「ぼくめし」
主な伝承地域 吉田町(中部地域)
主な使用食材 ウナギ、ごぼう、いんげん、米
歴史・由来・関連行事
県内の主な養殖ウナギの産地は、浜名湖周辺と大井川流域の2カ所があり、吉田町は大井川流域の産地にあたる。吉田町におけるウナギの養殖は、大正時代に度重なる大井川の洪水で稲が育たなくなり遊休水田となった地に養鰻池を築造して、大井川の伏流水を利用したことからスタートした。吉田町のウナギは、身が柔らかくて脂のりがいいと評判の品である。
「ぼくめし」は炊きあがったご飯にウナギとごぼうを煮たものを合わせた混ぜごはん。その名は太い杭の「木杭(ぼっくい)」からきており、当時、太すぎるウナギが売り物にならなかったため、養鰻場のまかない飯として利用し食べられ始め、それが「ぼくめし」と呼ばれるようになったという。
昭和30年代後半から、全国のウナギ生産量の4割を占めるほど多く養殖され(※)、大量に捕れて地元では安く購入できたため、ぼくめしは多くの家庭で作られていたが、近年はウナギの値段が高騰し、家庭で作る機会も減っている。
※よしまち公社HPより
食習の機会や時季
祭りや祝い事の際に食べられている。
飲食方法
ごぼうをささがきにして茹で、ウナギは蒸して細かく切る。両者を煮て、炊きあがったご飯と混ぜる。斜め切りにして茹でたいんげんや錦糸卵などを飾る。
保存・継承の取組(伝承者の概要、保存会、SNSの活用、商品化等現代的な取組等について)
家庭料理だが、販売している店もある。
*https://www.maff.go.jp/j/keikaku/syokubunka/k_ryouri/search_menu/menu/36_10_shizuoka.html より
※コメント投稿者のブログIDはブログ作成者のみに通知されます