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<おせち> 石川 かぶらずし

2024-01-19 08:13:23 | おせち

 「かぶらずし」

 主な伝承地域 県内全域

 主な使用食材 かぶら(かぶ)、ブリ、人参、柚子皮など

 歴史・由来・関連行事
 塩漬けしたかぶらに塩漬けしたブリを挟んだ、石川県を代表する伝統的発酵食品。従来の酢飯を使うすしとは異なる、漬物に近い「なれずし」の一つである。
 起源については、諸説ある。金沢市金石町の漁師が豊漁祈願・安全祈願で正月の行事食として食べはじめたという説や前田藩主が湯治で訪れた地元の温泉宿で振る舞われたといった説が伝わっているが、定かではない。少なくとも江戸時代には食べられていたという。魚屋や八百屋が年末、得意先に通い帳の入れ替えとごあいさつのために手づくりの「かぶらずし」を手土産にしたことから広がった。
 ブリは能登地方を代表する食材の一つ。脂ののった寒ブリは刺身にしても煮ても焼いても美味しく食べられる。江戸時代、とれたての「御用ブリ」は、城下に出まわる前にまず藩主へ献上された。「ブリ一本、米一俵」といわれるほどの高級食材で、質素倹約を強いられていた庶民が口にすることは滅多になかったという。どうにかしてブリを食べるために、かぶらで挟んで食べたことが「かぶらずし」のはじまりという説もある。

 食習の機会や時季
 初冬、北陸地方には「ブリおこし」と呼ばれる雷が雷鳴を響かせる。ブリおこしが鳴り響くと、ブリの定置網漁が本番を迎える。石川県漁協では、この時期にとれる7kg以上のブリを「天然能登寒ぶり」としてブランディングを進めている。
 「コゾクラ」、「フクラギ」、「ガンド」と大きさによって名前を変えるブリは、古来より縁起物で、加賀藩から徳川将軍家にも贈答されていた。
 数あるブリ料理のなかでも、高級品とされるのが「かぶらずし」である。「かぶらずしがないと正月が始まらない」という地元民もいるほど定着しており、年の暮れが近づくとスーパーマーケットやデパートなどで売り出される。風味や口あたりはかぶらの種類や熟成加減、塩の加減によって千差万別。つくるのには、気温に左右され、経験と技術が求められるという。
 現在でもブリは高級食材のため、一般家庭ではニシンと大根で手軽につくれる「大根ずし」が浸透している。

 飲食方法
 ブリの塩漬けをかぶらの塩漬けで挟み、糀でつくった甘酒をのせて1週間から10日ほど漬け込んでつくられる。熟成が進んだものを、なにもつけずにそのまま食べる。

 保存・継承の取組(伝承者の概要、保存会、SNSの活用、商品化等現代的な取組等について)
 正月が近づくと、地元の生産者やスーパーマーケットなどが販売をはじめる。また、クッキングスクールや体験教室で「かぶらずし」がつくられることも多い。

*https://www.maff.go.jp/j/keikaku/syokubunka/k_ryouri/search_menu/menu/kaburazushi_ishikawa.html より


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