「獺、川獺 かわうそ」
食肉目イタチ科カワウソ亜科(カワウソあか、Lutrinae)に分類される構成種の総称。
和名は「カワオソ」が転訛したもので、「川に住む恐ろしい動物」の意があると考えられている。
日本の石川県能都地方では、20歳くらいの美女や碁盤縞の着物姿の子供に化け、誰何されると、人間なら「オラヤ」と答えるところを「アラヤ」と答え、どこの者か尋ねられると「カワイ」などと意味不明な答を返すといったものから、加賀(現在の石川県)で、城の堀に住むカワウソが女に化けて、寄って来た男を食い殺したような恐ろしい話もある。
江戸時代には、『裏見寒話』『太平百物語』『四不語録』などの怪談、随筆、物語でもカワウソの怪異が語られており、前述した加賀のように美女に化けたカワウソが男を殺す話がある。
安芸国安佐郡沼田町(現在の広島県広島市安佐南区沼田)の伝説では「伴(とも)のカワウソ」「阿戸(あと)のカワウソ」といって、カワウソが坊主に化けて通行人のもとに現れ、相手が近づいたり上を見上げたりすると、どんどん背が伸びて見上げるような大坊主になったという。
青森県津軽地方では人間に憑くものともいわれ、カワウソに憑かれた者は精魂が抜けたようで元気がなくなるといわれた。また、生首に化けて川の漁の網にかかって化かすともいわれた。
石川県鹿島郡や羽咋郡ではかぶそまたはかわその名で妖怪視され、夜道を歩く人の提灯の火を消したり、人間の言葉を話したり、18歳-19歳の美女に化けて人をたぶらかしたり、人を化かして石や木の根と相撲をとらせたりといった悪戯をしたという。人の言葉も話し、道行く人を呼び止めることもあったという。
石川県や高知県などでは河童の一種ともいわれ、カワウソと相撲をとったなどの話が伝わっている。北陸地方、紀州、四国などではカワウソ自体が河童の一種として妖怪視された[39]。室町時代の国語辞典『下学集』には、河童について最古のものと見られる記述があり、「獺(かわうそ)老いて河童(かはらふ)に成る」と述べられている。
*Wikipedia より
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