「手打ちそば」
主な伝承地域 県内全域
主な使用食材 そば粉
歴史・由来・関連行事
長野県といえば「信州そば」というほど、そばは代表的な郷土料理。冷涼な気候で、米や小麦が栽培しづらい高冷地の農産物として育てられてきたのが「そば」だった。朝霧のかかるような標高700m前後の高冷地では、霜に弱い蕎麦を霧がやさしく守ってくれるため美味しいそばができる。そば切り(細い麺状のそば)発祥の地としても有名で、「戸隠そば」「開田そば」など、そばの特産・名産地が多く点在している。「霜下そば」とも呼ばれる「戸隠そば」は風味が良く冷たい水でキュッとしめられ、のど越しの良いのが特徴。一本棒・丸伸ばしという古くから伝わるそば打ち方法で、小分けにした盛り付けは「ぼっち盛り」と呼ばれている。また、そばの薬味にかかせない「わさび」は県内の9割以上が安曇野市産のもので、そばに引き続き全国一位の生産量を誇る。北アルプスから湧き出る雪解け水で育てたわさびは、なめらかな口当たりとまろやかなコクが特徴で、辛いだけでなくそばの甘みを引き立ててくれる。
食習の機会や時季
時期問わず、食べられているが、そばは春と秋の年2回収穫時期があり、収獲したての「新そば」が美味しいとされている。夏の新そばを「夏新」、秋の新そばを「秋新」といい、一般的に秋のそばの方が香り、色、風味が良く美味しいといわれている。信州の新そばは、10月中旬から11月上旬頃に出回る。
飲食方法
そばは、そばつゆにねぎとわさびを入れて食べるのが一般的だが、伊那の「高遠そば」は、そばつゆに大根のしぼり汁と焼き味噌を加えたものにそばをつけて食べ、奈川の「とうじそば」は鍋つゆに野菜や鶏肉などを入れて火にかけたものに、竹籠に入れたそばをしゃぶしゃぶのようにして食べたりなど、そばの産地の長野県には、地域や産地によって様々な食べ方がある。
保存・継承の取組(伝承者の概要、保存会、SNSの活用、商品化等現代的な取組等について)
そば屋の件数が全国一位の長野県は、どこの町でもそばが食べられる。地元の土産店でも購入することができ、長野県だけでなく、全国のスーパーマーケットや各商店で「信州そば」として出回っている。
*https://www.maff.go.jp/j/keikaku/syokubunka/k_ryouri/search_menu/menu/teuchi_soba_nagano.html より
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