「秋麗-しゅうれい」
■秋麗(しゅうれい)とは?
●幸水×筑水で生まれた新品種
秋麗(しゅうれい)は農研機構果樹研究所において1982年に幸水と筑水を交雑させ生まれた青梨の品種で、2003年3月に品種登録されたまだ新しい梨です。
現在青梨といえば「二十世紀」しか市場に出回っていないような状況が続いている中、美味しい青梨を開発すべく農研機構果樹研究所で研究が進められた成果です。
ところで、幸水も築水も赤梨なのに、その子供は青梨なんだ・・・と思う方もいると思います。でも、幸水、築水いずれも赤梨とはいえ親をたどれば青梨の血が流れている梨なのでこういう事が起こるのでしょう。
●秋麗(しゅうれい)の特徴
秋麗(しゅうれい)は背が低めでやや扁平な形をしています。大きさは平均350g前後とされています。果実の表面は無袋栽培の場合全体にサビが沢山出る傾向にあり、見た目は美しいとはいいがたい感じです。袋掛けして栽培されたものはサビもほとんど出ず綺麗な果実になるようですが、その分糖度が上がりきらないというデメリットがあります。
無袋は外見は悪いのですが、糖度が13度前後ととても高くなり、食べた時にほとんど酸味が感じられないため柿にも似た濃厚な甘さを感じます。
果肉は白く、緻密で歯ざわりは柔らかく二十世紀のようなシャキシャキ感はあまりありませんが、とてもジューシで甘く美味しい梨です。
■秋麗(しゅうれい)の主な産地と旬
●熊本県の一押しブランド
政府がまとめている生産量データで見ると、秋麗(しゅうれい)の生産出荷はまだ熊本県だけとなっており、H20年に2.8トンしか作られていませんでしたがH21年には7.6トン、そしてH22年には12.6トンと年々急ピッチで生産が拡大しています。これは熊本県が、県をあげてブランド化を推し進めているからでしょう。熊本県産の秋麗梨にはくまモンのロゴ入りシールが貼られ、各地でPRも行われています。また、熊本では甘さを前面に出した無袋栽培が中心になっています。
現在他の地方でも生産が始まっているようですが、その数はまだまだ少ないです。今後増えてくることが予想されます。
●秋麗(しゅうれい)の出回る旬
秋麗(しゅうれい)の収穫は8月中旬から下旬にかけて行われ、市場には9月上旬まで出回ります。まだ産地が限られ、生産量も少ないので出回る期間も限られています。食べ頃の旬はお盆前後から8月いっぱいとなります。
*https://foodslink.jp/syokuzaihyakka/syun/fruit/nashi-syurei.htm より
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