「しめ豆腐」
主な伝承地域 沼田市白沢町、神流町、長野原町、沼田市・利根郡
主な使用食材 豆腐
歴史・由来・関連行事
食糧不足で肉や魚などが不足していた時代、大豆はたんぱく源として重宝されていた。大豆といえば、味噌や醤油などさまざまな姿に調理されるが、群馬で特に親しまれていたのは豆腐。栄養が豊富であることはもちろん、調理すれば保存もきくため、郷土料理にも活用されている。この豆腐の郷土料理の代表格が、「しめ豆腐」。茹でた豆腐を醤油や砂糖で味付けした手軽なおかずで、主に祭りや節句などの行事食として食べられている。豆腐を使った郷土料理としては、ほかにもごはんに豆腐を混ぜて作る「豆腐めし」などがある。ちなみに群馬では現在、高品質大豆を安定生産するため、基本技術の励行や契約栽培による安定的な取引の拡大、地産地消を目的とした大豆生産の推進などを方針として取り組みを行っている。こだわりの県産大豆を使って作られた豆腐は町おこしの一環としても活用され、県外からも人気を誇っている。
食習の機会や時季
かつては沼田市白沢町(旧利根郡白沢村)で正月や節句の時期に、長野原町では祭りの時期に作られたとされている。あるいは神流町でも人寄せや物日の料理として親しまれていた。各家庭が自家製の豆を持ち寄り、近隣の主婦たちが手作りしていたという。現在は肉などの動物性たんぱく質が手軽に入手できるようになり、食べる機会が減少。珍しい郷土料理となっている。
飲食方法
豆腐を巻きすで巻いて茹で、醤油や砂糖で味付けをして作る。たくあんのように一口サイズにスライスして食べるのが一般的。煮しめの具の一つとして扱われていた。かまぼこのような食感が特徴となっている。
保存・継承の取組(伝承者の概要、保存会、SNSの活用、商品化等現代的な取組等について)
神流町では広報にしめ豆腐を掲載しているほか、平成21年には「神流町郷土料理集」を作成し、町内の希望者へ配布、町の図書館に寄贈した。また、群馬県食生活改善推進員が作成した「ぐんまの郷土料理」に神流町の郷土料理として、しめ豆腐が掲載されている。利根沼田地域では、学校給食でも供されている
*https://www.maff.go.jp/j/keikaku/syokubunka/k_ryouri/search_menu/menu/32_6_gunma.html より
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