でなくてよかった。目だったら見えなくなるところだった。頭蓋のてっぺんでなくてよかった。陥没を免れなかったであろう。そこは高くなっている頬骨だったのである。打ち所が悪かったらそのまま卒倒していただろう。危ういところだった。
林檎箱8杯分収獲した。小屋の中に貯蔵した。来年の種にする以外はもはや使い前はないが、蔽ってしまっていては昼でもすっかり暗いのである。欲しい方にはお分けしていいが、毎年いっぱい腐らしてしまうだけだ。
助けて頂いたと思う。大事に至らなくてすんだ。これはきっと守る意思があったからだ。それだ何かは分からないが、さぶろうはともかく助けられたのである。平身低頭して感謝をしなくちゃならない。