「へらへら団子」
主な伝承地域 横須賀市、県央地域
主な使用食材 薄力粉、白玉粉、あん
歴史・由来・関連行事
三浦半島の西部に位置する横須賀市佐島に伝わる、小麦粉と白玉粉で作った平たい団子にあんをからめたあんころもち。素朴な味わいで、子どもからお年寄りまで幅広い世代に親しまれてきた郷土料理である。その名前の由来は「押しつぶした平たい形だから」「漁業の道具である箆(へら)に似ているから」など諸説ある。
佐島では、江戸時代から続く夏の船祭りの際、豊漁と無病息災を願い、横須賀市の重要無形民俗文化財である「佐島御船歌」や特産のマダイとともに、へらへら団子が奉納される。家庭においても、船祭りに合わせてへらへら団子を作り、神棚に供えたり、集まった親族とともにその味を楽しんだりという慣習が残っている。また、座間市芹沢などでは、農家のおやつとして古くから食されている。
食習の機会や時季
佐島地域では、船祭りが行われる夏によく食される。
飲食方法
小麦粉と白玉粉に水を加えて練ってから団子状にちぎり、平たくのばして熱湯でゆでる。ゆであがった団子の水気を切り、あんをよくからませる。
小麦粉に卵を混ぜたり、あんの代わりにみたらしあんをからませたりと、地域や家庭によって味付けが工夫されている。
保存・継承の取組(伝承者の概要、保存会、SNSの活用、商品化等現代的な取組等について)
地域の菓子店などが商品として販売し、郷土料理として学校給食に取り入れられたこともあった。現在は各家庭で作られ、継承されている。
*https://www.maff.go.jp/j/keikaku/syokubunka/k_ryouri/search_menu/menu/35_4_kanagawa.html より
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