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イッピンNHK 「変幻自在!漆が竹に 金属に~新潟 漆器~」

2023-10-02 08:35:08 | イッピンNHK

 第162回 2017年6月13日 「変幻自在!漆が竹に 金属に~新潟 漆器~」リサーチャー: 南沢奈央

 番組内容
 時を経た金属が醸し出すアンティーク調の肌合いが料理を引き立てると、予約で3か月待ちの器がある。実はこれ、木地に漆を施して金属に似せた漆器!そのため軽くて使いやすく、さびる事もない。とにかく多彩で他の素材に似せるのが得意技の「新潟漆器」。本物の竹のように見せる竹塗(たけぬり)や、金色の輝きの中に力強い木目をたたえたカップなど。個性的な漆器を生み出す驚きの職人技を南沢奈央が徹底リサーチする。

*https://www.nhk.or.jp/archives/chronicle/detail/?crnid=A201706131930001301000 より

 新潟漆器は、新潟県新潟市周辺で作られている漆器です。

 新潟漆器の歴史は、江戸時代初期の1615年~1624年(元和年間)に秋田の「春慶塗」が伝えられたことが始まりとされています。

 1638年(寛永15年)に「椀店(わんだな)」という塗り物の専売地域が定められ、漆器づくりは保護されます。

 1764年~1771年(明和年間)に蒔絵(まきえ)の技法が伝わると、「磯草塗」や「金磨塗」など新潟独自の塗りの技法が生まれました。

 新潟は北前船の寄港地であったことから、江戸・大坂を始めとして日本各地に販路が広がり、江戸時代末期には新潟は日本有数の漆器の生産地となりました。

 「新潟漆器」は100種類以上ある豊かな塗り方が特徴です。

 明治時代、竹の節や筋、ゴマや煤けた感じなど、竹の風合いを漆で表現する「竹塗」の技法が伝わり、新潟漆器は「変り塗りの宝庫」と呼ばれるようになります。

 竹に似せたりとか、金属に似せたり石に似せたり、数多くの漆塗り技法が受け継がれて、平成15年には、5つの技法が国の「伝統的工芸品」の指定を受けました。

 ・花塗
 「塗立」(ぬりたて)とも呼ばれ、砥ぎ・艶上げ・胴摺・磨きの工程を行わずに上塗で仕上げる技法。
 主に漆に植物性油を混ぜた朱合漆を使い、ふっくらとした仕上がりが特徴です。

 ・石目塗
 石肌のザラザラした表情を炭粉を用いて表現した技法。
 傷が付きにくいのが特徴で、底面やお盆などによく用いられる。
 石目塗に蒔絵を施したものを「萬代蒔絵」と呼びます。

 ・錦塗
 麻紐を束ねたタンポで漆を叩き塗り型置きした後、数色の漆を重ね、錫粉を撒き、木地呂漆を塗った後に平らに研ぎ出して模様を出し、摺漆・胴摺・磨きを繰り返し仕上げる技法。
 青森の津軽塗とよく似た技法。

 ・磯草塗
 工程は錦塗とほぼ同じで、タンポを回転させ絞漆を型置する技法。
 波間に漂う海藻を散りばめた模様が特徴。
 江戸中期に弥彦の渡辺縫之守が考案。

 ・竹塗
 竹に見立てた新潟漆器を代表する塗り技法。
 漆に砥粉を混ぜた錆で竹の節を成形し、真菰粉で煤けた表情を作ります。
 元は江戸の刀の鞘塗りが始まりで、明治に入って新潟に伝わりました。

 その他にも、「金磨塗」(きんまぬり)、「青銅塗」(せいどうぬり)、「青貝塗」(あおかいぬり)、「呂色塗」(ろいろぬり)、「紫檀塗」(したんぬり)、更には新作塗りの「夕日塗」といった、様々な漆器を楽しむことが出来ます。

 1.漆器職人の真田桃子さん

 現在20人程いる新潟漆器職人の中でも最年少(平成元(1989)年新潟県新潟市生まれ)で、唯一の女性塗師の真田桃子さん。
 「朧銀塗」(おぼろぎんぬり)を手掛けるただ一人の職人さんです。

 2013年に伝統的工芸品・新潟漆器の職人となり、ドイツ・アンビエンテ2014・2016以降、数々の国際展示会に出品。

 Ambiente 見本市(アンビエンテ)

 毎年ドイツ・フランクフルトで開催される「アンビエンテ」は世界最大級の消費財見本市です。 
 見本市では、家具インテリア・雑貨・キッチン用品・照明など、様々な商材が展示されます。
 著名ブランドの新作を始め、最新のデザインアイテムが発表される会場には世界各国からバイヤーが訪れ、国境を越えた
熱心な商談風景が随所で行われます。 

 2016年にイタリア・ミラノ・サローネDENSANブースに「lump」出品。

 「Milano Salone」(ミラノサローネ)とは毎年イタリア・ミラノで開催される世界最大規模の家具見本市です。
 家具やキッチン・ガーデン等のインテリアデザインにおける世界最大規模の国際見本市と、ミラノ市街各所で行われるメーカーやデザイナーの展示会や展覧会等を併せて「MILANO SALONE」(ミラノサローネ)と呼んでいます。
 ヨーロッパ中のメーカーやデザイナーが一同に会しその年のデザイン・トレンドがいち早く発信され、世界中から約30万人が訪れるインテリアデザイン界で最もエキサイティングな一週間と言われています。

 G7新潟農業大臣会合の際には、各国閣僚向けの記念品に真田さんの「竹塗萬代箸/箸置/ぐい呑」が採用されました。

 「朧銀塗」(おぼろぎんぬり)は、まるで年月を重ねた真鍮か鋳物のような新潟漆器の変わり塗りの技法です。

 

 2.竹塗の第一人者、渡邊貞作さん

 「竹塗」は漆を重ね塗りすることで、竹の節目、胡麻ふり模様、煤に燻ぶされた斑紋、鄙びた中にも古雅な味わいなど、古民家で時代を経た煤竹そのものに見える漆器です。

 

 3.塗師Kiyoタンブラー(小林佛檀・塗師Kiyoこと小林清則さん)

 仏壇作りと新潟漆器の技法を融合させた、神秘の光の中で鮮やかな木目が浮かぶ「漆タンブラー」です。
 およそ100gと軽く、使い勝手の良いアイテムです。

 小林さんは、小林佛檀店の四代目当主。

 仏壇の制作・修復をメインとしながら、漆技術を使った新しい商品開発にも力を入れています。

 先代が編み出した、高い技術力を要する「金擦り技法」の唯一の伝承者でもあります。

 「金擦り技法」は、木目の中だけに金箔を擦って入れ込むことで、木肌は漆でありながら、木目が金箔で強調された華やかで上品な仕上がりとなります。

*http://atmarymead235.seesaa.net/article/450828790.html より


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