《 2. 新聞のスクラップ帖 ( 6月16日以来の、千葉日報の記事 ) 》
9.番目の「兼原信克インタビュー」の続きです。
《 質問 3 》
「 『イージス・アショア』の代替案が、先ではないか ? 」
《 回答 3 》
「あったほうが良いが、確実に迎撃できるわけではない。「撃たれたら撃ち返す反撃力が、抑止力となる。」「核兵器は、一発でも撃たれたらおしまい。」「戦争を思いとどまらせる方向に、持っていくしかない。」
「専守防衛は、『絶対に国民を殺させない』、と言う考え方に基づいている。」「だから、相手を思いとどまらせる抑止力としての、反撃力がいる。」
氏もまた、ミサイル攻撃を最終兵器として語っています。一発撃たれたらおしまいですから、日本も反撃の一発を準備すると言う意見です。回答の赤字部分は、私が補足いたしました。言葉を省略すると、氏の意見が、十分に息子たちに伝わりません。
岩屋氏もそうですが、相手に合わせていると、再現のない競争になると言い、人間の愚かさを強調し、我慢すべきと語ります。だからと言って、武器を作り、戦争をし、殺したり殺されたり・・というのが、人間の歴史だったという事実を、消すことはできません。
「戦争のない社会」が、人類共通の理想だということを、否定する者は誰もいません。しかしこの世に複数の神様がいて、自分が唯一絶対だと主張し、他者を否定する限り、争いは絶えません。肌の色の違いで、人種差別をする人々もいます。愛や憎しみが、ここから生まれ、いくつもの正義が生まれます。
ここを語らず、研究もせず、「人間は愚かだ」、「人殺しは絶対の悪だ」と、そんな抽象論ばかり言う人々を、私は軽蔑します。日本を狙う最終兵器があると知りながら、日本が我慢し、悟りを開けというのは、「日本滅亡」を勧めているのと同じです。
宗教家や道徳家が、聴衆に説教をするのなら、それは言論の自由であり、信教の自由です。しかし政治家は、抽象論や宗教を語るのでなく、現実の問題を解決し、決断をするのが役目です。政治家が理想論ばかり喋るとき、それは空論となります。中身のない、空っぽの綺麗ごとに変わり、国民を死に追いやります。
今回、その愚か者の見本が岩屋氏だと、私は、息子たちに教えます。共同通信社や朝日新聞のように、絵に描いた餅のような理想論で固まったマスコミから見れば、兼原氏は、好戦的、軍国主義者のようになるのでしょうが、国際社会の現状を見た時、どちらが日本にとって重要な意見なのか、息子たちも、そろそろ結論を出す時ではないかと思います。
《 質問 4 》
「 具体的な装備は ? 」
《 回答 4 》
「日智米が開発している迎撃ミサイル ( SM3ブロック2A ) は、」「一発当たり、30億円程度とされる。」「米開発の巡航ミサイル ( トマホーク ) は、」「2億円程度だ。」
「同盟の中で、日本が米国の打撃力を、どう補完するのかという議論だから、」「米国は、日本の巡航ミサイルに反対しないだろう。」「中距離ミサイイルは、韓国や台湾も保有している。」
ここでいうミサイルとは、核弾頭搭載可能なミサイルだと思いますが、氏はそこをぼかしています。長距離ミサイルは、太平洋を越えアメリカに到達しますが、中距離は、北朝鮮と中国限定の兵器ですから、米国は反対しないと語っています。忘れてならないのは、伊藤元空将の談話です。
敵基地反撃能力の検討は、最終兵器の検討であり、一発で相手国を壊滅させる核ミサイルです。しかも、先制攻撃をせず、相手の発射を確認後、瞬時に反撃するという、厳しい覚悟の上の計画です。
《 質問 5 》
「 軍拡路線に懸念はないのか ? 」
《 回答 5 》
「反撃力保有に関する議論は、国民世論の動向にも左右される。」「敵基地攻撃能力の保有に、4割近くが賛成との世論調査もある。」「昔は、『再び戦争をするのか』という意見が多かったが、」「今は北朝鮮や、中国の動向を目の当たりにして、」「脅威を、リアルに感じているのだろう。」
反日・左翼の元国防相岩屋氏は、長いお喋りをしましたが、中国の名前も、北朝鮮の名前も口にしませんでした。共同通信社と岩屋氏は、分かっているのかいないのか。あいも変わらぬ「軍拡競争」への懸念です。相手が最終兵器で攻めてくる時、日本も最終兵器で反撃するという計画ですから、計画の実施後には、相手国も無く、日本も無くなっています。
だから相手国と日本に関する限り、「軍拡競争」は、未来永劫ありません。どうやら氏も、ここについては、伊藤氏のように事実を語らず、曖昧にしています。このような時だから、本音の語れば良いのにと思いますが、氏がそれをしない理由も分かります。
「日本の滅亡を前提にした、防衛計画を自衛隊が作るなんて、とんでもない。」「一体、国を守る気があるのか。」
「お花畑」の住民を筆頭に、反日・左翼たちがマスコミと一緒になり、大騒ぎするに決まっています。「安倍がー」「安倍がー」と合唱し、政争の具にしてしまいます。だから私が、国防の任を負い、国の運命を本気で考えている、自民党保守政治家と自衛官に代わり、本音の話をすると決めました。
「憲法があり、専守防衛を言い続ける限り、滅亡の計画を立てるしかない。」
「相手が滅亡を仕掛けている現実を見ず、自衛隊が国を滅亡させるような議論を、いつまで続けるつもりか。」
「諸君らは、一発でお終いという最終兵器で、日本が狙われていることの意味が分かっているのか。」
「諸君の意見は、相手の最終兵器を甘受し、国土も国民も座して滅びよと言っていることになるが、それでいいか。」
兼原氏の談話は、あと数行残っていますが、スペースもオーバーしましたし、肝心なことは報告しましたので、ここで終わります。大騒ぎする必要はありませんが、「最終兵器」の意味を、私たちはきちんと知り、日本について考えなくてなりません。そうなりますと、やはり締めには、この警告しかありません。
「私は決して騙されない。オレオレ詐欺と共同通信社に、岩屋氏に。」