「はるひ」
農研機構の発表では、「先祖の日向夏に似た爽やかな風味があり、柔軟多汁で糖度も13度と高く、適度な酸味もあり、食味が良い柑橘です。果皮の厚さは約3mmくらいありますが、比較的皮はむきやすいです。着色・減酸は日向夏よりも早く、2月に熟期となります。」と紹介されています。
まとめると、早期に出荷でき、より糖度高い「高糖度早生日向夏」といったところでしょうか。「日向夏の爽やかな香りを有し、地産地消向きの果実として期待できる。」と紹介されています。
福岡苗木研究会の試食会での感想は、黄金柑の食味の良さに、ゼリー状の食感を加えた今までに無い果実という印象です。
早く、産地化される日をお待ちしています。栽培方法が確立されれば、星タンゴールを越える可能性を秘めた品種ではないでしょうか?
1.樹は直立性で、樹勢は中庸である。かいよう病、そうか病に強く、栽培は容易である。花粉量はやや少ないが、花粉稔性率は約80%で十分交雑に使える高さである。
2.「ナツミカン」と「ヒュウガナツ」の混合花粉を受粉しても健全種子は全く入らなかった。また、自然受粉果でも健全種子は認められず、強い不稔性を示す。本系統の後代には無核個体が高率で出現する。
3.果実は扁球形で約120gと小果である。果皮は橙色で、厚さ3.5mm内外、果皮歩合は約30%である。果面の粗滑は中程度で、浮皮の発生は無く、剥皮性は中程度である。果肉は橙色で多汁である。じょうのう膜の硬さはやや軟である。「キングマンダリン」に似た風味を有し、食味は良好である。成熟期は1月下旬~2月上旬である。
4.果皮、果肉中のシネフリンは既存品種の中でも含有量の多い「シィクワーシャー」や「タチバナ」に比べて、幼果期には明らかに多く、果皮着色期にはそれらに匹敵する含有量である。果汁中の機能性成分では、総カロテノイド含量、β-クリプトキサンチン含量は「キングマンダリン」よりやや少ないものの高含有である。ノビレチン、タンゲレチン含量は含有量の多い「シィクワーシャー」や「タチバナ」に比べて明らかに多い。また、フェニールプロパノイドについても比較的高含有である。
「はるひ」の果実の大きさや香りは「日向夏」に近く、果肉はだいだい色で、糖度は13程度と高い。収穫は「日向夏」の前に出荷できる。
JA伊豆太陽(静岡県)がニューサマーオレンジに次ぐ期待のカンキツとして産地化を目指す。約40軒の部会が「いずのはる」というブランド名で2~3月に出荷する。
皮は剥き易く、爽やかな風味を持つ、糖度高く、露地栽培での成熟期が2月頃と「日向夏」に比べて1ヶ月ほど早い。ゼリー状の食味は最高。
*http://www.ykken.jp/14684633219321 より
「日向夏」に似たさわやかな風味のカンキツ新品種「はるひ」を育成しました。「日向夏」より早く収穫でき、糖度も高く、食味に優れた中生品種です。 露地で2月頃に成熟期を迎える中生品種です。果実は150g程度で、果皮は橙黄色で剥きやすいのが特徴です。「日向夏」に似たさっぱりとし た透明感のある香りが特徴的で、糖度も高く食味に優れており、今後の普及が期待されます。
主要特性
1.樹勢は中位で、樹姿は開張となります。枝梢は太く、長く、枝梢の密度は中程度からやや粗い傾向があります。
2.果実の形は扁球形から球形で、果実重は150g程度になり、「日向夏」と同等です。果皮は橙黄色で剥きやすいのが特徴です。
3.「日向夏」よりも果皮の着色や減酸が早く、2月頃に成熟し、果肉は柔軟多汁です。日向夏に似た芳香があり、糖度は13%程度と高く、食味は良好です。隔年結果性は中程度で、結実性は良好です。
4.かいよう病およびそうか病には抵抗性があります。カンキツトリステザウイルスによるステムピッティングの発生程度は中程度です。
5.2月頃に成熟するため、冬季温暖な地域での栽培が適しています。
6.施設栽培では、種なし果実を生産できることがわかっています。今後、安定した種なし果実生産技術の開発が期待されます。
*農研機構HP より
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