第97回 2015年7月14日 「もたれて かぶって 破れない~富山 越中和紙~」リサーチャー: 安田美沙子
番組内容
軽やかで、しゃれた色柄のクッションが人気だ。なんと和紙製なのだが、丈夫で破れないという。「富山の越中和紙」から生まれたイッピンだ。その驚きの製法とは?さらに近年、和紙の帽子が登場。日光にさらすと黄ばむどころか、逆に白さが増すという不思議な紙は、どうやって作られるのか?他にも若き職人が開発した蛍光和紙など、紙の風合いを生かしつつ、従来にはない色や形で可能性を追求する和紙の里を安田美沙子が訪ねる。
*https://www.nhk.or.jp/archives/chronicle/detail/?crnid=A201507141930001301000 より
詳細不明につき、勝手に調べてみました。
「越中和紙」
和紙は、手中から。
越中和紙は富山県の恵まれた土地で、
職人の手仕事で作られています。
中という言葉にはとびきりの大切さがこめられていて、
外から見えない奥深さや、まんなかであることが、
ロゴマークにあらわれています。
五箇山、八尾、蛭谷の三産地から、
手から手に届く和紙は、
本当の贈り物です。
越中和紙は、全国的にも最も若い後継者のいる産地で、伝統的な楮紙や染紙等の古典和紙はもとより、新しい工芸和紙や和紙加工品、
観光土産品等の商品開発にも積極的に取り組んでいます。
観光の施設も充実しており、八尾町の「桂樹舎和紙文庫」では、和紙の歴史資料や世界の紙製品、民芸品が展示されています。
南砺市の「五箇山和紙の里」は道の駅たいらと隣接し、特産和紙の直売所、合掌造りの和紙体験館が設置されています。
「越中和紙」の名称は、昭和59年に国の伝統的工芸品の指定を受けるため、五箇山和紙、八尾和紙、蛭谷紙 (びるだんがみ)の三産地を総称したもので、それぞれの産地では、旧来の名を使っていますが、
公的な文書や対外的な展示会などでは「越中和紙」に統一しています。
<五箇山-Gokayama>
悠久紙
五箇山和紙
五箇山和紙の里
「五つの谷の山」がその名の由来と言う、平家の落人が住み着いたとの伝説を持つ庄川沿いの山間の里。江戸時代には御料紙である和紙を産出しただけでなく、 硝煙も生産しており、加賀藩にとって重要な隠れ里であった。合掌造りと言われる茅葺屋根の住宅が特徴で、菅沼・相倉の二つの世界遺産集落を持つ。
●悠久紙
かつて加賀藩の御料紙として北陸地方一帯で使われた五箇山和紙の伝統を色濃く受け継ぐ漉元。自家製楮と糊のみを使い漉き上げる伝統的な製法の紙は、桂離宮や名古屋城をはじめ、国内外の名だたる文化財の修復用紙としても使われている。経年で黄ばむことのないその紙は1000年持つとされ、事実100年前に使用された帳面類を基に、復刻版「大福帳」が生み出された。着色紙は全て五箇山で採れる天然染料を用いた草木染めで、優しい風合いを醸し出している。
悠久紙 東中江和紙加工生産組合
●五箇山和紙
合掌造りの家々が立ち並ぶ世界遺産「菅沼集落」の付近と「相倉集落」の中に店舗を構える製造元。多様な染め紙を手掛けるほか、楮繊維を固めて作る民芸調の「紙塑人形」が人気。平面図案を立体的に仕上げる技は、武将の顔を立体的なお面に仕立てた「武将面」を生み出した。2013年からデザイナーを起用したよりモダンテイストな商品ラインの開発にも取り組み、ブランド「GOKKA」を立ち上げ展開中。
農事組合法人 五箇山和紙
●五箇山和紙の里
五箇山和紙の伝統を残そうと、商品開発や販路開拓に取り組む。民芸調の小物や多様な紙類のほか、近年は市松文様を基調にした雑貨ライン「ちんちろ」とカラフルな色彩が特徴のブランド「FIVE」を展開。とりわけFIVEはフランスのメゾン・エ・オブジェ等海外見本市にも出展、新しい感性の和紙として高い評価を得ている。デザイン、そして小物の仕立てにも若い職人の感性を取り入れ、シンプルで丈夫な仕上がりが魅力。
一般財団法人 五箇山和紙の里
<八尾-Yatsuo>
桂樹舎
富山から飛騨に抜ける街道沿いに在る寺院門前町。かつては蚕種と紙の生産で栄え、町には問屋が立ち並び、井田川沿いに開けた地域の下流には桑畑が、上流には楮畑が広がっていたと言う。今なお小高い町の周りは石垣で囲まれ、石畳の細い路地に提灯をともして行われる「おわら風の盆」の哀愁を帯びた町流しの風情は全国的にも有名。
桂樹舎
江戸時代、富山藩から全国へ出向いた「越中富山の薬売り」の薬包紙として盛んに作られた「八尾和紙」の伝統を引き継ぐ唯一軒の製造元。また型染の人間国宝・故芹澤銈介との繋がりが深く、芹澤、そしてその影響を受けた創業者・吉田桂介の手による型染紙は、伝統的かつモダンな魅力に富む。型染の柄紙と豊富な色彩の民芸紙、またそれらを組み合わせた実用的な和紙製品は、国内外からの人気も高い。近年は和紙の普及を図り、使いやすいバッグや日本の代表的な苗字をあしらった「苗字封筒」などステーショナリーの開発に取り組む。
有限会社 桂樹舎
<蛭谷-Birudan>
蛭谷和紙工房
北アルプス・定倉山を源とする小川の畔にある小さな集落。標高はさほどないものの、辺りを1000mを超える山並に囲まれた静かな、懐かしさの残る土地。かつては永らく和紙を産出してきた集落であったが、昭和に入り廃れ、現在はただ1軒が残る。
蛭谷和紙工房
かつて和紙の村として在った集落にただ一軒残った漉き元に飛び込み、口伝と独自の感性で修行を重ねる和紙作家・川原隆邦の工房。楮と糊の原料であるトロロアオイを自家栽培する半農半工の生活の中から生み出される強く繊細な独特の紙は、従来の「和紙」のイメージを覆す楽しさと想像に溢れている。
蛭谷和紙工房
*http://www.etchu-washi.jp/ より
蛍光和紙
やや厚みのある純白の機械漉和紙に蛍光色でストライプをプリントしています。
和紙で蛍光色は珍しく厚みもあるので、インテリアやブックカバー、封筒、雑貨などのクラフトにお使いいただけます。
*https://moritawashi.thebase.in/items/33559702 より