アマゾンわんわん日記 2018

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帰還2 救出

2022年03月13日 | ブラジル雑記

ウクライナへのロシア軍侵攻。

戦況が厳しくなってくるとともに、ブラジル政府はブラジル人を避難させるための救援機を送りました。

でも、ウクライナ国内に関しては、避難する人たちは自力で救援場所までたどり着かなくてはなりません。

寒い中、何百キロも歩かなくてはなりません。

ヨーロッパ在住のブラジル人たちは、せめて同国人の助けをしようと自主的に唯一ウクライナ国内に入ることができるポーランドの国境近くに集まりました。

イギリスから友人たちとやってきて、ポーランド国内で9人乗りのバンを借り、救助に当たった青年たちもいました。

途中給油も難しいだろうと、給油用の燃料や水や食料を積み込み、SNSで助けを求めてきたひとたちのもとに向かいました。

ドイツ在住の31歳の女性は自分の車で到着。

彼女はロシア軍の侵攻が始まると間もなく、ヨーロッパ在住の仲間たちとブラジル人救出のためのグループを立ち上げました。

救出のための資金等の準備も整え、救出に向かいました。

途中ロシア軍からの銃撃に備えるために、手描きのブラジル国旗をフロントガラスに掲げて、ウクライナに入れるポイントを探しました。

彼女はポーランドを出国前にできる限りの援助物資を購入。

それを車に積み込み、SNSで助けを求めてきた人たちのもとに向かいました。

ウクライナに入国することは想像以上に困難だったといいます。

すでに戦況は厳しくなり、多くの避難民たちで国境は大混乱でした。

彼女は国境で避難してくる人たちの保護にあたっていたポーランドの消防署員に助けを求め、彼らの力でウクライナに入国。

無事に避難の援助を求めていた人のところに到着すると、車に積んでいた援助物資をその避難場所の人たちのために残し、できる限りの人たちを車に乗せました。

彼女が避難させることのできた人はブラジル人の他コロンビア人、カナダ人、ナイジェリア人だったそうです。

 

前回 ブラジル政府がブラジル人救出のための空軍機を出した、コロナ禍によるペルーの国境封鎖の時もそうでしたが、避難を求める人たちは飛行機の到着場所まで自力で来なくてはなりません。

確かに避難のための飛行機を飛ばしてく入れるだけでもありがたいのですが、そこにたどり着くことが難しい人もいるのです。

特に救援のための飛行機は時間的にかなりぎりぎりになってから告知されることが多いので、避難機に乗りたくてもたどり着けない人はたくさんいます。

ペルー国境封鎖の時にもブラジル外務省はそれを見越して、「この車はブラジルの救援機に乗るために急いでいます。」という文章を外務省の名前入りで発行してサイトに載せ、印刷してフロントガラスに掲示し、ペルー軍の検問などがあった場合に通してもらえるようにと救援機に乗る人に注意しました。

しかし、実際には地方から自分の車で救援機の出発までに 飛行場にたどり着けた人はいなかったということです。

今回 この救出劇を行った女性は「私の人生の中でこんなに真剣に国旗を描いたのなんて、初めてのことかもしれないわ。」と笑ったそうですが、きっとこれを掲げているだけで心のよりどころになったのだろうなと思いました。

実際には遠くから攻撃されたら、フロントガラスに掲げられた小さな国旗なんて見えませんものね。

 

国家という強い力で 多くの人たち、それも力を持たない小さな子供や高齢の方を潰していくような今回のロシアのやり方は本当にひどいと思います。

例えばそこに何らかのロシアの大義があったとしても、今回のこのやり方は人間として許しがたいと思います。

 

今回自分の身を顧みずに救助に当たった方たちによって助け出された人たちは、本当に無事に国外に出られたことが幸運だったと思います。

ウクライナからはまだまだたくさんの人たちが避難を続けています。

そして 避難することすらできない人たちもたくさんいると聞きます。

明日にはどうかもっと多くの人たちが安全な場所に逃げていることができますように。

そして この戦争が一日も早く終わりますように。

 

 

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