須賀しのぶさんの、「また、桜の国で」
革命前夜に引き続き読みました。
1938年、開戦前にポーランドに赴任した外務書記生が、戦争回避に向け奔走する話。しかし、戦争は勃発。
読んでいて預言書かと思うような内容。
しかし、これは過去に起きたことを基に作られた小説で、
ポーランドの隣国で現在同じことが起きているという現実。
日本とポーランドの間にある史実。
ポーランドという国が地図から消滅した歴史があること。
しかも、120年近く・・
ショパンが生きていた1830年の11月蜂起が最も悲惨であったこと。
実際の歴史も知ることができました。
本の中にこのようなことが書かれていました。
「人間らしく死ぬためだけに戦ったのです。
ユダヤのためでもポーランドのためでもないのです。自由を取り戻すためでもないのです。
彼らはただ、尊厳を持って自らの人生を終わらせるために、戦ったのです」
こうもあります。
「戦争が終結した後のことを考えて行動しなければならない。美しい最期を望むようになったら、それはもう、理想そのものを自ら投げ捨てたのと同じ事なのだ」