ねこ庭の独り言

ちいさな猫庭で、風にそよぐ雑草の繰り言

敵基地攻撃能力 - 10 ( 公明党が自民党を牽制 )

2020-08-12 21:33:51 | 徒然の記

 《 2. 新聞のスクラップ帖 ( 6月16日以来の、千葉日報の記事 ) 》

 7月9日と10日の、記事の説明が終わりました。

   6. 7月16日 敵基地攻撃で、公明党が自民を牽制

   7. 7月23日 自民党がヒヤリングした、有識者4人が肯定的回答

   8. 7月25日 前防衛大臣 岩屋毅インタビュー

   9. 7月26日 前官房副長官補 兼原信克インタビュー

    10. 7月29日 自民党ミサイル防衛検討チーム座長  小野寺五典元防衛相

 今回は、6.番目の記事です。敵基地攻撃ついて、公明党が自民党を牽制したという内容です。一段しかない小さな記事て、つい見過ごしそうな扱いですが、日本を大切にする人間にとっては、とんでもない内容です。

 「公明党は15日、外交安全保障調査会を国会内で開き、」「『イージス・アショア計画』断念を受け、新たなミサイル防衛のあり方をめぐる、」「議論を開始した。」

 「会合後、佐藤茂樹調査会長は、自民党内で、敵基地攻撃能力の保有論が出ていることに関して、」「日本に飛来するミサイルを、どう打ち落とすかを議論すべきだ、」「という認識を示した。」「自民党は、全く逆に振り子が触れている、と牽制した。」

 「公明党は、敵基地攻撃能力の保有に否定的で、」「自民内の議論とは、温度差がある。」

 短かな記事ですが、どうしてこのような政党と連立を組むのか、疑問でなりません。元海将伊藤氏の言葉が、浮かびます。

 「この戦略兵器が日本に飛んできたとき、どうするのかという議論が、」「弾道ミサイル防衛体制の、根っこにあります。」

「ここを言わずに、当たる当たらないの議論や、」「通常ミサイルについての話を一緒にするのは、間違っています。」

 氏が言わんとしていたのは、公明党の反対論だったのかと思います。創価学会の組織票が欲しいため、自民党は公明党と連立を組んでいますが、そろそろ決別を検討すべき時でしょう。二階氏一派の議員と同様に、政権内にいる「獅子身中の虫」です。反日という点では、野党と同じで、政権の旨みを捨てない風見鶏の党で、明日の日本のためには、何の役にも立たない政党です。この記事を読んだ時、私は今年の1月の記事を思い出しました。

 腹に据えかねる新聞記事に出会うと、スクラップにする癖があるので、探せばすぐに見つかります。令和2年の念頭に、各政党の党首や代表に、今年の抱負をインタビューした記事です。「戦略を問う」というタイトルの連載で、1月24日が、公明党山口代表の番でした。

 誌面の4分の1を使った、大きな記事です。山口氏の写真も掲載されています。言うまでもありませんが、共同通信社の配信記事です。

 「厳しい批判を聞く耳を」「憲法改正は、優先順位低い」

 これが、記事に付けられたタイトルです。内容のない話ばかりなので、紹介する気になりませんが、必要部分だけを引用します。質問形式で、書かれています。

 1. 「問い」 安倍晋三首相が、施政方針演説で、憲法改正に初めて言及した。

   「答え」 首相の立場で述べている印象を与える表現も、以前はあったが、今回は抑制的だった。議論を尽くして、国民の理解を得る努力が必要だ。

 2. 「問い」 9条改正の是非は

   「答え」 世論調査では、政治課題の優先順位としては、非常に低い。国民が望む課題に対処するのが、政治の基本だ。

 この記事を目にした時の怒りが、忘れられません。山口氏が言う国民とは、何を指しているのでしょう。安倍自民党を支持し、安定多数を与えているのは、私のような愛国の庶民です。「憲法改正」の旗を掲げるから、支援しています。その事実を無視し、優先順位が低いとは、許せない発言です。まして捏造の多い、反日・左翼マスコミの世論調査が根拠だと言うのでは、話になりません。

 彼が、政治家としてどれほど危機感がなく、日本への愛がないのか、3月のスクラップ記事を紹介します。

 「中国、ミサイル発射 百発超」「昨年、日本射程も多数」・・と言う見出しの、3月1日の記事です。共同通信社は、三段組の小さな扱いで、事実だけ報道しました。

 「中国が、弾道ミサイルの開発や運用訓練のため、」「昨年1年間で、計百数十発を発射していたことが、」「29日、分かった。」「米軍の早期警戒衛星などが、探知した。」

 「主に内陸部で行われており、発射数は、米国やロシアと比べて突出。」「日本を射程に収めるミサイル数も、多数含まれる。」「中国が質量共に、ミサイル戦力の増強を図っていることが、」「裏付けられた。」

 「中国は発射数を公表しておらず、実態は、ほとんど分かっていなかった。」

 山口氏が、こうした中国の動静につき、何も知らないで喋っているのなら、まだ我慢できます。しかし彼は党の代表として、全ての情報が入る立場にいます。私の知る限りの事実を、息子たちのため報告したくなりました。話が横道へそれますが、大事なことですから、面倒でも頑張ろうと思います。次回は、予定外のブログです。

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敵基地攻撃能力 - 9 ( 伊藤元海将の言葉と、的外れな国会論議 )

2020-08-12 16:07:00 | 徒然の記

  《 2. 新聞のスクラップ帖 ( 6月16日以来の、千葉日報の記事 ) 》

 6月27日の、記事の説明が終わりました。

    4. 7月  9日 河野防衛相による、敵基地攻撃に関する説明

    5. 7月10日 河野防衛相による、北朝鮮の攻撃手段多様化に関する説明

    6. 7月16日 敵基地攻撃で、公明党が自民を牽制

    7. 7月23日 自民党がヒヤリングした、有識者4人が肯定的回答

    8. 7月25日 前防衛大臣 岩屋毅インタビュー

 今回は、4.番目と5.番目の記事です。「 河野防衛相による、敵基地攻撃に関する説明 」で、7月8日の衆議院安全保障委員会と、7月9日の参議院安全保障委員会における答弁が、報道されています。今回の記事には、余計な批判がなく、説明内容だけが書かれています。

 私もそれを真似、二日間の防衛大臣の答弁を、簡潔に箇条書きとします。

《 1. 7月8日の衆議院安全保障委員会 (  自民党・小野寺五典、立憲民主党・篠原豪、本田平直、日本維新の会・串田誠一 各氏への答弁)  》

  ・日本向けミサイルが発射前の、攻撃については、必要最小限度の措置で、他に防御手段がない場合は、法理的に自衛の範囲に含まれ、憲法上可能だ。

  ・敵基地攻撃に必要な能力は、ミサイル拠点探知能力と、制空権の確保、打撃力が必要だ。

  ・敵基地攻撃の判断は、国際情勢や相手国の意図、攻撃手段などで判断する。

  ・空からの脅威は、非常に多様化、複雑化している。

  ・極超音速兵器、複数ミサイルの同時発射などの「飽和攻撃」に対し、迎撃で対応するのは困難だ。

  ・新たなミサイル防御については、与党論議を踏まえて検討する。あらゆる選択肢を、テーブルに載せて議論する。

  ・来年度予算の締め切りとなる9月末までに、方向性を示す。

 [ 内閣法制局 近藤正春長官談 ]

  ・自衛隊が保有できる必要最小限度の実力とは、国際情勢や技術など、各種条件により左右される、相対的な面を有する。

  ・国会で、判断するしかない。

《 2. 7月9日の参議院安全保障委員会 (  自民党・佐藤正久、日本維新の会・浅田均、共産党・井上哲士 各氏への答弁) 》

  ・北朝鮮が、新型ミサイル開発などにより、攻撃手段を多様化し、日本への脅威が増大している。

  ・「イージス・アショア計画」断念後、新たな脅威への対抗策を、政府内で検討していく。

  ・あらゆるカードをテーブルの上に並べて、議論する必要がある。

  ・北朝鮮は、ミサイル防衛網を突破するため、低い高度で、変則的起動で飛行する、新型ミサイルを開発している。

  ・同時に、複数のミサイルを打ち込む「飽和攻撃」の、能力向上を図っている。

  ・移動可能な発射台付き車両を開発し、ミサイル発射の兆候を把握できにくくしている。

  ・北朝鮮は、前例のない頻度でミサイル発射を行い、同時発射能力と奇襲攻撃能力を、向上させている。

  ・北朝鮮のミサイル技術向上で、日本への脅威はさらに高まっている。

  ・「イージス・アショア計画」断念の理由とした、ブースター落下問題の改修には、10年の期間と2000億円以上の追加負担が生じる。

  ・改修は、ミサイル自体の性能向上につながらない。

 [ 防衛装備庁 武田博史長官談 ]

  ・地上イージスに使う予定だったレーダーは、イージス艦やレーダーサイトで、使用できる可能性がある。

  両日の記事のお陰で、国会内でどのような議論がなされているのか、おおよそが分かりました。ここで判明したことは、与野党の政治家たちが、北朝鮮の脅威についてだけ議題に乗せ、中国について議論していない事実です。説明する政府も中国に触れず、質問する野党もそれに疑問を唱えていません。

 私の考えでは、北朝鮮以上に危険なのは、共産党政権の中国です。尖閣の領海を侵犯し、沖縄は中国領だと主張し、「これ以上アメリカの側につくなら、日本の首都を壊滅させる」と、核兵器の使用をちらつかせる解放軍の将軍がいます。

 ここまできても、相変わらず国会は、中国への忖度ですか。国権の最高機関としての役目は、どこにあるのでしょう。政府批判なら、重箱の隅をつつくような話でも取り上げるのに、共同通信社も、この異常な国会審議を無言のまま肯定しています。一連の記事を、再度読んでいきますと、日本の政治が「まともでない」有様が、よく分かります。私でさえ疑問を感じますから、これではなるほど、伊藤元海将が意見を言わずにおれなくなるはずです。

 「戦略兵器というのは、相手にとどめを刺す、最終兵器のことを言います。」「これを所有していると分かれば、お互いが使えなくなります。」「つまり抑止力としての武器、でもあります。」

 「この戦略兵器が日本に飛んできたとき、どうするのかという議論が、」「弾道ミサイル防衛体制の、根っこにあります。」

「ここを言わずに、当たる当たらないの議論や、」「通常ミサイルについての話を一緒にするのは、間違っています。」「敵基地攻撃能力を持つというのは、抑止論のことでもあります。」「相手に、撃たせないための、工夫なのです。」

 伊藤氏の言葉を、今一度読み返し、焦点のずれた国会の審議と、反日・共同通信社の無節操な記事を比べてみれば、日本の問題点がいやでも浮き彫りになります。今回はここで一区切りとし、次は6.番目の、「7月16日 敵基地攻撃で、公明党が自民を牽制」です。これを読めば、さらに日本の問題点が明らかになり、気が重くなります。

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