「温海かぶ-あつみかぶ」
【産地】庄内地域>鶴岡市温海地域
【特徴】西洋種の赤かぶ。直径約7cm、高さ5~6cmほど。濃い赤紫色で丸い。根部外皮は肥大に伴って地上部に露出し、日の当たらないところまで濃く鮮やかな紫赤色に着色する。皮は薄く、肉質は白色で締まっている。昔ながらの焼き畑で栽培されている。
【食味】皮は薄く、肉質は緻密でやや堅く、甘みがある。酢の物、甘酢漬けなどで食す。
【来歴】原産は中央アジア、シルクロードを経て日本に伝わったと言われる。天明5年(1785年)に徳川幕府に献上したとの記録が残されている。鶴岡市温海地区一露で400年来、昔ながらの焼畑自然農法で作られている。庄内全域で栽培されているが、温海かぶの名称が使用できるのは温海地区のみ。
【時期】10月~12月
*https://tradveggie.or.jp/%E6%97%A5%E6%9C%AC%E3%81%AE%E4%BC%9D%E7%B5%B1%E9%87%8E%E8%8F%9C%E2%80%9506-%E5%B1%B1%E5%BD%A2/#i-22 より
温海かぶ(あつみかぶ)とは、山形県鶴岡市温海地域の主に山間地域で栽培されているカブである。江戸時代から栽培が行われている伝統野菜で、天明5年(1785年)に将軍・徳川家治へ漬物を献上した記録が残っている。山林の伐採跡などで焼畑農法を用いて栽培され、主に漬物(甘酢漬け)に加工されている。
西洋系のカブで、固定種として複数の種苗会社から種子が販売されている。その一方で、生産者の自家採種による栽培も広く行われており、自然交雑により純粋な「温海かぶ」ではなく、単に「赤かぶ」として栽培・販売されているものも多い。そのため、「温海かぶ」を名乗って販売するためには固定種の種子を使用することが必須となっている。 表面は赤紫〜紫色をしているが内部は白く、漬物(甘酢漬け)にした場合は酢によって表面の色素(アントシアン)の分子構造が変化して赤紫〜ピンク色を呈し、同時に内部・漬け汁も同様の色になる。産地としては旧温海町一霞(ひとかすみ)地区が有名で、天正17年(1589年)に成立した一霞村の古文書にも温海かぶの名が記されている。昭和45年頃からは田川地域でも少連寺地区を中心に栽培が広められ、これ以後も庄内地方一円に広がっていった。また、鶴岡市藤沢地区で作られている藤沢かぶは温海かぶから選抜されたものとされ、明治時代から栽培が行われている。形は細長く、上半分が赤紫、下半分は白色。生産量が限られているため、生のままでの入手は困難である。
焼畑で栽培されるカブのことを東北地方では火野(かの)カブと呼び、秋田県にかほ市にも存在している[1]。こうした焼畑による栽培で生産される温海かぶの特色を生かすため、地元自治体や生産者等で組織される「焼畑温海かぶブランド力向上対策協議会」により、登録商標「焼畑あつみかぶ」が登録され、焼畑以外の温海かぶとの差別化・ブランド化が進められている。
焼畑は、現在では環境破壊型農業として捉えられることがあるが、温海カブをはじめとする火野カブの栽培は林業における伐採と植栽のサイクルに沿った持続可能性を持つ栽培方法である。数十年かけて育成・管理された森林の樹木を伐採すると、蓄積された腐植土に下草(雑草)が繁茂する。これを刈って焼き払い、カブを栽培・収穫する。収穫後の畑には春になると自然にワラビなどの山菜が芽吹き、これを収穫した後に苗木を植え、再び森林を育成・管理していくのである。
*Wikipedia より
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