おとのくに♪♪

生徒さんのピアノレッスンで感じたこと、考えたこと、コンサートの感想などポツポツ綴っています。

フィギュアスケートに例えると・・

2018年12月31日 | 重力奏法
少し前にはなりますがフィギュアスケートの髙橋大輔選手の滑り、ウットリしました

以前から髙橋選手の滑りは大好きで久し振りにアスリートとしての滑りを見ることができ感激でした。

滑りも動きも滑らかで最初の動作から彼の表現する世界にスーッと惹き込まれました。
美しく、さらにキレの増した演技!

彼の滑りを見ていて「あっ!」と思いました。

今年から本格的に生徒のレッスンで取り入れたロシアンメソッド。
いつも生徒や保護者の方がわかりやすい例えでお話しできないか考えていました。

なぜ、一音のノンレガートから始めるのか。
ここがロシアンメソッドを理解していただく最大の難所と言えます。

これまでピアノの基礎はスケールやアルペジォといった基礎テクニックを指していると思っていました。
そこに到達できれば何とかなると思いつつ、実際はあの音質の悪さはそうそう改善できずにおりました。

久し振りの髙橋選手の滑らかな滑りを見ていて「ピアノの本当のレガートのようだ」とふと思いました。
重さを移し替えていくことが似ているな・・と。

それで「あっ!」と思ったのでした。

ノンレガートは氷の上を歩けるようにすることなのだと。
2音のレガート、3音、4音と増えていくレガートは、少しずつ氷の上を滑られるようにしていくことと同じではないかと。

そこにスタッカート、アクセント、テヌートといった技が加わりスケールでスピン、アルペジォで1回転のジャンプとなり、2オクターブ、3オクターブと増すごとに回転数も増える、それと同じなのではと思いました。

細かいエッジの使い方などは素人の私にはさっぱりわかりませんが、打鍵の方向と似ているのかもしれません。

これまで氷の上をまともに歩けていない生徒にすぐに滑ることを教えていたと気付きました。
歩けないから滑りもギクシャクするわけです。

氷をプッシュすることができないのに技など覚えることはできません。
プッシュするからジャンプができ、スピードに乗った演技ができるのです。

いつまでたっても音質は向上しない基礎テクニックは身に付かない原因は、練習不足の前に氷の上を歩けるようにすることから始めないからだと髙橋選手を見ていて思いついたのでした。
(イリーナ先生によるとテクニックは美しい音を出すことだと言います。ここで言う基礎テクニックはスケールやアルペジォ等のことです)

髙橋選手、来年も楽しみにしていますっ

いつもブログをお読み下さっている先生方、今年もありがとうございました。
コメント
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