いろいろなブログなどを拝見するにつけ、アウェイ清水戦は、3-1のスコア以上に完敗だったようであります。千葉と松下のミドルシュートはよかったけどね。ナビスコ予選がはさまりアウェイ続きのタイトな日程、選手もコンディション作りが大変だと思いますが、そこはどのチームも同じ条件です。「ここが踏ん張りどころ」であるのは間違いないところです。今週末の鹿島戦、来週のナビスコ名古屋戦は、ともに聖地:清五郎ビッグスワンです。ホームの力、サポーターの後押しで2連勝、そしてナビスコ予選突破といきたいところです。
さて、先週号の「サカダイ」に、貴章のカラー4ページ特集記事が掲載されていました。
日本代表スペシャルインタビュー
矢野貴章
手繰り寄せた未来
速さと高さを備えた稀有(けう)なFWが
ついにその能力を開花させた
今年2月に代表合宿に初招集され
3月のペルー戦で初出場
代表に新たな可能性を提供する矢野貴章が
日の丸に対する思いと自身の経験を語った
貴章のシュートの連続写真なんかもあったりして、なかなか魅力的な特集記事でした。こういう特集記事をどんどん載せるようだと、「サカダイ」も売り上げを伸ばすでしょうね。間違いない。
詳しいインタビューの内容は省略しますが、記事の中の貴章の言葉で、今のアルビレックスを的確に表しているコメントがあると思ったので紹介します。
もっと競争のある環境にならなければならないですよね。今試合に出ていない人たちが、今出ている人たちを脅かさないといけないし、そうなればトップの選手も譲らないように頑張るようになる。それがチームの底上げになると思う。そこがまだ足りないと思います。(ここまで引用)
この貴章の言葉、まさにその通りだと思います。今季のアルビレクス、シーズン前には「いろんなパターンで攻守の組み合わせが可能」ということでワクワクしていたのですが、どうもここのところ不動の基本パターンができてしまっているようです。
貴章 エジ
慎吾 シルビ 本間(寺川) マルシオ
坂本 永田(千葉) 千代反田 内田
北野
もちろん、ナビスコでは深井や河原が先発したり、シルビや慎吾のケガやマルシオの出場停止などで、多少の変動はありますけど、やっぱり基本はこれです。貴章がインタビューで言っていたように、もっとどんどん新しい人材を起用し、レギュラーに危機感を感じさせ、サブ組にチャンスを与えることで、チームはまだまだ活性化すると思うのです。
週末の鹿島戦も、エジの出場停止で深井や河原が起用されるんだろうけど、そこで結果を残した選手は、起用し続けて欲しいですね。日本代表だからって、貴章を出し続ける必要なんてありません。深井や河原の活躍が、貴章やエジの奮起に繋がってこそ、チームとしての向上があるのだとボクは思います。
そんなことを考えながら、1か月前に発売された「サカマガ」で特集されていた「『ポリバレント』解体新書」という特集を思い出しました。
サッカー用語における(元は化学の用語だそうです)「ポリバレント」。オシム監督が好んで使う言葉です。簡単に言うと「複数のポジションや役割をこなせること」ということです。現代サッカーでは「ポリバレントな存在が戦術的な多様性を生む」と言われています。そして、Jリーグにおけるポリバレントな選手として、阿部(浦和)や遠藤(ガンバ)とともに、わがアルビレックスからは坂本將貴選手が紹介されていました。
しかし、その後の特集記事「J1全18クラブポリバレント度完全チェック!」では、各チームのポリバレント度がパーセントで表され、比較されていました。
第1位:ガンバ大阪:95%
第2位:浦和レッズ:70%
横浜FC:70%
ヴァンフォーレ甲府:70%
ジュビロ磐田:70%
名古屋グランパス:70%
(中略)
第18位:アルビレックス新潟:15%(最下位)
さらにコメントとして、「J1屈指の万能選手(坂本)を1つのポジションで一貫起用」「複数のポジションを高いレベルでこなす坂本が、次々と変形していくシステムのスイッチャーではなく、システムの部位を補完する存在となっている起用は象徴的だろう」と批判的でした。
貴章の「サカダイ」でのインタビューと、「サカマガ」のポリバレントに関するこの記事。鈴木監督の頑固な選手起用、確固たるサッカー信念、を象徴しているようにボクには思えます。鈴木監督はこのスタイルを貫くのでしょうか、それともこれから「変化」を流動的にチームに持ち込んでくるのでしょうか。ここらあたりも僕らサポにとっても非常に楽しみなところであります。えっ?ボクの考えですか?そりゃぁもう、鈴木監督の采配を全面的に支持するだけであります。淳監督、よろしく頼みますね。