今日は2回目のカニングハム久子先生の講演会にいってきました。品川インターシティホールでアットマークラーニング明蓬館高校主催の講演会でした。
テーマは「発達障害者の学習や生活記録は将来の進路を示す羅針盤~進路の選択に備えた一貫性のある指導をめざすには~」
今回はカニングハム先生の講演だけではなく保護者、学校、関係機関から5人の方々が一貫性のある指導に関しての取り組みについてそれぞれのお話をきくことができました。
保護者の立場からの取り組みにはとても共感する部分あり、参考になる部分あり、でとても興味深かったです。
例えば、指導、支援のカギは「信頼関係が築けるかどうか」「誰がどんなふうに支援するのか」
「毎年担任の先生へ子供の特性の情報が継承されてないので親はその都度、情報を提出しなければならない。」「どこで学んでもよい、どう学んでもよい」等。「ああ、そうそう」と、どの子供にも学び、育つ機会の保障というお話に何度もうなずきました。
その中で「マイ・ライフ・ブック:私の生活記録」というものを知りました。
マイ・ライフ・ブックとは本人の「個性」「思い」「生活史」を伝えることに重きを置いているそうです。実際作成されたマイライフブックを見てみましたが、これはなかなかいいと思いました。どんなことにその子供が興味をもっていて、どんなことを思っていて、どんなふうに生活しているのかがすぐわかります。支援者の方はきっと本人を理解をすることや良いつながりを作るための手かかりがみつかるんじゃないかな。
我が家も長男は成人になって障害者就労支援センターのお世話になっていますから、マイライフブックを応用すれば支援者の理解を早め、助けるのにとても役に立ちそうだとおもいました。
また川崎特区、明蓬館高校取り組み、スクールカウンセラーのお話も隣にいる長男と「いいなぁ、ここ」というほどスペシャルニーズをもつ子供には良い環境にめぐまれていました。
さてさて、本題のカニングハム久子先生の講演です。
「成人の発達障害と就業支援に向けて」というテーマでした。おお!今の長男にぴったりのテーマです。
お話は全国LD親の会の調査から学校というシェルターから社会に出ると独り立ちができないという現実が判明し、「教育から就労への移行実態調査」(パソコンで検索すると見ることができます。)で養護学校高等部、高等養護学校卒業者(障害者枠での就職)と普通教育環境卒業者(一般職で就職)では離職率は養護学校のほうが低いという結果からはじまりました。
なぜなのか?養護学校高等部や高等養護学校では在学中のきめ細かい進路指導、在学中の職場実習などを通して「働くことのイメージ化ができているということがその理由ではないかということでした。だから就業する上で必要なスキルを学習させるカリキュラムが必要なのです。
働くことのイメージ化・・・・以前、発達心理の主治医の先生に同じことを言われました。「働くことのイメージがないからどうしたらいいのかわからないんだよ。」の言葉を思い出しましたよ。。。。
実際に資料には学校教育終了後の本人や家族の声が挙げられていましたが、長男の状況に本当によく似ていました。
先生のお話を聞きながらつくづく就労前に「働く」ための前提になるスキルがかけていたんだなあと思いました。就労体験、インターンシップもあった学校でしたが、就労に結びつくものではなかったってことなのでしょうか。
日本のニート人口の増加には発達障害が見落とされてきたものが多いと推理されているそうです。また、アメリカでは発達障害が見落とされたまま就職した成人が勤務先でトラブルを起こすことは、よく知られていてそのトラブルを作業障害(Occupational Disorder)と呼んでいるそうです。見落とされたまま就労した人が職場でのトラブルにより容易に鬱に陥ったり、酒、タバコ、ドラッグ、インターネット中毒、暴力事件、刃傷沙汰などを引き起こす傾向は日本でも問題になっている・・・・・本当ですね・・・テレビでそんなニュースを聞く旅に変な誤解されるんじゃないかとはらはらします。だからこそ適正な支援が必要なんですね。
成人の作業障害の症状でカニングハム先生が不注意傾向、記憶障害(複数の作業を順序良くこなすことが困難)について良いことを教えてくださいました。
いろいろな作業の中で何かを取りに行って忘れる、忘れないようにメモを取ったのに忘れるといった時には自分のこれからする行動をイメージ化させてからすると効果があるようです。私は不注意でのトラブルは数知れず…。実際周りの人に迷惑かけてしまうこともしばしばなのでこれは私にも長男にも有益な情報でした。イメージ化はなるほどとおもいましたが、これは優先順位をつけて手順を考えるということなので長男には困難なこと、やっぱりそこへんのことは私がステップを考えなければいけないみたいですね。
また、アメリカでの成人の作業障害の症状が紹介されていましたが、職場での仕事でのトラブル、人間関係に難しさがあるので鬱にかかったりするのはもともとあった発達障害に端を発していることが多いのだそうです。
治療に関しては心理教育と環境調整療法、認知行動療法、心理療法、自助グループへの参加、薬物療法などなど。
発達障害者の就労に関する考慮では、やっぱり特性に対しての仕事のマッチングがあげられてました。
得意な能力を生かし、職場では人間関係は不得手であることをあらかじめ理解してもらう。
(AD/HD & BODY 女性のAD/HDのすべて)(キャスリーン・ナデュー著、花風社)より、日本の職場でも適用の可能性のある対応策は次の通りです。
多動の場合:
身体の動きの多い仕事に就かせてもらう。
長時間のデスクワークの場合は、短い休憩時間を取ってその場を離れることを認めてもらう。
不注意傾向のある場合:(わたしのことだ・・・。)
誰にも邪魔されない一人だけの時間と空間を一定時間もてるようにしてもらう。
集中力必要な仕事をするときは周りの音を遮断するために、耳栓、ヘッドホンの使用を認めてもらう。
人が少ない時間帯に働くフレックスタイムをみとめてもらう。
職場の人間関係がうまくいかなった場合。
無礼な振る舞いがあっても悪意がないことを理解してもらう。
管理職にはつけないようにしてもらう。
忘れっぽい場合:(私と長男だ・・・)
複雑な仕事ほど忘れないので、そういう仕事につけないようにしてもらう。
忘れないように作業などを指示してくれる人をつけてもらう。
情報はメールのように記録に残るもので送ってもらう。
なるほど!どこまで支援側が対応策を受けてくれるかわかりませんが、これは分かりやすいですね。
盛りだくさんの講演会で、とても勉強になり、今日もきてよかったぁ~!!
今日は長男も参加できましたし、それに会場でレインボーおやじさんにも会えたんですもの。
良い一日でした。
テーマは「発達障害者の学習や生活記録は将来の進路を示す羅針盤~進路の選択に備えた一貫性のある指導をめざすには~」
今回はカニングハム先生の講演だけではなく保護者、学校、関係機関から5人の方々が一貫性のある指導に関しての取り組みについてそれぞれのお話をきくことができました。
保護者の立場からの取り組みにはとても共感する部分あり、参考になる部分あり、でとても興味深かったです。
例えば、指導、支援のカギは「信頼関係が築けるかどうか」「誰がどんなふうに支援するのか」
「毎年担任の先生へ子供の特性の情報が継承されてないので親はその都度、情報を提出しなければならない。」「どこで学んでもよい、どう学んでもよい」等。「ああ、そうそう」と、どの子供にも学び、育つ機会の保障というお話に何度もうなずきました。
その中で「マイ・ライフ・ブック:私の生活記録」というものを知りました。
マイ・ライフ・ブックとは本人の「個性」「思い」「生活史」を伝えることに重きを置いているそうです。実際作成されたマイライフブックを見てみましたが、これはなかなかいいと思いました。どんなことにその子供が興味をもっていて、どんなことを思っていて、どんなふうに生活しているのかがすぐわかります。支援者の方はきっと本人を理解をすることや良いつながりを作るための手かかりがみつかるんじゃないかな。
我が家も長男は成人になって障害者就労支援センターのお世話になっていますから、マイライフブックを応用すれば支援者の理解を早め、助けるのにとても役に立ちそうだとおもいました。
また川崎特区、明蓬館高校取り組み、スクールカウンセラーのお話も隣にいる長男と「いいなぁ、ここ」というほどスペシャルニーズをもつ子供には良い環境にめぐまれていました。
さてさて、本題のカニングハム久子先生の講演です。
「成人の発達障害と就業支援に向けて」というテーマでした。おお!今の長男にぴったりのテーマです。
お話は全国LD親の会の調査から学校というシェルターから社会に出ると独り立ちができないという現実が判明し、「教育から就労への移行実態調査」(パソコンで検索すると見ることができます。)で養護学校高等部、高等養護学校卒業者(障害者枠での就職)と普通教育環境卒業者(一般職で就職)では離職率は養護学校のほうが低いという結果からはじまりました。
なぜなのか?養護学校高等部や高等養護学校では在学中のきめ細かい進路指導、在学中の職場実習などを通して「働くことのイメージ化ができているということがその理由ではないかということでした。だから就業する上で必要なスキルを学習させるカリキュラムが必要なのです。
働くことのイメージ化・・・・以前、発達心理の主治医の先生に同じことを言われました。「働くことのイメージがないからどうしたらいいのかわからないんだよ。」の言葉を思い出しましたよ。。。。
実際に資料には学校教育終了後の本人や家族の声が挙げられていましたが、長男の状況に本当によく似ていました。
先生のお話を聞きながらつくづく就労前に「働く」ための前提になるスキルがかけていたんだなあと思いました。就労体験、インターンシップもあった学校でしたが、就労に結びつくものではなかったってことなのでしょうか。
日本のニート人口の増加には発達障害が見落とされてきたものが多いと推理されているそうです。また、アメリカでは発達障害が見落とされたまま就職した成人が勤務先でトラブルを起こすことは、よく知られていてそのトラブルを作業障害(Occupational Disorder)と呼んでいるそうです。見落とされたまま就労した人が職場でのトラブルにより容易に鬱に陥ったり、酒、タバコ、ドラッグ、インターネット中毒、暴力事件、刃傷沙汰などを引き起こす傾向は日本でも問題になっている・・・・・本当ですね・・・テレビでそんなニュースを聞く旅に変な誤解されるんじゃないかとはらはらします。だからこそ適正な支援が必要なんですね。
成人の作業障害の症状でカニングハム先生が不注意傾向、記憶障害(複数の作業を順序良くこなすことが困難)について良いことを教えてくださいました。
いろいろな作業の中で何かを取りに行って忘れる、忘れないようにメモを取ったのに忘れるといった時には自分のこれからする行動をイメージ化させてからすると効果があるようです。私は不注意でのトラブルは数知れず…。実際周りの人に迷惑かけてしまうこともしばしばなのでこれは私にも長男にも有益な情報でした。イメージ化はなるほどとおもいましたが、これは優先順位をつけて手順を考えるということなので長男には困難なこと、やっぱりそこへんのことは私がステップを考えなければいけないみたいですね。
また、アメリカでの成人の作業障害の症状が紹介されていましたが、職場での仕事でのトラブル、人間関係に難しさがあるので鬱にかかったりするのはもともとあった発達障害に端を発していることが多いのだそうです。
治療に関しては心理教育と環境調整療法、認知行動療法、心理療法、自助グループへの参加、薬物療法などなど。
発達障害者の就労に関する考慮では、やっぱり特性に対しての仕事のマッチングがあげられてました。
得意な能力を生かし、職場では人間関係は不得手であることをあらかじめ理解してもらう。
(AD/HD & BODY 女性のAD/HDのすべて)(キャスリーン・ナデュー著、花風社)より、日本の職場でも適用の可能性のある対応策は次の通りです。
多動の場合:
身体の動きの多い仕事に就かせてもらう。
長時間のデスクワークの場合は、短い休憩時間を取ってその場を離れることを認めてもらう。
不注意傾向のある場合:(わたしのことだ・・・。)
誰にも邪魔されない一人だけの時間と空間を一定時間もてるようにしてもらう。
集中力必要な仕事をするときは周りの音を遮断するために、耳栓、ヘッドホンの使用を認めてもらう。
人が少ない時間帯に働くフレックスタイムをみとめてもらう。
職場の人間関係がうまくいかなった場合。
無礼な振る舞いがあっても悪意がないことを理解してもらう。
管理職にはつけないようにしてもらう。
忘れっぽい場合:(私と長男だ・・・)
複雑な仕事ほど忘れないので、そういう仕事につけないようにしてもらう。
忘れないように作業などを指示してくれる人をつけてもらう。
情報はメールのように記録に残るもので送ってもらう。
なるほど!どこまで支援側が対応策を受けてくれるかわかりませんが、これは分かりやすいですね。
盛りだくさんの講演会で、とても勉強になり、今日もきてよかったぁ~!!
今日は長男も参加できましたし、それに会場でレインボーおやじさんにも会えたんですもの。
良い一日でした。