スズキのジムニー、私の好きな車です。
魅力は、まるでおもちゃみたいな可愛らしさと、見栄を張ったような無骨さの、アンバランスさ。
JA-22W とのはじめての出会いは、一代目マイジムニーが、花巻の無人キャンプ場からの帰り、壮絶な「死」を遂げて逝ったことがきっかけでした。
新車で購入した一代目は、旅好きの私の為に走行距離は、160000KMをオーバーしており、ついに、バック~順々にギアが入らなくなり、その間にも北上まで頑張って南下し、とうとう赤信号ともに、完全停止。そして、レッカー。
そうして、ためらいなく、新車JA-22W を購入。
この時のジムニーは「最後のワイルドウィンド」。
その後、ジムニーは、完全受注生産へと変遷していきます。
JA-22W と私は、全国を旅しました。
行ってないのは、沖縄と、石川と富山と福井。
たとえ素通りでも、全国を走りました。
秋田犬「麿」を乗せて、真夏の紀州を走った時は、エアコンが後部座席にまで行き届かず、ホームセンターで、塩ビパイプを買ってガムテープでエアコンの吹き出し口と繋ぎ、後部座席に冷風が行く…そんな工夫もしながら、1か月半の日本縦断のキャンプ旅をした記憶が今でも新鮮に思いだされます。
思いがけず、九州のわけのわからない山奥で、降りしきる豪雨のなかで、木材搬出用の、細い林道に迷い込み揚句に何キロも崖をバックしたり、指宿で途方に暮れたりと…
そうして、あっという間に14年も経ちました。
秋田犬はもう先に逝ってしまい、私も年をとりました。
JA-22Wは、160000KM以上走ってくれました。
おかげで、心臓もくたくたです。
車は、機械かもしれませんが、私にとっては、思いの通じる仲間のような存在になっていました。
さよなら、ありがとう、ジムニー。
最高JA-22W 。
いつか、また逢える日まで。