例えばコロナ禍で被害が広がった時、ブラジルは空軍輸送機を中国にまで派遣し 、ブラジル人とその関係者の中国人などもブラジルに避難させました。
これもやはりコロナ禍のためにペルーが急に国境を閉鎖してしまった時、かなり長期にわたってブラジルは空軍輸送機により 取り残されてしまった人たちがブラジルに戻るための手助けをしました。
今回のロシアのウクライナへの侵攻に際して、ブラジルは初めのうちは中立の立場を崩さない、またブラジル軍が動いたという事実を作らないほうが良い などの理由から、ブラジル人の避難のために空軍輸送機を派遣することをしていませんでした。
しかし、戦況が厳しくなってきて多くの人たちが隣国に避難している、その中にはかなりの数のブラジル人がいるということから、3月7日月曜日 2機の空軍機がブラジル人の避難のために、ウクライナの隣国ポーランドに派遣されました。
今回派遣されたのは
普通の旅客機Legacy機と輸送機KC-390 Millennium。
行きの行程では、KC-390 Millenniumのお腹の中にはたっぷりの援助物資が詰め込まれていました。
中身は10トンの保存食糧、
5組の緊急医療薬品類、他に50個の浄水器、50基の太陽光発電装置だそうです。
派遣にあたっては医療関係者も同行したとか。
残念なことに空軍輸送機、あまり飛行距離が長くありません。
2機はブラジル東北海岸部の都市 Recife、アフリカ沿岸の島Cabo Verde、そしてポルトガルの首都リスボンを経由して給油を繰り返し飛行を続けました。
2機の飛行機は3月9日ポーランドのVarsóviaに到着。
援助物資を下ろした後、運よくここまでたどり着けた人たちを急ぎ飛行機に乗せました。
2機で乗務員を除くと72人を運ぶことができたそうです。
実際には今回ブラジルに来ることができたのは、42人のブラジル人、20人のウクライナ人、5人のアルゼンチン人、1人のコロンビア人、そして8匹の犬と2匹の猫だそうです。
彼らが救出される場所にたどり着くだけでも、大変な苦労があったそうです。
長くなってしまうので、そのお話はまた明日にします。
明日にはどうかもっと多くの人たちが安全な場所に逃げていることができますように。
この戦争が一日も早く終わりますように。