《 2. 新聞のスクラップ帖 ( 6月16日以来の、千葉日報の記事 ) 》
9.番目の「兼原信克インタビュー」記事が、終わりました。
10. 7月29日 自民党ミサイル防衛検討チーム座長 小野寺五典元防衛相
11. 8月 1日 自民党国防部会
10番目の記事は、自民党の「ミサイル防衛検討チーム」が、党内で開いた会合の様子を伝えています。座長は、元防衛大臣小野寺五典氏です。分かりにくいので、箇条書きにして、転記します。
「1. 28日、検討チーム事務局が作成した、抑止力強化に関する提言骨子案を提示した。」
「2. 敵基地攻撃を念頭に、相手領域内での措置も含め、」「早急に検討し、結論を出す、と明記した。」
「3. 出席者から、内容が不明確などの指摘が出たため、了承は見送った。」
「4. 29日も会合を開き、骨子案を詳しくした提言案の、了承を目指す。」
「5. 28日の会合では、『イージス・アショア』の断念を受けた、代替案も説明。」
「 (1) イージス艦の増隻
(2) 契約済レーダーを活用し、護衛艦や海上プラットフォームからの迎撃」
この記事を読む限りでは、岩屋氏の意見がそのまま生きています。むしろ伊藤元海将と兼原氏の意見は、表に出ていないという印象がします。最終兵器としてのミサイル攻撃を受けた時、日本の防衛をどうするのかという基本が抜け、通常兵器の議論です。元防衛大臣の小野寺氏が座長だというのに、どうしてこんな会議になるのでしょう。危機感の無い会議だということが、次の文章でわかります。
「6. 複数の党関係者によると、骨子案には、」「抑止力を向上させるための、新たな取り組みが必要、と強調。」
「7. また、専守防衛の下でも、敵基地攻撃能力が保有できるとした、昭和31年の政府見解を踏襲すべき、と強調。」
「8. 日米の基本的役割分担の維持、情報収集や警戒監視能力の強化も、論点に示した。」
「9. 事務局は、ミサイル探知用の小型衛星群「コンステレーション」や、無人機活用の案も説明した。」
「 10. 出席者からは、『専守防衛をしっかり堅持すべきだ』という、慎重論の一方で、『厳しい安全保障環境を考慮すべきだ』との意見が出た。」
どこで情報が歪められているのか、遮断されているのか、危機意識のない、空恐ろしくなる自民党の会議です。これを受け、共同通信社の意見が述べられます。
「地上『イージス・アショア』の代替案は、『総合ミサイル防衛能力の強化』としての位置づけ。」「迎撃が困難とされる、極超音速兵器などへの対応や、」「陸海空の自衛隊の枠にとらわれない、要員確保間必要性が課題となりそうだ。」
「検討チームは、防衛相経験者らで構成。」「提言案は、8月上旬にも官邸に提出する。」「国家安全保障会議での協議に、反映させたい考えだ。」
これが、記事の全文です。スクラップした11件の記事のうち、9件についてブログを書き終え、あと2件となっています。この2件については、自民党内の動きなので、中身を読まないで今日まで来ました。反日野党でなく、自民党の議論という安心感もありました。小野寺元防衛相も、少し線が細いけれど、国を思う政治家の一人と期待していました。
しかし、氏が座長を務める「自民党ミサイル防衛検討チーム」からして、この有様です。「敵基地攻撃能力」のブログを書き始めたのは、7月29日に観た「虎ノ門ニュース」の動画が、きっかけでした。第一回目のブログで、自分が述べたことを、もう一度引用する羽目になりました。
「終戦の日が近くなり、マスコミの『戦争特集』が始まろうとしているせいなのか、」「『敵基地攻撃能力』の議論が、歪んだ形で発信されています。」「反日・左翼の野党や、反日の学者や評論家だけならまだしも、」「肝心の自民党の政治家たちが、曖昧な議論を進めています。」
「これでは、『憲法改正』と同様に、問題が先送りされるだけで、」「日本の安全が脅かされます。」「なぜ政府は、実情を国民にわかりやすく説明しないのか。」「政治家も学者も、文化人と称する人間も、」「マスコミ各社も、彼らは本気で日本のことを考えているのでしょうか。」
「私は、自民党への失望と怒りも含め、ブログに向かっています。」
全く同じ気持ちで、今もパソコンに向かっています。次回はまた脱線しますが、自民党の「ミサイル防衛検討チーム」について、別途調べてみようと思います。何かヒントが、あるのかもしれません。