風は東楡の木通りから

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うちの植物博士

2006-06-05 12:15:35 | 発達障害・アスペルガー症候群
アスペルガー症候群(自閉症)の子供は何かしら強い興味を持っていて、それについてのたくさんの知識があったりする。きょうはアスペの長男ネタ。

植物好きのうちの長男、今度はカンナを育てると張り切っている。いそいそと種、天然肥料などを買いに行った。

彼にガーデニングを教えたのは私。長男が小学校3年の頃、極度の不安が高まるとパニック状態になり、体が動かなくなるということがたびたびあった。本当に何とかしてやりたいと思うほどかわいそうだったので、気休めでもリラックスできる何かを見つけてやりたかった。私自身、土いじりをしている時が気が休まるためなんでもいいからと花の種を植えさせたのがきっかけだったのだ。

最初は大変。長男には自分ルールがあるのでそれから外れた事があると大騒ぎ。芽がでないと悔しがり、水をやりすぎたり、肥料をやりすぎたりで結局育たなかったりで、失敗のほうが多かった。しかし、飽きもせずそれからはまってしまったのか、やれ、何とかの原種の花を咲かせるだとか、やたら派手な、またはやたら地味な花を咲かせると一生懸命になり、いろいろ失敗しながらもルピナスなどの立派な花を咲かせる事ができた。

もともと植物は好きな子で自然科学の本、図鑑ばっかり眺めているような子だった。彼が小学1年の時だ。帰宅予定時間をだいぶ過ぎても戻らない。「誘拐」の二文字が頭に浮かんで青くなっていた私のところへやっと戻ってきたので何でこんなに遅くなったのかと問い詰めたら、この辺には西洋タンポポが多いから関東(日本)タンポポがあるのかどうか、タンポポのガクを調べていたのだという。それで時間がたって帰宅するのが遅くなってしまったようだった。(西洋たんぽぽのガクは反り返るが、日本タンポポのガクは上向き。)

そんな子どもだったのでガーデニングにはまるのはとうぜんかもしれない。いまも植物図鑑や植物の科学の本を読みあさり、植物の名前はもちろんのことラテン語の学名まで覚え、どの地域に生育しているのかほとんど把握している。最近では園芸講座、植物医講座の通信教育で勉強したり。(といってものんびりしているのでもうそろそろ課題を出せといわなければやらない。)

そんな長男と一緒にテレビ映画を見ている時だった。
場面はマフィアの隠れ家がシチリア島にあり、そこに人質を連れて行くシーン。

「ここはシチリアじゃないよ。あの辺に生えている木はcoast live oakでカリフォルニア沿岸にしか生えないから、ここはカルフォルニアだよ。」淡々と語る息子。

あああぁ・・・映画のイメージが・・・。私には木なんてどうでもいいのよ。。。イメージをくずさないでくれいぃぃぃ!映画見ても木が気になるのかいっ!


さて、長男のこの植物の知識どういかそうか・・・。得意な分野を伸ばしてあげたいと思うが、アスペのこういう特徴を就職に生かすのは難しいとセラピストにいわれたことがある。うまく管理する人間がそばにいてはじめて仕事としていかせるのだといっていた。うまく管理ねぇ・・・。う~ん・・・・。来年は高3だから、受験か、就職か・・。悩むところだ。本人はのほほんとしているのにね・・・・。