第203回 2018年10月2日 「彩り自由に みずみずしく!~栃木・益子焼~」リサーチャー: 野村佑香
番組内容
深い茶色に、白い唐草模様が浮き出たコーヒーカップ。職人が一つ一つ土を絞って描いた素朴なカップは、栃木県の「益子焼」。関東随一の産地では、伝統に縛られない自由な気風の中、日々新たな器が誕生している。“幸せを呼ぶ青い鳥”がモチーフの小鉢は女性社員のアイデアから生まれ、伝統の“うわぐすり”から新たな色を出そうと奮闘する陶芸家も。新しい感性を生かした器作りに、野村佑香さんが迫る。
*https://www.nhk.or.jp/archives/chronicle/detail/?crnid=A201810021930001301000 より
1.陶芸家・久保田健司さん
久保田健司さんは、 昭和54(1979)年に埼玉県に生まれ。
埼玉大学教養学部芸術論科卒業後、 栃木県益子町に移り、平成23(2011)年に益子にて独立しました。
スポイトで泥を盛り付けて描く「イッチン技法」と泥を流して描く「スリップ技法」で、新しい色や絵柄などオリジナリティ溢れるを器を作陶されています。
深い茶色に、白い唐草模様が浮き出たコーヒーカップを作っています。
模様部分が立体的に浮き出る器は「イッチン」と呼ばれる技法で作られているそうです。
独自配合した化粧土の液に器を浸し、乾かした後に違う色の化粧土で模様を描きます。
描く際、躊躇すると流線が乱れたりするため、勢いが大事だそうです。
また、配合した化粧土の相性が悪いと上部の化粧土が剥がれやすいそうで、現在の配合に行き着くまでに試行錯誤を続けてきたんだとか。
2.よしざわ窯
「よしざわ窯」さんは、吉澤泰久さん、理恵さんご夫婦が約30名のスタッフとともにウェブショップ・生活陶器「on the table」を営んでいます。
ショップの名前は「器は使ってこそ生きるもの ~It’s best to leave the dishes on the table.~」という言葉に由来しています。
スタッフの3分の2は女性のため、女性目線の「あったらいい」を形にした「使う」ことを考えた食器を作っています。
石膏型を使って板状の粘土から器を作る「たたら」という手法で、繊細な模様などを施したアンティークのような凝ったデザインの食器は、厚みがありレンジやオーブンでも使用出来ます。
Instagramを中心に大人気です!
幸せを呼ぶかわいい青い鳥がモチーフの小鉢が紹介されました。
「鳥の器」と言い、 女性社員のアイデアから生まれたんだそうです。
当初は白色だったそうですが売れ行きは芳しく無く、社長が色をつけてみてはと提案したところ、好評を博しました。
電子レンジOK!とは嬉しいですね。
ただ、数量が少ないために今日現在は在庫切れで入荷待ちのようです。
3.村澤陶苑(5代目 村澤 亨さん)
村澤陶苑の5代目・村澤亨さんの細工場は道祖土にあります。
代々続く窯元で、 登り窯で焼成して作陶されています。
青と白のグラデーションが美しく、モダンな形の器を手がけているのは村澤亨さん。
土灰、もみ灰などいくつかの植物の灰と長石を混ぜて糠白釉を作ります。
更に黄土の化粧土の鉄分と糠白釉を反応させて青く発色させ、青と白のグラデーションを生み出します。
*https://omotedana.hatenablog.com/entry/Ippin/Tochigi/Mashikoyaki より