2021年3月30日。
山形の大石田町の次年子の、蕎麦屋さんを目指します。
次年子は、雪深い場所なんですよ。
今は車社会で想像するのが難しいかもしれませんが、この雪深い地域では積雪の頃、子供が生まれても、かつては除雪機もなく、車もなく、ふもとの役場に戸籍を出しにいくのは命がけだったはずで。
根雪が溶けて安全な季節になってから、子供の出生届を出しに行く。
それで「次年子」という名の地区が、現存するわけであります。
「そば切り源四郎」さんに数年ぶりに再訪しました♪
蕎麦街道の次年子のなかで「そば切り源四郎」の特筆すべきは、「キジ」。
本当に次年子の蕎麦街道は、山形の中でもレベル高いと私は思ってます。
だって、蕎麦だけじゃないもん。
地元でとれた山の恵みを惜しげもなくタダで、蕎麦が茹で上がる前に「どうぞ」と差し出してくださる!
「これって、食べたらお金追加で取られるの?」
「頼んでないから要らない」
なんて、そういう声が聞こえたら、東北を知らないな、と思ってしまいますね、個人的には。
そんなこと、この山懐で、懸念するのはタブーだと思います。
すごく綺麗な空気の町。
山の奥で新鮮な空気の中で頂くからこそ、本当に蕎麦の美味しさが感じられます。
地元で育てられた、蕎麦粉を使っています。
蕎麦を待つ間の「おかず」。
蕨やこごみはまだ旬でないので、塩蔵したものを水で戻してるのですが、本当に感動する美味しさです。
塩蔵なのに、蕨のぬめり。
こごみの歯触りも、上質。
きくらげに至っては、戻し加減がこれ以上ないくらいの絶妙さ。
蕎麦が茹で上がって来る前に、おかずの段階で、もうすでに満足です♪
このお蕎麦!
凄い!
鮮烈な蕎麦のふくよかな香りと共に、凛とした歯ざわり♪
美しすぎるたちふるまいの板蕎麦=美・味。
蕎麦つゆも熟成された、カドのないお醤油で頂くのですが、蕎麦との相性も素晴らしいです♪
美味しいものを頂くと鳥肌が立ってしまう私ですが、もうおかずの時からの鳥肌続き♬
きじ汁(350円)をオーダーして頂く蕎麦も、冷たい汁で頂くのとは全く違った食味で、どちらも魅惑的でした。
きじ肉の弾力、脂の甘味、風味も素晴らしいです♪
そこに、〆の蕎麦湯を合わせれば、蕎麦好きな方なら解るであろう、至福の領域に。
日本は美しい。
山の神様に感謝♬
■そば切り 源四郎
住所 山形県北村山郡大石田町大字次年子149
TEL 0237-35-6307