アマゾンわんわん日記 2018

復活しました!
のんびりやっていきます。
また よろしくお願いします。

ブラジルの人種差別観

2014年02月18日 | ブラジル雑記
昨日から、何度も何度も報道されているニュースがあります。

ブラジリアのASA SUL(南部地区)でオーストラリア人の女性が警察に逮捕されました。

金曜日の午後、美容院にネイルをしに行ったこの女性。
黒人のネイリストが担当になったことが気に入りませんでした。
女性はネイリストが黒人であることを理由に、担当を替えてくれるよう受付に頼むとともに、近くにいた別の黒人ネイリストに「気分が悪くなるから、私の近くにいないで欲しい。」と言いました。
こうした女性の言動に店内は騒然となり、店員や客のほとんどはネイリスト達を擁護。
たまたま近くに座っていた黒人の客も、この女性にひどく誹謗されたということです。

この様子は、受付の店員によって携帯電話で撮影され、それが何度も報道されました。

美容院の店主は騒動がひどくなったことで、警察に通報。
程なくして現れた警官達によって女性は警察に連れて行かれました。
ところが女性は警察でも、黒人を蔑視する振る舞い。
応対した二人の黒人警察官の質問をすべて無視したのだそうです。

女性は一晩を女性刑務所で過ごし、その後釈放されましたが、書類を送検されその後裁判にかけられるとのことで、出国の自由などはなくなり、裁判の判決によっては最長で3年の服役刑になる可能性もあるそうです。

この女性はブラジル在住5年。
ブラジリア電力公社の職員だそうです。
これまでにも同じような理由でトラブルを起こしたことがあるとともに、飲酒運転でも何度となく捕まっているとのことです。

*     *     *     *     *     *

ブラジルは移民の国と言われるように、実に色々な国の人たちが住んでいる国です。
ヨーロッパ系、アジア系、アフリカ系、アラブ系...
ブラジルでは「人種差別は即、逮捕」ということが徹底されています。
表面上はそうですが、じゃあ、本当の意味で人種差別がないかと言ったら、それはうそになる、と私は思います。

先日はペルーでのサッカーの試合のときに、ブラジルの黒人選手が観客からひどい侮辱を受けたことが大きな問題になりました。
まあ、どの国でもそうでしょうが、自国の人間が外国の人からいわれのない差別を受けたときなどには、国民総決起的な勢いで差別した人やその事実をを非難します。
今回のブラジリアのケース、差別的言動をしたのがブラジル人だったら、これほど大きな扱いにはならなかったのではと思います。

みんなそれぞれ、小さな差別をしているし、それを感じているけれど、大きなところではうまく取り繕っていこうという感じですかね。
外国人の私の見たブラジル国民の人種差別観です。


コメント (4)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする