おとのくに♪♪

生徒さんのピアノレッスンで感じたこと、考えたこと、コンサートの感想などポツポツ綴っています。

バシキロフ氏のレッスンを見て

2021年03月11日 | 重力奏法
バシキロフ氏が子供にレッスンをしている動画を昨日、氏を偲ぶ気持ちもありご紹介しました。

改めて何度も見直してしまいました。

生徒さんにご自身の手首、肘、肩を持ってもらったり、生徒さんの肩の上で弾いてタッチを伝えたり、歌いながらどう歌っているか、どう歌ってほしいかたくさん伝えていらっしゃいます。

私のようにロシア語が分からなくとも、何を伝えようとしているかわかるところがたくさんあります。

レッスンの内容は素晴らしいものだと思いますが、生徒さんにも感心しました。

ちょっと弾いては「Нет」と手を取って止められ、生徒さんはちゃんと変化しているのですが、バシキロフ氏の耳には足りないようで何度もやり直していました。

日本の子なら泣いてるな‥と思いました。
子供じゃなくても泣くな・・
私も泣くかも・・

受講している生徒さんは当たり前のように挑んでいます。

ロシア人のメンタルの強さはスポーツでもよく見られますが、子供だからこのくらいで良いではない、より洗練された芸術、より本物を目指す信念。当たり前のこと。

全ては先生のためでも親のためでもなく、自分がそうしたいから。

日本では、10歳を過ぎても子供の自立を親が阻む傾向があると感じています。
おそらく親御さんにそのような自覚はなく、子供がつらい思いをしないようにと守っているのだと思います。

ピアノレッスンは上手くいかないことの連続と言っても良い習い事で、どんなに楽しく気楽にレッスンしたいと思っても、実際は上手くいかないことやできないことに何度も直面します。

自分に向き合うことが多くなるので、その分精神的な自立が早い気がします。

親や友人は慰めてはくれますが、自分を立て直すのは結局は自分自身です。

自信は、頑張った、勇気を出した、根気強く取り組んだといったものの先に培われていくものだと思います。それが自立への道です。

楽しいだけではそれは残念ながら得られません。
ピアノ指導者は生徒さんが自信を持てるようにサポートしています。

ピアノを教え始めた37年前から私がずっと望んでいることは、生徒さんが自立してくれることです。

Dmitry Bashkirov's master class (piano). 1/2

1:59~てっきり書くものを探していらっしゃるのかと・・
21:00~ここから特に見所満載
26:58~どなたか訳して下さい。客席に向かってお話されています
31:26~どなたか訳を~
コメント
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