夢がない

2007年01月04日 | 健康・病気
所沢駅で通所者を降ろし一日の仕事が終わりホッとして、
西武線の踏切で電車の通過を待っているときに、
ラジオでイヤなニュースを聴いた。
渋谷の歯科医宅で、短大生のバラバラの遺体が見つかった事件です。
外から侵入した形跡や室内が荒らされた様子がないので、
警察が家族に事情を訊いている、
ということだった。

家に帰ると義母が、
「またイヤな事件があったね。犯人はお兄さんみたいよ」という。
「おれが聴いたラジオのニュースでは、
 まだ犯人は分からないといってたんだけど」
と義母にはいったが、(やっぱりな)と私は思った。

ネットでいろいろな新聞のニュースを読んだ。
> 「『私には夢があるけど、勇君(勇貴容疑者)には夢がないね』
>  となじられ、頭にきて殺した」と供述。(毎日新聞)

>  一方、妹の亜澄さん(20)は「高峯駆(たかみね・かける)」
> の芸名で舞台女優としても活躍していた。
> 昨年12月には、東京・下北沢で演劇に出演したほか、
> 雑誌にも紹介されていたという。(asahi.com)

妹には夢があり、兄には夢がなかったのか。

“夢がない”ということはそれほど辛いことなのか?
そうですね、私だって「夢がないね」なんていわれたら、悔しい。
「金がないね」といわれても、人を殺すまでにはいかないだろう。
「ああ…、ないよ」と軽くかわせる。
「夢がないね」といわれた次男は、これまで生きてきたことを妹に
すべて否定されたような気持ちになったのか。

私は夢のない人間を沢山知っている。
私なんか夢は持っていてもそのための努力をサボっている。
夢なんてあってないようなものだ。
そのへんのところをごまかして生きている。
この次男のように殺意は抱(イダ)かなくても、
そんないいかげんな自分に、別な自分は怒(イカ)らなければならない。

小さかった頃の次男と妹のことを思うと哀しくなる。
仲の良い兄妹だったと想像する。
家族としても歯科医をしているくらいだから裕福な暮らしをしていただろう。
(わが家なんかとは比較にならない)
素晴らしい“夢”のような家族が、“夢”で崩壊するのか?

コメント (2)
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