「山川酒造」
まずは造り手が旨いと思える「飲んで楽しい酒」をモットーに醸造
蔵の歴史
嘉永3年創業。群馬県東部、千代田町赤岩地区の利根川のほとりに蔵を構えています。利根川の伏流水を利用し、伝統的な酒造技法である山廃仕込み(※1)で醸造しています。
150年以上の歴史をもつ山川酒造は、新潟杜氏から南部杜氏に切り替わり、現在では自社杜氏へ。山川酒造は県内で初めて自社杜氏の形をとった蔵としても知られています。
現在は、6代目蔵元山川明彦社長のもと「飲んで楽しい酒」をモットーに醸造しています。
(※1)「山廃仕込み」とは、「山卸廃止酛仕込み」の略称であり、蔵の自然の乳酸菌を自生させて酒造りを行う「生酛造り」の中の、米をすりつぶす「山卸し」という工程を「廃止」した製法。
千代田町赤岩地区の利根川のほとりに蔵を構える山川酒造
燗酒にこだわる昔ながらの味わい
山川酒造の主要銘柄は「光東(こうとう)」と「利根川育ち」。日本酒らしいコクと深みをもった味わいのお酒です。
山川酒造の特徴である「山廃仕込み」は、燗にすると深みが増し、より旨味が感じられる製法です。燗酒で体をあたためながら、ゆっくりと少しずつ飲むのが蔵元おすすめの飲み方。和食はもちろん、フレンチやイタリアンなど、どんな料理にもよく合います。
燗酒で体をあたためながら、ゆっくりと少しずつ飲むのが蔵元のおすすめ
追及の先にたどり着いた山廃造り
山川酒造の山廃造りのルーツは新潟杜氏時代に遡ります。当時は、酒造りの主流な製法である速醸酛(そくじょうもと)を採用していましたが、「もっと特徴のあるお酒を造りたい」という5代目の想いから、試験醸造として山廃造りに挑戦。しかし、なかなか思うような酒を造ることはできませんでした。
その後、新潟杜氏から南部杜氏に切り替わった際、南部杜氏が山廃を造っていたことをきっかけに、本格的に山廃造りが始まりました。
山廃が生み出す味わいは、蔵元たちが好む「燗酒で美味しい酒質」。自分たちが好きな酒を造った方が自信を持って売れるという想いを持っていた山川酒造にとって、山廃の本醸造はまさにうってつけの酒でした。
その後、自社杜氏に移行した際に山廃の生産量を増やし、山廃メインの蔵として確立していきました。
蔵元より(6代目蔵元:山川明彦)
時代ごとに求められる日本酒の味も変化していきますが、どんな良い酒を造っても造り手が飲んで美味しいと思えない酒は、消費者に伝わらないだろうと思っています。そのため、まずは自分たちが飲んで旨いと思う酒を一番に造っています。
昔の伝統と、昔ながらの味わいを守りながら、どの時代でも愛される酒造り目指していきたいと思います。ぜひ、うちの酒を、熱燗でゆっくりとお楽しみください。
山川酒造株式会社 邑楽郡千代田町大字赤岩185-3
*https://www.pref.gunma.jp/site/sake/500074.html より
代表銘柄
光東-こうとう 普通酒
アルコール度(%):15
日本酒度:+2
酸 度:1.4
米歩合(%):65
※コメント投稿者のブログIDはブログ作成者のみに通知されます