「仙台箪笥」
「仙台箪笥」は江戸時代末期に誕生したといわれています。仙台藩の地場産業として生まれ、武士たちが刀や羽織を納める身近な生活財として愛用したようです。材料にはケヤキや栗を用い、大きさは、幅4尺(約120センチ)、高さ3尺(90センチ)。ケヤキの木目が浮かび上がる木地呂塗りに、豪華な鉄の飾り鉄金具が付くのが特徴です。生産のピークは明治から大正中期のことで、当時はヨーロッパにも輸出されました。戦時中は一時生産がストップしますが、戦後に再開され、現在も、指物、漆塗り、金具の3つの熟練した職人技によって、美しい箪笥がつくられています。
*http://www.sendai-tansu.com/ より
*https://kougeihin.jp/craft/060210/ より
Description / 特徴・産地
仙台箪笥とは?
仙台箪笥(せんだいたんす)は、宮城県仙台市周辺で作られている箪笥です。
仙台箪笥の特徴は、豪華な飾り鉄による金具の装飾と、重厚感あふれる美しい漆塗りで、材料として栗や杉・欅(けやき)などが使われている点です。漆塗りには、「拭き漆塗り(ふきうるしぬり)」「木地呂(きじろ)漆塗り」「朱色漆塗り」の3種類があります。くぎを使用せず木材のみで箪笥を組み立てる「指物師(さしものし)」と、杢目(もくめ)の美しさを浮き上がらせる塗りを施す「漆塗り職人」、鉄板から繊細な文様を打ち出す「彫金(ちょうきん)手打金具職人」の3種の職人技が融合した工芸家具です。箪笥一棹(ひとさお)を製作するにあたり、平均100個から200個の飾り金具が作られ、なかでも、龍や唐獅子・牡丹といった代表的な絵柄は、伝統的な縁起物として用いられます。
History / 歴史
仙台箪笥 - 歴史
仙台箪笥(せんだいたんす)のルーツは、戦国大名である伊達藩主・伊達政宗が青葉城を築城する際に、大工の棟梁によって作られた建具の一部だと言われています。
江戸時代末期には、仙台藩の武士たちが、内職仕事によって仙台箪笥を製作し、所有する大切な刀や羽織・裃(かみしも)に加え、貴重な文書類などを保管するために、日常の生活財として愛用していました。したがって、初期における仙台箪笥の大きさは、武士たちの使用目的に合わせて、幅4尺(約120cm)、高さ3尺(約90cm)が一般的とされ、「野郎型」と呼ばれていました。
明治時代末期から大正時代中期にかけて、仙台箪笥の種類や生産量が増え、全盛期を迎えました。当時は、ドイツをはじめとするヨーロッパ諸国にも輸出され、国内外の多くの人々に愛用されました。戦時中には一時的に生産停止となりましたが、戦後には熟練した各職人の手により製作が再開され、現在に至ります。
*https://kogeijapan.com/locale/ja_JP/sendaitansu/ より
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